ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ターミネーター4』

2009-05-27 23:47:56 | 新作映画
(原題:Terminator Salvation)


----これぞまさに待望の一作。
海外での評価は、すこぶるいいようだね。
今回は審判の日の後を描いているんだよね。
「そう。さて、この映画のお話をする前に、
こそっと言っておきたいのが
“世間で評判のいい『ターミネーター2』
ぼくはあまり好きではない”ということ」

----えっ、どうして?
シリーズで一番の人気のような気がするけど。
あれでジェームズ・キャメロンの人気も固定したし。
「うん。でもそれはね。
逆に言うと、ぼくはその前の『ターミネーター』が大好きだということでもあるんだ。
『ターミネーター』の登場は、本当に衝撃的だった。
いきなり未来から裸の男が現れ、
ある女性を“殺す目的”で探し求めていく。
その理由というのが、彼女サラ・コナー
核戦争の後、機械軍<スカイネット>の支配する世界で
“人類の救世主”と予言された ジョン・コナーの母親だから。
母親を殺してしまえば、ジョン・コナーも生まれない。
凝っているようでシンプルなこのストーリーは、
凄まじいカー・バトルのさなか、
未来から彼女を守るために現れたカイル・リースの口で語られ、無駄がない。
そのテンポのよさもさることながら、
“不死身の体を持つ”ターミネーターという設定や、
一度聞いただけで相手の声をまねすることができるその能力など、
もうアイデアがいっぱい。
これは“もう一つのエイリアン”と思ったな。
ところが『2』はいきなりの超大作。
いい意味での手作り感がなくなってしまった。
『3』は、なんだか『続・猿の惑星』という趣だったし…」

----いやあ、長い前振りだ。ご苦労さん(笑)。
で、この作品は?
「『2』『3』が未来の戦いを自分たちに有利に働かせるべく、
<スカイネット>が未来からT-1000、T-Xを現代に送ってきたのに対して、
『4』では、これまでカットイン程度でしか描かれていなかった
未来、2018年での戦いを全編にわたって見せてくれる。
これが最大のポイントだね」

----ということはジョン・コナーも姿を見せるわけだ。
「もちろん。
その役を演じるのがクリスチャン・ベイル
これは個人的にはイメージがあっていたと思う。
彼は、自分の父親となる男、
カイル・リースを探すことに全力を注ぐ。
というのも、彼がこの時代で殺されてしまえば
自分は生まれてこないわけだから」

----ニャんだか、無茶苦茶なストーリーって気がするニャあ。
「まあね。ここをつっついてしまえば、
この作品は終わり。
矛盾に次ぐ矛盾でどうしようもなくなるからね。
でも、時間旅行にタイムパラドックスはつきものと割り切り、
目をつむってしまえば、けっこう、この映画はオモシロい。
というのも、本作には映画の記憶がいっぱいに詰めこまれているから。
まず、石油が涸れ果てた荒涼とした未来世界、
これはぼくの好きな『マッドマックス』
一人の少年が強く関わってくるところは『2』かな。
ターミネーターの造形のオリジンは『エイリアン』の『3』『4』。
スネーク型エイリアンハイドロボットは、水中から現れるしね。
また、人間を捕獲するハーヴェスターは、
まるで 『トランスフォーマー』のよう。
でも、その動きには意味がある。
獲物をとらえて<スカイネット>に連れていくための
トランスポートに入れるんだ。
また、 『ダークナイト』バットポッドじゃないけど、
ハーヴェスターから2台のバイクのような
モトターミネーターが放たれる」。
ここでのスリリングなチェイスは、
『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』スピーダー・バイクを思い出したね」

----また古いニャあ。
物語の方はどうニャの?
謎の男マーカスとやらが出てくるんでしょ?
「うん。彼の腕や脚は金属だけど、
脳や心臓は人間のまま。
マーカス自身は自分が人間だと思っているけど、
周囲は彼を敵だと思っている。
マーカスは死刑囚でね。
一度死んだはずなのに、なぜか目覚め、
気付いたら世界は機械が支配していたというわけなんだ。
映画の冒頭で、マーカスは刑執行の直前、献体の書類にサインする。
そのサインを迫るセレーナ・コーガン医師にヘレナ・ボナム・カーター
実は、彼女の位置づけがよくわからないんだけど、
これは、次回作以降で徐々に明らかにされるのかなあ」

----えっ。まだ続くの?
「そうだよ。
だって、まだT-800(シュワルツェネッガー)
過去に送り込んでいないもの。
そうそう。もうニュースで知っていると思うけど、
今回は、アーノルド・シュワルツェネッガーが
若い時の姿、しかも全裸で出演。
もちろんCGとボディダブルを使ってだけどね。
この映画は、彼、T-800が生まれる過程を描いた作品でもあるんだ。
だから、さっき言ったお楽しみ=
別人の声色を使うシーンも出てくるよ」

----へぇ~っ。それは楽しみ。
じゃあ、次回作は、金属が溶けていろんな形になるんだ(笑)。
「おっ、マニアックだね(笑)。
その可能性、無きにしも非ずだね」



 
         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「カイル・リース役、マイケル・ビーンと比較するとアントン・イェルチンはちょっと軽いニャ」もう寝る

※マーカスを演じるサム・ワーシントンはキャメロンの次回作『James Cameron‘s アバター』の主演だ度

コトリ・ロゴお花屋さん ブーケ、アレンジメントetc…

人気blogランキングもよろしく

☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)index orange
猫ニュー

画像はアメリカ・オフィシャル(壁紙ダウンロードサイト)より。