道を歩いていくと、
道が小さな橋を越えていきます。
その川がこの醒井で有名な
「地蔵川」です。
ふつうバイカモは
15℃前後の水温のある川で育ちます。
北日本では水路や河川に
広く分布しますが、
西日本ではこの地蔵川のように、
鈴鹿山脈からの湧き水で
通年15℃前後の地下水が
湧き出てできている
というような環境のある川でないと
育たないから、
なかなか見られるものではありません。
調べてみましたら
「大阪府の植物誌」
にも記録がありません。
でもねえなんかよく似た植物を
子供のころに見たような
記憶があるようなないような。
ずっと過去の植物誌なら
ひょっとしたらあったかもねえ。
その橋から下流側に
少し入ったところを見ますと、
咲いてました。
緑の絨毯のような
葉っぱが流れる水に揺れる
上の水面近くに
しろい花が咲いています。
これが「バイカモ」です。
花の形が梅の花に似ているから
つけられた名前なんですが、
たしかにそんな感じの形です。
涼しそうな水辺に
さわやかに咲いています。
いいですねえ~
夏に平地で見る花としては
最高に涼しげです。
それにしてもこんなに
流れのある中で
よくも葉を広げ、
命を維持しているものです。
もっと近くで咲いている
ところをうつしたのがこれ。
あわわ、あやうく流れに
はいってしまいそうです。
端から眺めた上流側にも
咲いていました。
よしもうここで十分見たので、
これでいいか・・・とは思わず、
ここまで来てるんです。
もっと先に進んでいくことにしましょう。
といいながら勇んで歩いていると、
松尾寺への看板と同時に
左に曲がると「天神水」
の看板が見えます。
手元の地図と比べてみますと
かなり行き過ぎたようです。
もう一度戻りながら見ていると、
こんな謎の飛び出し小僧の
立っている道のところに
「中部北陸自然歩道」の
道標が立っています。
ああ~これですね。
ここから東のほうを向いて
進んでいきます。
すると、ありました。
もう一つの道標です。
そうなんです醒井は
かつての大街道「中山道」の
61番目の宿地だったそうです。
浮世絵の遠くに見えているのは
「伊吹山」かなあ。
ここでもこんな風に
伊吹山が見えますからね~。
下諏訪、草津に続いての
中山道行きです。
いつかこの道の結願に向けて
歩くこともあるのかなあ
と思ってしまいますねえ。
そんな醒井の町中に
徐々に入っていきます。
こんなわらぶき後の家も過ぎ、
家の前にこんな消防信号の
説明版が張られてあるのを
見かけました。
え~、これはどこでなるの?
こんなのは初めて見るなあ。
覚えていないと状況が
よくわかりませんねえ。
でも、調べたらこれも
法律で決められた信号なんですねえ。
いやあ、歩いてると
いろいろと勉強になりますなあ。
で、こんないかにも旧街道らしい
道を進んでいきますと、
なにやら「西行水」と
書かれた看板が見えてきました。
そうです。
木曽路名所図会に
『この駅に三水四石の名所あり
町中に流れ有りて 至って清し
寒暑に増減なし』
と記されるほど、
清らかな水が流れることで
知られた宿場であり、
この西行水は「三水」のひとつである。
少し奥まったところには
石の岸壁があり、
その下から水がちょろちょろと
湧き出ているようでした。
なぜ、ここの水が
「西行」水かといいますと、
むかし西行法師が
ここを訪れたときに
茶屋の娘が飲み残したお茶を
飲むと懐妊してしまったようです。
「飲み残しのお茶」って、
なんか気になりますねえ。
後日それを知った西行が、
もし自分の子なら
泡に帰れというと
泡になってしまったという、
ストーリーの裏に
なにかを感じさせるような
話があるなあと思いながら
続く。