ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ゴール!2 STEP2 ヨーロッパ・チャンピオンへの挑戦』

2007-04-18 11:46:02 | 新作映画
(原題:GOAL II LIVING THE DREAM)

----この映画って、第一部が昨年のワールドカップの頃に
日本で公開されなかったっけ?
「うん。ぼくはその前作は観ていないんだけどね。
でも調べてみておおよそのストーリーは分かったよ。
メキシコから米国へと一家で不法入国し、
ロスに暮らす20歳の青年サンティアゴ(クノ・ベッカー)が
元英国ニューカッスル・ユナイテッドのスカウトマンに誘われて
イギリスに渡ってプロテストを受け、
ついにデビューする----ざっと、こういうものらしい。
監督が『ラストサマー2』のダニー・キャッスル。
本作はジャウム・コレット=セラ。
これまたホラー映画『蝋人形の館』の監督だ」

----へぇ~っ。これって偶然かニャあ。
「さあ、どうだろうね。
ただ、この映画を観て言えるのは
実にストレートなサクセス・ムービーと言うこと。
深い人間の心理描写があるわけでもなく、
これまでに何度となく描かれてきた
<成功物語>のパターンに、そのまま身を委ねればいい。
つまり映画で何かを考えさせるよりも
観客の心を掴むことに長けている監督が
シリーズにはピッタリと言うことは間違いないだろうね。
あっ、ただ次作はベテラン、
マイケル・アプテッドがメガホンを取るみたいだけどね」

----ふうん。そんなにシンプルなお話ニャんだ。
「うん。副題が『STEP2 ヨーロッパ・チャンピオンへの挑戦』。
ニューカッスル・ユナイテッドで活躍するサンティアゴに
『銀河系軍団』レアル・マドリードから
移籍の話が舞い込んでくるところから話は始まる。
看護士の仕事があるため『この街を離れたくない』と訴える恋人ロズを説得し、
スペインへ渡るサンティアゴ。
その彼に降りかかるさまざまなできごとを描いている」

----ニャるほど、分かりやすいね。
「でしょ。
そこにサンティアゴと生き別れになった生みの母親、
まだ見ぬ弟の話などを入れて
映画にふくらみを持たせている」

----じゃあ、現実性は薄れてきているの?
「そんなことはないよ。
サンティの移籍はマイケル・オーウェンとのトレードとなっているし、
ベッカムを始めとするスーパースターが多数顔を覗かせる。
夜な夜な開かれる乱痴気パーティや太っ腹なCM契約、
さらにはパパラッチなど、
セレブとなった彼に忍び寄る魔の手も
きっちり描かれていて、
虚実がないまぜになったオモシロさを見せてくれる。
ぼくはサッカーには疎い方だけど、
ベッカムの顔くらいは分かる。
その観点から言うと、
この映画最大の魅力は
彼らビッグネームのプレイヤーと、
この映画の俳優たちのマジカルな<共演>ということになるだろうね。
なにせクノ・ベッカーが本当に
彼らと一緒にプレイしているように見えるんだから驚きだ」

----どうしてそんなことが可能ニャの?
「うん。現場のスタッフたちの言葉を借りれば
試合を『リクリエイト=再創造』。
UEFAに特別に許可を取って、
チャンピオンズリーグのピッチに史上初めてカメラを入れて撮影。
もちろんその試合の中にはサンティアゴ=クノ・ベッカーはいない。
で、その次の日の夕方から試合にあわせて、
エキストラのサポーターとともに試合を再撮影。
そこにそっくりさんを入れてホンモノの試合とCG合成。
さらにはベッカムとGKのイケル・カシージャスも撮影協力し、
それぞれに決めのフォームを<演じて>いる。
かくしてゴールを決めたベッカムとサンティアゴ=クノ・ベッカーが
肩を抱き合って勝利を喜ぶと言う、
普通の映画では考えられない特別映像が生まれたわけだ

----ニャるほど、これならサッカー音痴のえいでも大丈夫だね。
「mmmmmm………」


    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ぼくもボール蹴りたいニャ」ぼくも観たい


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猫ニュー

画像はイギリス・オフィシャルより。