アジア最強クラブを決める「AFCチャンピオンズリーグ2009」が3か月ぶりに再開。日本勢はガンバ大阪、鹿島アントラーズ、名古屋グランパス、川崎フロンターレが出場していますが、ガンバと鹿島がベスト16で姿を消し、日本勢は川崎と名古屋の2チームが残っています。その2チームがベスト8で対戦が実現となってしまいました…。
シルバーウィーク最終日・秋分の日の23日は、国立競技場で第1戦が行われました。この試合は川崎がホーム扱い、等々力陸上競技場が同日に「スーパー陸上」を開催するため、国立での試合となりました。両者は今季リーグ戦で2度対戦し、川崎が2連勝。川崎は“お得意様”の名古屋戦で先勝、名古屋はアウェーゴールを奪えるか?
第1戦スタメン
川崎フロンターレ
GK 1 川島永嗣
DF 2 伊藤宏樹
DF 4 井川祐輔
DF 18 横山知伸
MF 14 中村憲剛
MF 17 菊地光将
MF 19 森勇介
MF 29 谷口博之
FW 9 鄭大世
FW 10 ジュニーニョ
FW 34 レナチーニョ
名古屋グランパス
GK 30 広野耕一
DF 4 吉田麻也
DF 5 増川隆洋
DF 6 阿部翔平
DF 32 田中隼磨
MF 7 中村直志
MF 8 マギヌン
MF 10 小川佳純
MF 14 吉村圭司
FW 11 玉田圭司
FW 16 ケネディ
川崎は3トップ&憲剛を中心に攻撃的サッカーを貫く。名古屋はGKの楢崎正剛が負傷のため、広野が先発。FWは玉田とケネディの日豪2トップ。この夏に加入した三都主アレサンドロ(アレックス)とブルザノビッチはベンチスタート。
試合は立ち上がりに川崎が攻めたて、開始3分にジュニーニョ、7分にはレナチーニョがシュートを狙いますが、何れもゴールを割ることができません。名古屋は中村直が立て続けに打つも決まらず。16分、川崎のFKをレナチーニョが右足で放つもGKにキャッチされる。23分にはカウンター攻撃を見せ、ジュニーニョがドリブル突破してレナチーニョにクロスを入れるが、名古屋DF陣が阻止。
両チーム無得点で迎えた前半28分、右サイドの直志のクロスにケネディのヘディングが決まって名古屋が先制!1点を追う川崎は31分、FKから反撃のチャンスを掴み、FK後の右CKを伊藤がヘディングで流すと、ジュニーニョが合わせようと飛び込むも届かない。ボールに触っていれば同点でした。
なおも川崎の反撃は続き、38分に左サイドからのスルーパスを受けたジュニーニョが駆け抜けて打っていくが、名古屋GK・広野が足でセーブ。40分には再びジュニーニョが抜け出すも決まらない。41分、左CKのこぼれ球を森が強烈ミドル!しかし、これを小川がゴール前でクリア!ジュニーニョ押し込もうとするも小川が粘った。今度は右CKをチョン・テセが頭で合わせるが、クロスバーに直撃。再三にわたり決定機が生まれるも、ゴールが遠い川崎…。名古屋は前半終了間際に直志、玉田、ケネディとシュートを打つも決まらず。前半は名古屋1点リードで折り返します。
後半5分、名古屋はマギヌンスルーパス→ケネディが持ち込んでシュートするが、川崎GK・川島に弾かれる。川崎は2分後、カウンターで対抗し、ジュニーニョの中央突破→憲剛→ジュニーニョと渡るも、名古屋守備陣がシュートを打たせません。名古屋は8分、マギヌン→田中→マギヌンのパスに、小川がミドルを打つが、枠を捉える事ができません。
そして後半14分、左サイドのペナルティエリア付近でレナチーニョが倒されてFKを獲得、このFKを憲剛が低い弾道で直接決めて同点!同点にされた名古屋は2分後、直志のパスを受けたケネディがシュート性のクロスを入れるが、玉田が合わせられず。川崎は18分、右サイドで憲剛のシュートをGKがパンチング、クリアボールを拾った森のクロスに谷口がヘッドを見せるが、GKがセーブ&バー直撃、こぼれ球をジュニーニョが押し込んでゴール!川崎が4分で試合をひっくり返しました!
名古屋は27分、吉村に代えてブルザノビッチを投入。29分、川崎は鄭大世が3点目を狙いに行くが、GK広野が止める。名古屋は31分に小川、その後のCKにケネディが合わせるもダメ。川崎は41分、クリアミスから鄭大世が抜け出すも相手に阻まれる。CKでは途中出場・山岸智が頭で合わせるもバーを超える。ロスタイム、名古屋は途中出場・アレックス(三都主)のパスを受けた田中がペナルティエリア内でクロス、同じく途中出場の巻佑樹が飛び込んで押し込もうとするが、上手くミートせず。ケネディが詰め寄るも川崎・井川を倒してしまった。名古屋が絶好の場面を逃してしまい、そのままタイムアップ。2-1で川崎が逆転勝ちで先勝です。
第1戦で川崎が名古屋に逆転勝ち、これでリーグ戦2試合を含めて3連勝です。ケネディのゴールで先制された後、前半30分過ぎからペースを握り、前半だけで5度も惜しいところがあったんですが、名古屋ゴールを割ることができず。しかし後半に入り、後半14分に憲剛のFKが決まると、4分後にはジュニーニョが押し込みました。
憲剛がFKで同点にした際、解説者が「低いボールで直接狙うといいですよ」と発言しており、その言葉通りの結果となりました。あの低めのFKは技ありでしたねえ。逆転ゴールを奪ったジュニーニョは、名古屋戦を得意としており、10試合で11得点とゴール量産しまくり。後半18分の逆転弾以外にも「グランパスキラー」ぶりを発揮し、前半に2度相手DF陣を抜き去りました。第2戦でも得点を挙げれば、川崎のベスト4はほぼ決まりか?
名古屋は敗れはしましたが、アウェーゴールを奪い、1点追いかける展開で第2戦を迎える事になりました。今年7月に加入したケネディは、観戦に訪れていたピム・ファーベーク豪州代表監督の前でゴールを決め、代表定着をアピール。ケネディが活躍が目立っていますが、玉田や小川の日本人選手もゴールを見せてもらいたい。
第2戦は1週間後の9月30日、名古屋のホーム・瑞穂陸上競技場で19時キックオフ。川崎は0-0か1-1の引き分けでもベスト4入り(アウェーゴール2点以上獲れば決まり)。対する名古屋は2点差以上で勝たなければなりません。もし、名古屋が1-0で勝った場合、2試合合計で2-2の同点、アウェーで1点を取っている名古屋が準決勝進出となります。(2-1で名古屋勝利→延長戦)川崎が逃げ切るか、名古屋がミラクルを起こすか?準決勝の切符をかけた戦いは、次週に続く…。