雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

草笛の音次郎

2011-09-15 21:00:00 | 
山本 一力
文藝春秋
発売日:2003-10-28


山本一力著"草笛の音次郎"を読みました。
股旅ものです。
おもしろいです。ですがいまいちのれません。
貸元といっていますがやくざの世界です。
賭博で食べている人たちに感情移入できないのです。

音次郎は瓦版の版刷り職人でした。賭博に手を出した
のをきっかけにクビになりました。
出入りしていた貸元の代貸の源七をたよってやくざの
世界へ入りました。
親分の芳三郎に佐原の兄弟分が香取神社の祭り見物に
来るようにという招きがありました。
名代として音次郎が行くことになりました。
源七は音次郎の器量をかっています。
仁義の切り方、旅の仕方を教え込んで旅に出します。

旅で強盗に出あいます。
その強盗の似顔絵を描いて同心の岡野と知り合いに
なります。
次の宿では強盗の一味と疑われ捕られてしまいます。
岡野がやってきて助けられます。

成田で草鞋を脱いだ大滝組では吉川組との抗争の
助っ人となります。
行ってみたら吉川組は火事を出しており吉川の幼い
娘を助けることになります。
この時いっしょに大滝組の客人となっていた昌吉と
真太郎が音次郎の舎弟になります。

目的地の佐原の小野川組では貸元賭博が開かれる
ことになっています。前におそわれた強盗のこませの
十郎がやってくることがわかります。
音次郎たちは十郎を取り押さえる手はずを整え
待っていました。
十郎は捕まり即刻打ち首になりました。
逃げた手下が帰り道で待ち伏せしていることが
察せられます。

音次郎が試練を乗り越えていく様を描いたものです。
股旅ものがお好きな方には楽しいと思います。8/30