ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』

2006-07-14 22:58:00 | 新作映画
※映画の核に触れる部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。


[その前に]
この映画で主人公花田一路の姉・徳子が読んでいた本は何でしょう?
※ヒント「冬のソナタ」。


----これも原作はコミックなんだって?
チラシを見るとノスタルジー色が強いけど、
また昭和を振り返ったものなの? 
「実を言うと、この原作についてはぼくもまったく知らなくて
フォーンと同じ勘違いをしていた。
主演も『ALWAYS 三丁目の夕日』の須賀健太だしね。
でも、これはれっきとした現代もの。
ある日、トラックと衝突する大事故に遭った少年・花田一路。
九死に一生を得た彼は、幽霊が見える不思議な能力を身につけていた。
その日から一路の周囲には、いろんな幽霊が出現して願い事や相談を持ちかける。
やがて、自分が本当の父親だと名乗る見知らぬ男まで出現して…」

----そうか、オバケたちが出てくるんだ。
これは夏向きだね。
「うん。オバケと言ってもそう怖くはない。
これはネタバレになるからあまり詳しくは言えないけど、
最初に現れるトンネル内の幽霊にしても
その目的が花田一家を守ると言うもの。
映画は、この成仏できないオバケたちと一路による、
笑いあり、涙ありの人間ドラマになっている。
プレスを見た限りでは、
原作の有名なエピソードてんこ盛りと言う感じ。
ただ、欲張ったその分、ランニングタイムが少し長すぎる気がした」

----じゃあ、ストーリーはいいから、見どころを教えてよ。
「この映画、いくつもの父と子の関係が出てくる。
一路と父、一路の親友・荘太と彼の亡き父、
さらには幽霊の親子、
親であることを放棄した男から子供を預かる男もいれば、
亡くなった友人に代ってその子を見守る男もいる。
そんな中で『あっ!』と思ったのが
怨みを持って人を殺そうとする男を父に持ち、
彼の魔の手から花田一家を守ろうとする娘のエピソード。
この親子、実はふたりとも幽霊なんだけどね」

----そうか、正義を貫くには
娘は彼と対決しなくてはならないものね。
「娘は言う。
『どうして、こんな男が自分の父親なんだろう。
でも、悲しいけど父親は父親だ』(※ここ正確ではありません)。
さあ、この後、彼女の取った行動は?
実は、途中まで人情コメディでありながら、
映画は後半霊界バトルに。
しかもVFXもそう目新しくないので、
『なんだかなあ』と思っていたんだけど、
突然現れたこのテーマにはドキッとしたね」

----出演者も魅力的だよね。
「西村雅彦&篠原涼子の夫婦が最高。
篠原涼子なんて90年代はストリートミュージシャンと言う設定。
そんな彼女に憧れる青年が西村雅彦。
そのファッションを観ているだけでも楽しい。
ただ、西村雅彦の方は
どちらかと言うとフラワージェネレーションじゃないかと言う気も。
吉川の婆ちゃん役のもたいまさこは出るだけで場をさらうし、
その愛犬ジロと、
こちらの名前は分からないけど、
猫の演技もなかなかの見モノだったよ」



          (byえいwithフォーン)

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