ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ストレンジャー・コール』

2007-04-12 20:46:05 | 新作映画
(原題:WHEN A STRANGER CALLS)

----この映画ってオリビア・ハッセー主演の
『暗闇にベルが鳴る』(74)のリメイクだっけ?
「いやあ。僕もそう思い込んでいたんだけど、
これが大きな勘違い。
実は79年の『夕暮れにベルが鳴る』の方。
オリジナルはスプラッタと違って
血が一滴も出ないことでも知られている。
今回も血の代わりに
血のような色のアイスキャンデーが
視覚的に使われている」

----全米では初登場No.1ヒットだよね。
「そう。その影響か、
『暗闇にベルが鳴る』も
昨年のクリスマス・シーズンに
リメイク作が公開されたみたい」

----ホラーで電話と言えば
ドリュー・バリモアの『スクリーム』を
思い出すよね。
確か、電話でホラー・クイズを答えてたっけ。
「うん。それだけ
この<電話>と言うのはホラーの定番となっていると言うことだろうね。
プレスに書かれている中村樹基さんの解説によると
都市伝説の『ベビーシッターと二階の男』というのが
これらの元となっているらしい。
そう言えば『ルール』の中にも
ロバート・イングランドが
この都市伝説について講義するシーンがあったらしい。
全然覚えていないけどね」

----ロバート・イングランドって
確かフレディをやった人だよね?
「そう。『エルム街の悪夢』でね。
さて、この映画だけどストーリーも何も関係ない。
基本はシチュエーション・コメディならぬ
シチュエーション・ホラー。
ひとりの若いベビーシッター、ジル(カミーラ・ベル)が
謎の電話に悩まされると言うもの」

----それって、電話取らなきゃいいだけじゃニャい?
「そこが巧く考えてあるんだね。
恋人が他の女性とキスしたことから、
ジルは彼と仲違い。
でも完全に吹っ切ることはできず、
彼からの電話を待っているんだ」

----でも舞台は現代ニャんでしょ?
携帯があるじゃニャい?
「ところがそのことで
彼と携帯で言い争いをして
あまりにも電話代を使いすぎたため、
親から止められてしまっている(笑)」

----それって無理があるニャあ(笑)。
「いやあ、これも映画を成り立たせるための手。
さて、これで物語のお膳立ては完了。
もとより、理由なき快楽連続殺人だから、
ジルが選ばれたのは偶然にすぎない。
後は、彼女が殺人者に追われる屋敷を作り込みさえすればいい」

----写真を見たところ、
あまりクラシックな家じゃないね?
「うん。外からすべてが見通せるガラス張りの家。
しかも湖の側に位置しているんだ」

----まるで『イルマーレ』(ハリウッド版)だ(笑)。
「少し離れたところにはゲストハウス。
また家の中にはアトリウムがあって、
笹などが植えられ、鳥が放たれている。
このアトリウムが、
古い日本の農家にでもありそうな庭って感じで
これはオモシロかったな。
そうそう、この屋敷では黒猫さんも飼われていたよ」

----また?
ホラーって言うと、どうして黒い猫ニャの?
で、この映画、怖いの?
「う~ん。
まあ、怖さは人によるからね。
ぼくは最初、
彼女が狙われているのには理由があるのでは?
留守にした夫婦の罠かも-----とか、
いろいろ考えてみてたんだけど、
そうではなくて
ほんとうにストレートなホラーだったね」

----その言い方だと、
オリジナルを観ていないニャ。
「えへっ。バレたか……」

    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「あまり、黒猫さん使わないでほしいニャあ」もう寝る


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