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一日/一生   「道順庵」のつれづれ草 水琴窟に癒されて

死体から見た葬儀社さん その⑨

2008-10-17 20:44:56 | お別れのエピソード
いよいよ告別の式、といっても身内だけですが

何時となく親戚が集まり始め、式場の中へ入ったり出たり

煙草を吸っているおじさんも、兄弟げんかした兄も来ています

まだ、式までは1時間もありますから、死体の私は、皆さんの

上から眺めては、何を言っているのか気になりましので、耳を

すませ聞き入っておりました、

「あいつも好きなことやってきて幸せじゃないの」

「ビールが好きで、飲むと、よく、のがきこいてたなぁ」

と兄貴たちが言えば、「いい人だったよね、いつもなんかもってきてくれてさ」

よしよし・・・

この妹は、恩義をわすれてないなぁ

かと思えば、親戚の他の人の話題になり、

「そうだよなぁ・・あはは・・」

おいおい、私の葬儀なんだから、他人の話はいいからさぁ・・・

まぁ、死んでしまえばこんなもんでしょねぇ・・

そこに例の葬儀社さんが、「戻ってからの食事の確認をしたい」と

言って、身内に再度人数の確認作業をしております

そうか、食事も金がかかるからおにぎりぐらいでいいのだけれど

どうも話しが「それでは6500円の料理で18個ですね」

と葬儀社さんの確認の声が・・・

そんな高いのたのんでさぁ・・いいのかなぁ・・・

死人の私は食べられない悔しさと

お金の心配をしてしまいました・・・

「最後だからイチバン良いのにしたんだよ」と身内が

親戚に語っています、親戚も恐縮したような顔で小さく頷き

またまた、親戚の嫁の悪口を誰かに言っています・・

もう良いから、早く告別式にしてよ・・・

やになっちゃう親戚もいるのですよね・・・

若い方の葬儀社さんが

「そろそろ時間でございます、式場の方へお進みください・・」

身内の愚痴めいた話しは収まり、席へとつき始めました

死体の私は、これからお寺様のお経と引導を渡されて

いよいよ、一方通行の入り口へと入っていきます

「もう戻れないのか・・」

「只今より、作務衣はじめ様の告別式を執り行います」

やや、低音の響く声で葬儀社さんの開式の辞であります

このつづきは又の機会に・・・
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