それは、仏さんが各家の仏壇に帰り
お盆を過ごしている日のことでした。
うちの村の人の話を
まとめてみますと
こんなことをいってました。
1.村の人の家で麻雀をやって、
丁度夜中の12時ころに
家に帰る時です。
近所の森のほうから
「セミ」の鳴き声が聞こえるんです。
「あれ~こんな夜中なのに、
セミが鳴くなんてめずらしいなあ」
と思っていました。
2.一緒に麻雀をやってた友達が、
終了後、犬のおしっこに
その森のほうに近づいた時です。
いつもいかない方向の森に
犬が行こう行こうとするそうです。
変な行動する奴やなあと
彼はそのときに思っていたそうです。
3.その森の近くの住民が、
こんな夜中にこんなとこに
自転車止めて何をやってるんやろ、
と思っていたそうです。
何か悪いことをしてるんと
ちがうやろなあって。
で、そんなことのあった
翌日のことです。
いつもいろんな写真を撮って
撮影を楽しんでいる
という高齢者が、森のほうから
「大変だ、大変だ」
と飛び出してきたそうです。
知り合いが「なんですか?」と聞いたら、
そのおじいさんが
「救急車やパトカーや」と騒ぐんだそうです。
きくと、ある男の人が森の木に
ロープをぶら下げて
首をつっているんだそうです。
電話をしたらあわてて
救急車も飛んできましたが、
どうもすでにお亡くなりになっていたそうです。
昨夜、森のほうから
人を引き付けるような
何かが発せられていたのかもしれませんね。
年齢はまだ若い男の人でした。
一体何があったんでしょうねえ。
こんな形で命を絶つのはだめだ
と思うのですが、
もう仕方ないですよねえ。
せめて安らかに天国に行ってくださいな
と祈るばかりのお盆の出来事でした。