2010年のJリーグ開幕まで残り1週間。今季を占う開幕前の大一番「富士ゼロックス・スーパーカップ」が27日、国立競技場で行われました。今年のゼロックス杯は、昨季のリーグチャンピオン・鹿島アントラーズVS天皇杯優勝・ガンバ大阪の2年連続同一カード。昨年は鹿島が3-0で勝利、今年も鹿島が制するのか、それともガンバが雪辱なるか?
両チームスタメン
鹿島アントラーズ ガンバ大阪
GK 21 曽ヶ端準 GK 1 藤ヶ谷陽介
DF 2 内田篤人 DF 21 加地亮
DF 3 岩政大樹 DF 28 菅沼駿哉
DF 14 イ・ジョンス DF 4 高木和道
DF 7 新井場徹 DF 13 安田理大
MF 40 小笠原満男 MF 27 橋本英郎
MF 6 中田浩二 MF 7 遠藤保仁
MF 8 野沢拓也 MF 9 ルーカス
MF 11 フェリペ・ガブリエル MF 10 二川孝広
FW 18 マルキーニョス FW 14 平井将生
FW 13 興梠慎三 FW 18 チョ・ジェジン
鹿島は新加入のフェリペ、イ・ジョンスが先発。ガンバは山口智・中澤聡太を欠くDF陣には、菅沼が公式戦初先発、高木がCB起用、左サイドには安田が入る。FWは平井とチョ・ジェジンの2トップ、ルーカスがこの試合でキャプテンを務めました。
キックオフ直後にガンバが決定的チャンスを迎え、ルーカスがドリブルからシュートを放つも枠を捉えられず。4分には加地のクロス→ルーカス→二川と繋ぎ、最後は平井がシュートも決まらない。対する鹿島は7分、左サイドのクロスにフリーのマルキーニョスが飛び込むが、合わせる事ができない。15分にはマルキーニョスが頭で落とし、興梠が合わせるも枠外。迎えた前半18分、鹿島FKの場面でペナルティエリア内で高木が岩政を倒してPKを献上。このPKをマルキーニョスが落ち着いて決めて鹿島1点先制。28分にはCKを岩政が頭で落とすも、マルキーニョス押し込めない。
30分以降はガンバの反撃が続き、再三にわたりチャンスを作るも鹿島守備陣を破る事ができない。前半終了間際に平井がシュートもポスト直撃。このまま鹿島が1点リードで終わるかに思われたロスタイム、加地のシュートが小笠原の頭部に直撃、ボールはそのままゴールに吸い込まれて行きました。加地のゴールでガンバが1-1と追いつき、前半は同点で折り返し。
後半に入り、鹿島はFKを野沢が直接狙ってきたが、ガンバGK・藤ヶ谷がセーブ。8分にはガンバが速攻を仕掛け、二川が内田の猛追を振り切ってミドルを狙うも決まらず。後半15分過ぎにガンバは平井を下げて期待の若手・宇佐美貴史を投入。対する鹿島もフェリペ→遠藤康がピッチに入る。ガンバは23分、加地のクロスに宇佐美が飛び出すもボールがラインを割る。24分、鹿島は遠藤康がシュートもGKにキャッチされる。その後にマルキーニョスがエリア内で倒されるもシミュレーションで警告。
同点のまま残り10分を切り、ガンバは後半35分にカウンターから宇佐美がシュートもダメ。鹿島は36分にマルキーニョスがオーバーヘッドを見せるも枠外。38分には遠藤康がミドルを放つもノーゴール。後半43分にはマルキーニョスのシュートがクロスバー、ガンバはチョ・ジェジンもオーバーヘッド狙うもGKにキャッチ。両チームともシュート撃ちあうも勝ち越し点が奪えず。1-1で90分終了。ゼロックス杯は延長戦無しで即PK戦となります。
運命のPK戦、鹿島は1人目の小笠原が成功。ガンバの1人目は日本が誇るPK職人・遠藤保仁が登場。しかし遠藤がまさかの大失敗!あり得ない場面が起きてしまった…。この後、両チームとも2人目以降を全て成功。4-3と鹿島リードで迎えた5人目、鹿島のマルキーニョスがしっかり決めて勝負あり。鹿島アントラーズが5-3でPK戦を制し、2年連続でゼロックス杯を制しました。
鹿島がガンバとのリターンマッチを制してV2達成、ACL初制覇&リーグ戦4連覇に向け幸先の良いスタートを切りました。これで鹿島は5回目のゼロックス杯制覇、連覇は2回目となります。マルキーニョスはこの日2本のPKを成功、1つ目は先制点、2本目がPK戦で優勝を決定づける一本を決めました。ゼロックス杯を制した事で、来週の開幕戦に大きく弾みをつけたんじゃないかと思います。
一方、敗れたガンバ大阪は、同点に追いついて流れが傾くのかなと思ったんですが、逆転ゴールが奪えず。PK戦では遠藤選手が予想外のミス、これが大きく響いてしまいました。「コロコロPKで行くだろう」と思ったら、枠を外してしまうをいう考えられないようなミス。思わず「信じられない…。ウソだろ…」と愕然してしまいました。遠藤選手PKミスをテレビで見たのは、2005年のナビスコカップ決勝以来ですよ。何だか南アフリカW杯でPKを成功できるかどうか不安になってきました。
来週末は2010年のJリーグ開幕戦!V4を目指す鹿島は、ホームで浦和レッズと対戦。カシマスタジアムがまたまた赤く染まりますね。他にもガンバ大阪VS名古屋グランパス、FC東京VS横浜Fマリノス、サンフレッチェ広島VS清水エスパルスといった好カードがずらりと並びました。海外でプレーしていた中村俊輔がマリノスに復帰、稲本潤一が川崎フロンターレ入り、海外組の国内復帰でリーグ戦が盛り上がる事でしょう。鹿島の4連覇を止めるチームは出てくるのか、約9か月の戦いは間もなくスタートです。
前座試合として行なわれたU-18Jリーグ選抜と高校サッカー選抜の試合展開はどうだったのでしょうか?
結果は1-1のドローだったようですが・・・。
前座のU-18J選抜VS高校選抜の試合ですが、前半24分にJ選抜がCKから松原健選手(大分トリニータ)のゴールで先制しますが、後半に高校選抜が山本大貴選手が決めて同点に追いつきました。
試合後には鹿島入りが内定している柴崎岳(青森山田)がサポーターの前で挨拶し、歓声が沸き起こったそうです。