日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

レインボーラインが春天を制するも、ゴール直後に故障する。

2018年04月29日 | 競馬

国内最長距離の平地GⅠレース「第157回天皇賞・春(GⅠ・芝3200m 17頭立て)」が29日、京都競馬場で行われました。昨年のこのレースで2着だった⑪シュヴァルグラン、阪神大賞典を制した⑫レインボーライン、昨年の菊花賞2着⑧クリンチャー、⑥ガンコ&②チェスナットコートの日経賞組、ミルコデムーロ騎手が鞍上の⑮トーセンバジル、3000m級のスペシャリスト⑭アルバート、阪神大賞典2着⑩サトノクロニクル、10歳馬③カレンミロティック、紅一点⑯スマートレイアーなどが参戦しました。



単勝の人気は、シュヴァルグランが1番人気(3.0倍)、レインボーライン2番人気(6.0倍)、ガンコが3番人気(6.6倍)。4番人気以降は、クリンチャー(8.0倍)、サトノクロニクル(9.8倍)、アルバート(10.1倍)、チェスナットコート(11.4倍)、トーセンバジル(11.6倍)、①ミッキーロケットと続きました。

1周目向正面でのスタートで、⑤ヤマカツライデンが絶好のスタートを決めて先手を取る。ガンコが2番手追走かと思いきや、⑰トミケンスラーヴァが2番手に上がる。シュヴァルグランとガンコが3,4番手につけ、その内側の5番手にカレンミロティック。6番手⑨ソールインパクト、7番手ミッキーロケット、その後ろの8番手にクリンチャーが追走。9番手チェスナットコート、10番手トーセンバジル、11番手グループにはアルバート・サトノクロニクル・⑦ピンポンの3頭が固まっている。14番手レインボーライン、15番手③シホウ、16番手⑬トウシンモンステラ、殿にスマートレイアー。
かなり縦長の状態で1周目の正面スタンド前へ。先頭でレースを引っ張るヤマカツライデンの最初の1000mは60秒1で通過。ガンコが3番手に上がり、シュヴァルグランは4番手、クリンチャーは8番手をキープ。チェスナットコート9番手、レインボーラインは中団の11番手、12番手サトノクロニクル、アルバートは13番手でスタンド前を通過した。
先頭のライデンは、1コーナーを回って向正面に向かう間に後続との差を拡げて大逃げを打つ。スラ―ヴァ2番手、3番手ガンコ、4番手シュヴァル、5番手ミロティック、6番手ソール、7番手ミキロケ、8番手クリンチャー。中団からはサトクロが早めに仕掛け、10番手チェスナット、アルバートとバジルも動き始め、レインボーは後退気味。ピンポンとシホウ、モンステラは後方に下がり、レイアーは依然として最後方。
2度目の外回り3コーナーに差し掛かり、独走中のライデンと2番手集団との差が徐々に縮まる。ガンコが一旦は2番手に上がるが、外からシュヴァルが並ぶ。バジルが4番手、サトクロ5番手、クリンチャー6番手、チェスナットとアルバートも外から追い上げ、有力勢が前にドッと押し寄せてきた。
4コーナー手前でシュヴァルグランとガンコがヤマカツライデンを捕まえ、最後の直線コースに入っても2頭が競り合うが、ゴール残り300mでシュヴァルグランが抜け出す。内からはミッキーロケットが突き、後続からクリンチャーとレインボーライン、外からトーセンバジルとチェスナットコートも猛追。残り100mを切り、押し切りを図るシュヴァルに、内からレインボー、外からクリンチャーが接近。そしてゴール前でレインボーがシュヴァルをかわし、先頭でゴールイン!レインボーライン念願のGⅠ初勝利!岩田康誠、快心のイン差しを決めてみせました!



天皇賞・春 全着順&払戻金
1着⑫レインボーライン   3分16秒2
2着⑪シュヴァルグラン     クビ
3着⑧クリンチャー      1/2馬身
4着①ミッキーロケット     クビ
5着②チェスナットコート   3/4馬身
6着⑮トーセンバジル
7着⑯スマートレイアー
8着⑭アルバート
9着③シホウ
10着⑤ヤマカツライデン
11着⑬トウシンモンステラ
12着⑩サトノクロニクル
13着⑨ソールインパクト
14着⑥ガンコ
15着⑦ピンポン
16着④カレンミロティック
17着⑰トミケンスラーヴァ

単勝 ⑫ 600円
複勝 ⑫ 190円  ⑪ 140円  ⑧ 240円
枠連 6⃣-6⃣ 1,020円
馬連 ⑪-⑫ 1,030円
馬単 ⑫-⑪ 2,510円
ワイド ⑪-⑫ 400円  ⑧-⑫ 810円  ⑧-⑪ 530円
3連複 ⑧-⑪-⑫ 2,060円
3連単 ⑫-⑪-⑧ 11,650円


現役最強ステイヤーを決める一戦は、単勝2番人気のレインボーラインが優勝。2周目の向正面で他馬が動き出す中、レインボーはじっくりと後方待機。最後の直線で馬群を割って追い上げ、ゴール前で内側を突いて差し切り勝ちを収めました。1番人気だったシュヴァルグランは、直線で一旦は抜け出したものの押し切れず2着。一昨年は3着、昨年は2着、今年こそ春盾獲得なるか期待されましたが、悲願達成とはなりませんでした。3着だったクリンチャーは、騎乗停止の武豊騎手から三浦皇成騎手への乗り替わりが不安視されましたが、馬券圏内に入りました。三浦騎手は今年のGⅠ競走で3度目の3着。いつになったらGⅠを勝てるのか…。
5番人気のサトノクロニクルは12着。3番人気のガンコは、道中2,3番手で進めながらも、直線で沈んで14着。芝転向後4戦3勝と勢いに乗っていたけど、距離の長さと実力不足を露呈する結果に終わりました。
優勝したレインボーラインは、阪神大賞典に続いての重賞連勝。GⅠはこれまで9回挑戦し、2016年のNHKマイルカップで3着、菊花賞で2着、昨年の秋の天皇賞で3着。今回10度目の挑戦で、無冠返上を果たしました。鞍上の岩田康誠騎手は、2008年のアドマイヤジュピタ以来10年ぶり2度目の春天制覇。自身のGⅠ勝利も2015年の桜花賞以来3年ぶりです。浅見秀一調教師も同レース2勝目を挙げています。
ついにGⅠタイトルを手にしたレインボーラインですが、ゴールインした後に岩田騎手が下馬。ゴール手前で馬体がガクンと下がり、脚を気にする仕草も見られました。勝ち馬の異変に場内も静まり、岩田騎手もインタビュー中も表情が重かったです。レインボーラインは馬運車に乗り込み、レース後の表彰式は勝ち馬不在の中で行われました。その後、JRAから発表があり、右前肢跛行と診断されました。競走能力喪失または予後不良にならずに済んだのは幸いといえよう。人馬共に気迫の走りで勝利を手にしたけど、それ以上に代償が大きすぎた気がします。
今後の症状次第だけど、しばらく休養して秋に復帰するか、このまま引退して種牡馬入りするかのどちらかでしょう。しっかり完治して、万全の状態でターフに戻ってきてほしいのですが…。



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