ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『パリ、恋人たちの2日間』

2008-03-11 10:57:34 | 新作映画
(原題:2 Days in Paris)

----今日は機嫌がよさそうだね。
観に行く前とは全然違う。
「うん。
久しぶりに、
心から楽しませてくれる映画に出会ったって感じ。
あのインテリ臭が強いジュリー・デルピーが監督。
しかも“パリのウディ・アレン”なんて言われていたから
絶対に、自分には合わないと思ってたんだけど、
まさかこんないい裏切りが待っているとは…」

-----ウディ・アレンということは、
自意識過剰のインテリ人の悩みを
コメディ・タッチで描いてるの?
「いやいや。
そうじゃなかったんだね、これが。
まず設定を話そう。
フランス人写真家マリオン(ジュリー・デルピー)と
インテリアデザイナーのジャック(アダム・ゴールドバーグ)。
付き合って2年。ニューヨークで一緒に暮らしているふたりは
マンネリ気味の関係をリフレッシュしようと、ヴェネチアに。
その帰途、マリオンの故郷パリへ寄ったところ、
彼女の過去が次々と明るみに。
英語が話せないジャックのフラストレーションはたまる一方で…」

-----ははあ。アメリカとフランスの
カルチャーギャップを描いたものニャンだニャ。
「そう。
しかもマリオンの両親が、これまたおおらかと言うか
いじわるな質問で彼を試したりするものだから
ジャックのイライラは最高潮に。
この両親を演じるのがジュリー・デルピーの実の両親
アルベール・デルピーとマリー・ピレ。
ここには、演技を越えたオモシロさがあったね」

-----楽しそうな映画ということは、
ニャンとなく分かったけど。
それだけで、えいが好きになるというのも不思議。
「うん。実を言うと
映画ファンを喜ばせるようなギャグが
至るところに散りばめられているんだ。
たとえば、ジャックがサングラスを選ぶとき、
『どっちがゴダールにみえる?』。
あるいはドアーズを好きでもないジャックが
ジム・モリソンのお墓参りをしたがる理由が
ヴァル・キルマーがジムを演じたから…」

-----あれっ、デルピー、
猫さんを抱っこしてるよ。
「この猫さんの名前がまたふるっている。
なんとジャン=リュック。
これはもちろんゴダールから取っている。
あっ、そうそうこのジャン=リュックは5kgを越えているんだ。
それで分かったんだけど、
5kg越えると、飛行機では客席に一緒に乗れないらしいよ。
フォーンも無理だね」

-----よっぽど、いいもの食べたんだニャ。
「ジャン=リュックが食べたのは
賞味期限すれすれのフォアグラ。
でもフォーンだって、あん肝食べて
病院で呆れられたことあったじゃない。
まあ、いい勝負だね」

-----そ、それは。
ちょっと映画の話からズレていない。
「いやあ、とにかく観てもらうしかないね、これは。
デルピーは、監督に加えて製作、主演、音楽、編集、
それに主題歌まで担当。
そうそう、撮影はさすがに彼女じゃないけど、
これも映画の雰囲気にピッタリ。
会話のシーンなんて
アップなのに手持ちで写していて、
ライブ感覚がとてもよく出ている。
おまけに、パリの風景もたっぷりと楽しめるしね。
これまで、巨匠たちの映画にたくさん出ているデルピーだけど、
変に肩肘張らず、
自分なりの世界をしかも映画的に出していて、
ほんと好感が持てたよ。
そうそう、忘れないうちに。
ダニエル・ブリュールも出演。
プレスとかには“意外な役柄”と書いてあったけど、
これは彼にピッタリだよ」



        (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「楽しそうな映画だニャ」いいねぇ

※これがウィットだ度


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猫ニュー

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※ここからはCM。
映画とは関係ありません。この車も出ていなかったと思います。

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