ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

煽情的または煽動的

2018年09月24日 | 通信-社会・生活

 私は自分の住まいにインターネットを引いたことがない。勤めている時は、会社のHPを作成していたこともあって職場で自分の調べ物もついでにやっていた。職場が在宅勤務のようになってからは従姉の夫の事務所に概ね週に1度通って、ネットをやっていた。2018年3月からの現在の住まいは、その従姉の夫の事務所のすぐ近く。よって、毎日インターネットができる状況にある。で、最近はほとんど毎日ネットを開いている。
 ネットを開くと先ずは天気予報を確認する。天気を確認して今日の予定を考える。そして、ニュースの見出しを見る。興味を惹くのがあればクリックして読む。ニュースの見出しには煽情的と感じさせるものも多くある。1行15文字くらいで「あっ面白そう」と興味を持たせクリックさせるには多少オーバーな表現が必要なのかもしれないが、記事を読んで「なーんだ、つまんねぇ」と思ったことが何度もある。それに慣れた今は、ラジオのニュースで語られたことの確認などにネットのニュースを利用している。
 ニュースには、社会人として知っておかなければならないこともあるので一応目を通すのだが、インターネットを開いて最初に出て来るホームサイトには、私がほとんど興味のない芸能ゴシップがトップに出て来る。誰それが不倫している、結婚した、嫌われている好かれているなどなど、そんなの私は全く興味が無い。それらの見出しはニュースよりさらに煽情的である。煽情?・・・と、ここで自分の知識に疑いを持って広辞苑。
     

 煽情(せんじょう)は「情欲をそそりおこさせること」のこと。情欲(じょうよく)は「男女の情愛の欲。性欲。色情」のこと。その意味で言えば、芸能ニュースの中にはそういうのもあるが多数ではない。一般ニュースの中にはほとんど無い。ということで、「あっ面白そうと興味を持たせクリックさせる」に適した言葉を探したら、あった。
 煽動(せんどう)、同じく広辞苑で「人の気持をあおり立てて、ある行動をすすめそそのかすこと」とある。「あっ面白そう」と気持ちをあおり立て、クリックという行動をそそのかしている。ネットのニュース見出しは煽動的という言葉がピッタリくる。

 私が使っているブログサービスには管理ページというのがあり、そこを開くと自分の記事の何がどれだけ見られているかを知ることができる。それには私も関心があるのでたびたび開いて見ている。その頁にはその他、他人の人気のあるブログ記事の見出しも並んでいて、それにも自然に目が行く。見出し文は1~2行の30~60文字ていど。一部ではあるがその中に煽動的文章があり、「えっ!そんなことが?」と私の目を引いた。
 「ほう」と思ってその見出し文を読む。しかし、よく読んでみるとそれらの多くは「ではないか、と思われる、そう期待される」といったような、書いた個人の願望のようなものがほとんどで、したがって記事の内容が真実かどうかは大いに疑問。
 また、政治的内容の見出しの中には攻撃的文章、政治的に敵対関係にある者を誹謗中傷する文章も多くあって、過激な見出し文に目は行くが「ケンカの際の罵り合いに近いものであろう」と思い、それに煽動されクリックして記事の全文を読んだことは無い。
 私が若い頃、スポーツ新聞の中に煽情的または煽動的記事が多くあり、そんな記事に私は大いにそそのかされていた。誰もが情報発信できるネット社会の今、煽情的または煽動的記事はネット上で激増したと思う。軽はずみに煽動されないよう気を付けよう。
     

 記:2018.9.24 島乃ガジ丸