折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

『言行一致』の精神~Oくんの被災地でのボランティア活動

2011-04-09 | 友達・仲間
学生時代のサークル仲間の一人にOくんがいる。

このOくん、あまたいる仲間の中で我々を『あっ』と言わせることをやってのける人である。

特に、彼がライフワークとするイスラエル建国の父、ベングリオンを題材にした本を2冊(『砂漠の預言者 ベングリオン』、『砂漠の預言者 ベングリオン(新版)』)も上梓したのには、皆一様に驚愕したものである。


彼を一言で評するならば『信念の人』であり、『情熱の人』であり、『行動の人』であり、そして『勇気の人』であると言えるだろう。

先日、そのOくんから、「4月1日から5日まで、被災地支援ボランティアとして岩手県釜石市と、大槌町に行って来た」というメールが届いた。


O君が撮った被災現場
最初、現場の悲惨さ、壮絶さに、茫然自失。胸が締め付けられ、唸り声は出ても、言葉は出ず、暫くの間立ち尽くしていました。被災者の方の悲しさ、無念さがひしひしと伝わって来ます、と書かれていた。

メールには、

瓦礫の撤去に際し、手元にあるのはスコップと一輪車だけで、重機などは無く、どこから手を付けたら良いのか全く分らない状況であったこと、

片付けても、片付けても無限と思えていた瓦礫の下に、地面や砂地が見え始めると、何か嬉しくなり、不思議に「よし、頑張ろう!」と新たなエネルギーが湧いて来るのを感じたこと、

被災者の方から、『お蔭でもう一度立ち上がり、やり直す勇気が湧いてきました。本当に有難うございます』と涙を浮かべ、何度も、何度も頭を下げられ、自分たちの作業は僅かなものに過ぎないが、しかし確実に、ご親族や、関係の方々に『少しでもお役に立てたんだ』だと実感することができ、この活動に参画できたことに、自然に感謝の念が湧いてきたこと、

等々、その場にいる者だけが実感しうるコメントが綴られていた。

そのメールを見て、あのベングリオンの本を上梓した時と同じように、被災者、被災地を思いやる止みがたい気持ちがボランティアという具体的行動へと駆り立てたのだろうが、誰もがやろうと思ってできることでないだけに、Oくんの『言行一致』の精神、困難に恐れることなく立ち向かっていく『決断力』と『勇気』には本当に頭が下がる思いであった。

ご参考

Oくんが自費出版した書籍紹介


『砂漠の預言者 ベングリオン』(左)、『砂漠の預言者 ベングリオン(新版)』(右)