折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

美しい『声』、美しい『日本語』を堪能~福井 敬テノールリサイタル

2011-04-29 | 音楽
『今日の歌は、すべて日本語で外国語は一切出てきません』

福井 敬さんのユーモアあふれるトークに客席が和む。


風薫る春の1日、幼なじみのKくんと浜離宮ランチタイム・コンサート『福井 敬テノールリサイタル』行ってきた。

コンサートの途中、携帯電話のコール音があちこちで鳴り出し、「すわ、地震か」と客席がざわめき、福井さんご自身が確認に走るという一幕もあったが、全18曲福井さんの美声と日本語の美しさを堪能するコンサートとなった。

以下はいつものように素人二人のとりとめのない感想である。

― コンサートに行きはじめて2年ぐらいになるけど、『歌』を聴いたのは初めてだよね、感想は?

― 人間の声帯って『楽器』だと言うけど、生の声を聴いて本当にそうだと実感したね。

― 本当だね、『待ちぼうけ』を歌った時、舞台から客席に降りて来て、すぐ横を歌いながら通り過ぎたけど、その時の声の圧力ったらすごかったよ。

― 今回のプログラムは今年2月にリリースしたCD『悲しくなったときは~福井敬、日本を歌う』全18曲をそのままプログラムとしたとのことだけど、聴いて見ての感想は?



今年2月にリリースしたCD『悲しくなったときは~福井敬、日本を歌う』


― 『日本には、いい歌があるんだなぁ、日本人だからわかることってあるんだなぁ』としみじみ感じたね。

― それに、日本語って何と美しいんだろうと改めて思ったね。

― 前半のプログラム10曲は、明治、大正、昭和の時代の代表曲、後半のプログラム8曲は現代の代表曲という構成だったけど、どう聴いた?

― 遠い日に聴いた記憶のあるせいか、どうしても前半のプログラムに親近感が湧いてしまった。

― そうだね、良く『音楽は慣れだ』と言う人がいるけど、後半の曲は馴染みの薄い曲が多くて、その分どうしても聴いていて差が出る感じだった。

― 全18曲の中で、前半では『初恋』、後半では『死んだ男の残したものは』が一番拍手が多かった。

― それにしても、あの『携帯騒ぎ』にはびっくりした。

― 時期が時期だけに、『安全』第一だから、福井さん自ら舞台の袖に引っ込んで確認して、出て来た時はにこやかに地震ではないようですとアナウンスした時は、みんなほっとした雰囲気だった。

― 咄嗟の機転だよね、中々、ああまで冷静にはなれない。

― その後も、何事もなかったように歌っていた、さすがにプロの仕事だね。



福井 敬テノールリサイタル~ 悲しくなったときは 福井 敬、日本を歌う


独唱:福井 敬(テノール)
伴奏:谷池重紬子(ピアノ)


【プログラム】

荒城の月、秋の月、出船、鐘が鳴ります、待ちぼうけ、宵待草、かやの木山の、城ケ島の雨、初恋、野の羊

―休憩―

さくら横ちょう、悲しくなったときは、ひぐらし、紫陽花、恋のかくれんぼ、ぽつねん、死んだ男の残したものは、小さな空