ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ヅラ刑事』

2006-07-16 21:39:34 | 新作映画
----これが昨日話していた、叶井俊太郎企画ってヤツ?
「そう。彼はこれまでにも河崎実監督と組んだ
『いかレスラー』や『コアラ課長』を始めおバカな映画をいくつも生み出している。
ただ、これまではいかにもローバジェットという感じで、
タイトルロールとなるクリーチャーもほとんどが着ぐるみ。
学生映画のノリしか感じなかった」

----おっ、その言い方だと今回は違うわけだ?
「うん。ここまでやればもう『お見事!』と、
そのおバカ映画への偏愛に拍手したくなる。
まず、キャストからしてこれまでとは違う。
メジャーな俳優が続々出演。
<ヅラ刑事>を演じるのはモト冬樹。
なんと言ってもこれは大きい。
彼がヅラを冠ると『太陽にほえろ』の
ある人に見えないこともない(笑)」

----それは言いすぎだ(笑)。
でも、なんで<ヅラ刑事>なの。
「主人公のヅラ刑事こと源田初男は頭の毛が薄い。
それをヅラで隠していたんだけど、
プロポーズの時にヅラがバレてフラれたという
悲しい過去を持っている。
ところが彼はそのヅラを利用して、
敵をやっつける<モト・ヅラッガー>を編み出す。
これはヅラを敵にめがけて投げて相手をやっつけ、
しかも投げられたヅラは<元=モト>に戻ってくるという必殺技だ。
しかし、そのあまりの威力に周囲は引いて、
彼は警視庁の厄介者になってしまう。
ところが彼はめげることなく、
自分に劣らず個性的な連中がひしめく花曲署で仲間たちと共に難事件挑む!
………こういうお話だ」

----ぷっ。ニャんなの。
そのモト・ヅラッガーというのは?
「どうも元ネタは『ウルトラセブン』のアイスラッガーらしいんだけどね。
まあ、他の面々の必殺技は映画で確かめてもらうとして、
感心したのは、この映画がいわゆる刑事ものの王道に則っているところ。
最初に一つの事件があり、
ヅラ刑事がそれを解決する形で主人公のキャラを紹介。
やがて、次の事件が起こり、
同時進行で映画の軸をなす大きな犯罪が起こる。
その中で、彼の過去も見せつつ
事件を捜査、解決していく」

----ニャるほど。『ダーティハリー』だ。
「で、この事件がまた主人公の過去にも関わってくる。
まあ、お話自体は核を盗むテロリストと
ショッカーたちが握手をしたような戯画的なものだけどね」

----そんな大きなお話が80分で収まるの?
「実質的には75分くらいかな。
5分くらいは主題歌『悲しみはヅラで飛ばせ』の
カラオケ映像みたいなものだからね。
でも、あくまでおふざけ映画だから、
これで十分じゃないかな」


               (byえいwithフォーン)


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