GIのない日曜日～アルゼンチン共和国杯＆ファンタジーステークス～

11月８日の日曜日は、GIレースがありませんでした。しかし、この日は東西で重賞レースがあり、東京競馬場は長距離のハンデ戦・アルゼンチン共和国杯、京都競馬場では２歳重賞・ファンタジーステークスが行われました。


東京のメイン・アルゼンチン共和国杯は、今月29日のジャパンカップを目指す18頭がエントリー。今年は⑰ジャガーメイル、⑨スマートギア、⑭サンライズマックス、⑬ヒカルカザブエ、⑥ミヤビランベリ、⑤モンテクリスエスなどが出走しました。このレースはハンデ戦、最軽量は⑯ヴィーヴァヴォドカの50kg、⑦トーホウアラン、ミヤビランベリ、サンライズマックスの３頭が最重量の57.5kgを背負います。その差は7.5kgだ。
スタートの先行争いで、ミヤビランベリが先頭に立ち、４番人気の⑧アーネストリーガ２番手、モンテクリスエスとスマートギア、サンライズマックスは中段の位置、１番人気のジャガーメイルは後方４番手でゴール板を通過。１,２コーナーから向正面に入ると縦長の状態になり、ミヤビランベリがペースを握る。２番手には⑧アーネストリー、④ハイヤーゲームは３番手。離れた位置では、モンテクリスエス、スマートギアはトーホウアランが５位集団の前方にいて、中段にサンライズマックス、⑫トウショウウェイヴとヒカルカザブエ、ジャガーメイル、⑮トーセンキャプテンはは後方集団の中にいる。
３コーナー地点では先頭からしんがりまで15,６馬身に拡がったが、４コーナーに入るところで集団がひと固まり、スマートギアが先頭集団に接近。直線に入りランベリが逃げ続け、内側からモンテクリスエスが迫ってくる。外からアーネストリーがランベリを捕らえるが、ランベリがまだ粘る！ジャガーメイル、ヒカルカザブエ、サンライズマックスも追い込むも届かない。ランベリはゴール前で少し離して１着ゴール！トップハンデをものともせず、ミヤビランベリが逃げ切り勝ちです！

57.5kgの斤量を背負ったミヤビランベリが、鮮やかな逃げ切りVでアルゼンチン共和国杯を制覇。２着にはアーネストリー、混戦の３着争いはヒカルカザブエが入り、３連単の⑥－⑧－⑬は922,600円の荒れた決着となりました。１番人気のジャガーメイルは５着、３番人気のトウショウウェイヴが10着、２番人気・スマートギアは12着に終わりました。ミヤビランベリは今年は目黒記念と七夕賞に次いで重賞３勝目、通算４勝目を飾りました。東京2500ｍの距離は２戦２勝と相性はピッタリ。もしJCに出走したら、今回同様逃げで勝負しそう。昨年このレースを制したスクリーンヒーローがJCで勝ったように、ランベリも「あっ」と言わせるような走りで番狂わせを起こしてほしい。

京都メインは、２歳牝馬の重賞・第14回KBS京都賞ファンタジーステークス（GⅢ）。阪神ジュベナイルフィリーズの前哨戦であるこの競走、今年は函館２歳ステークスを制した⑥ステラリード、デビュー２連勝で重賞初挑戦の②ラナンキュラスと⑪カレンナホホエミ、デビュー２戦で連帯100％の⑮グレナディーン、④ラブグランデー、⑩タガノエリザベートのデイリー杯（２歳ステークス）リベンジ組など16頭が参戦しました。
揃ったスタートからの先行争いで、カレンナホホエミとグレナディーンが好スタートを見せた後、ラナンキュラスと②ユメノキラメキが前に押していく。ラブグランデーは４番手から。中段の位置にはステラリードと⑬スイートエスケープがいて、タガノエリザベートが最後方で外回り３コーナー下り坂を通過。
３,４コーナー中間点でユメノキラメキが先頭、グレナディーン２番手、１番人気・ラナンキュラスは３番手で直線に入る。キラメキが逃げ、グレナディーンが迫るが、外から⑯ベストクルーズが前の２頭をかわしにかかるが、残り200ｍで道中しんがりにいたタガノエリザベートが追い込み、ゴール前で３頭を一気に抜いてFINISH！豪快な末脚で15頭を一気にぶった斬り！この馬マジヤバくない？
２歳牝馬戦線に新星現る！単勝８番人気・タガノエリザベートが最後の直線で鮮やかに差し切って優勝。阪神JFに名乗りを挙げました。ベストクルーズが２着で松田博資厩舎の１,２フィニッシュとなりました。３番人気のグレナディーンが３着、１番人気・ラナンキュラスは４着、ステラリードはスタート前の落鉄の影響もあって６着に敗れました。
タガノエリザベートはスペシャルウィーク産駒の馬で、新馬戦で勝利し、前走のデイリー杯２歳Sで５着でした。３コーナーにいた時点ではしんがりの位置にいたけど、直線では大外に持ち出してごぼう抜きを見せました。上がり３Fのタイム・33秒５は文句無しのトップ、まるで飛んでいるかのような脚力。エリザベートの末脚とごぼう抜きに衝撃を受けたファンは多かったでしょう。この勝利は実力かマグレなのかは阪神JF次第。