雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

片目の猿

2011-09-28 20:19:35 | 

道尾秀介著"片目の猿"を読みました。
三梨は盗聴専門の私立探偵をしています。
耳の形がおかしくて大きなヘッドフォンをしています。
隣り合ったビルの楽器会社の片方の谷口楽器に雇われて
います。社員として谷口楽器に勤め隣のビルの黒井楽器の
様子を探っています。
サングラスをしていつも外を眺め遠くの出来事を
あたかも目にしたかのような言葉を口走ったという女性が
いるという話を耳にします。その女性の冬子を探偵と
してスカウトします。
冬子は目にコンプレックスを抱いています。
大きな探偵社四菱エージェンシーの社員でした。
黒井楽器で人が殺されます。
三梨はその時女性の靴音と名前が呼ばれるのを聞きます。
四菱エージェンシーの仕事のやり方は調査先の弱みを
握って強請ることです。
四菱エージェンシーや谷口楽器の苅田との攻防が描かれて
います。

三梨の事務所兼住居のアパートには変った人たちが住んで
います。
三梨を始めみんながそれぞれに体に何か支障があります。
この本の主旨は体にコンプレックスがあったって元気に
生きていけるのだということだと思います。

"片目の猿"とは99人が片目の猿の集団に両目が見える
猿が生まれたがいじめられついに自分で片目をつぶして
皆と同じになったという話から付けられています。

錯覚を起こさせるような書き方がされており最後に
そうだったのかとわかります。
本の主旨はわかりますが、おもしろかったとは
いえません。9/18