東京ドームで開催中の「2017 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」2次ラウンドは、14日に日本代表VSキューバ代表戦が行われました。日本は12日の試合で、オランダを相手に延長タイブレークの末、8-6で勝利。1次ラウンドから無傷の4連勝を飾りました。一方のキューバはイスラエルに敗れており、もし日本戦で敗れるとベスト4入りが絶望的となります。絶対に負けられない第2戦、侍ジャパンはキューバを返り討ちできたのか?
両チームのスタメン
【日本】 【キューバ】
1(指)山田哲人 (中)サントス
2(二)菊池涼介 (遊)アヤラ
3(右)青木宣親 (指)セペダ
4(左)筒香嘉智 (左)デスパイネ
5(一)中田翔 (二)グラシアル
6(遊)坂本勇人 (一)サーベドラ
7(三)松田宣浩 (捕)アラルコン
8(中)秋山翔吾 (三)デルガド
9(捕)小林誠司 (右)メサ
(投)菅野智之 (投)バノス
日本は山田が3試合ぶりに1番に復帰。1次ラウンドのキューバ戦で4安打4打点の松田が7番に入り、秋山が2試合連続スタメン。この日の先発投手は、日本・菅野VSキューバ・バノス。
1回、日本先発・菅野がキューバの上位3人をきっちり抑えた後、その裏に日本の1番・山田が、キューバ先発・バノスの4球目を捉え、右中間スタンドに飛び込むソロ本塁打!山田の先頭打者アーチで、日本が1点を先制。
しかし2回、菅野がデスパイネに内野安打を許すと、続くグラシアルに3球目のスライダーを叩かれ、レフトスタンドへの2ラン本塁打を浴びてしまい、1-2と逆転される。
1点を追う日本は3回、先頭の山田がレフト線への2塁打を放ち、菊池の2塁ゴロの間に3塁に進む。青木が凡退して2死となった後、4番・筒香が2球目を弾き返し、センター前に抜けるタイムリーヒットで2-2の同点とします。
4回、菅野がデスパイネ、サーベトラ、アラルコンにヒットを浴びて1死満塁のピンチを背負う。デルガドを空振り三振に仕留めて2死を取ったが、メサに初球を狙われレフト前タイムリーを打たれて2点を失う。スコアも2-4と2点追いかける展開に。
5回、日本は先頭の小林がレフト前ヒットで出塁すると、山田が四球を選び無死1,2塁。ここでキューバは先発のバノスを下げて、イエラが2番手のマウンドへ。2番・菊池はしっかり犠打を決め、1死2,3塁。青木はファウルで粘った末に2塁ゴロに倒れたが、3塁走者が還って3-4と1点差。なおも2死3塁で筒香がイエラの5球目を捉え、センター前タイムリーヒット!筒香の2打席連続タイムリーで4-4と再び同点!
6回、3番手・増井浩俊がグラシアルに2塁打を浴びると、2死3塁でアラルコンにレフト前タイムリーを打たれ、勝ち越し点を炎上。3たびリードされた日本だったが、その裏に松田の振り逃げ、秋山の四球で1死1,2塁の場面で、小林がキューバ3番手・ラエラからレフト前ヒット。2塁走者・松田が3塁を蹴ってホームインし、5-5!勝負はまたまた振り出し。
終盤に差し掛かり、日本は7回に4番手・松井裕樹が3者凡退に抑えると、8回表に5番手・秋吉亮がランナーを出しながらも得点を許さず。
中継ぎ陣の奮闘に応えたい打線は、8回裏に1死走者無しで松田が遊撃ゴロ→1塁手がボールを取りこぼして松田セーフ。続く秋山がレフト前ヒットで繋ぎ、1死1,3塁と勝ち越しのチャンスを作る!日本はこの場面で小林に代わって、内川聖一が代打で登場。その内川はラエラの変化球を打ち上げてライトフライ。3塁走者・松田がタッチアップから生還!内川の犠牲フライで日本が6-5と勝ち越し!なおも2死1塁で山田が初球をジャストミート!左中間スタンドに飛び込む2ラン本塁打で更に2点を追加。8回に3点を奪い、8-5と3点リード。
そして9回、守護神・牧田和久がキューバの攻撃を0点に退けてゲームセット!日本がキューバに競り勝ち、2次ラウンド2連勝を飾りました!
第4回WBC・2次ラウンド
日本 vs キューバ 2017年3月14日
(東京ドーム、入場者:32,717人)
CUB|020 201 000|5
JPN|101 021 03X|8
勝:秋吉(1勝)
S:牧田(1勝2S)
負:ラエラ(1敗1S)
本塁打
キューバ:グラシアル 1号(2回表2ラン)
日本:山田 1号(1回裏ソロ), 山田 2号(8回裏2ラン)
2次ラウンドの第2戦・キューバ戦は、山田選手の先頭打者ホームランで先行したものの、先発の菅野投手が4回まで4点を失い、日本が追いついてはキューバが先行されるという苦しい展開でした。しかし、8回に内川選手の犠牲フライ&山田選手のダメ押し弾で3点を奪い、シーソーゲームを制しました。「今日は負けるんじゃないか」と不安になりましたが、よく逆転勝ちできたねえ。先週の1次ラウンドに続き、キューバに連勝。試練の2次ラウンドで2連勝を果たし、ベスト4進出に大きく近づきました。開幕前は「弱い」と言われていた侍JAPANが、今大会負けなしの5連勝。2次ラウンドも全勝で突破しちゃうんじゃないの?
投手陣ですが、先発の菅野投手は4回まで74球を投げ、被安打7・6奪三振・1四球・4失点。初回を3者凡退に抑えて上々のスタートを切ったかと思われましたが、2回にグラシアル選手に弾丸ライナーの2ラン本塁打を被弾すると、4回はヒット4本を浴びて2失点。エースの意地を見せたかったけど、悔しい結果に終わりました。
他の投手陣では、菅野投手の後に登板した平野佳寿投手、7回に登板した松井投手が3者凡退。8回の秋吉投手はデスパイネ選手にヒットを打たれましたが、後続をしっかり打ち取り、その裏に味方が勝ち越し点を挙げたため、勝ち投手となりました。抑えの牧田投手は、2つの三振を奪って今大会2セーブ目を挙げました。
この日の打のヒーロー・山田選手は、1試合2本塁打の活躍で勝利に大きく貢献。1本目は高めのボールを捉え、左中間スタンド中段まで持って行きました。8回の2ラン本塁打はキューバの息の根を止める快心の一撃。先週のキューバ戦での「幻のホームラン事件」以降、あまり快音が聞かれませんでしたが、1番に戻って見事に復活です。
もう一人のヒーロー・内川選手は、一打勝ち越しの場面で代打で登場し、決勝点となる犠牲フライを放ち代打起用にしっかり応えました。内川選手を起用した小久保監督の采配が的中しましたね。内川選手は先日のオランダ戦でも2塁打を打っていて、緊張感のある場面で良い仕事をします。
「侍ジャパンのラッキーボーイ」である小林選手は、この日も2安打のマルチ。6回に5点目となるタイムリーヒットを打ち、3試合連続打点をマーク。この大会で一番株を上げています!4番の筒香選手は3安打2打点の猛打賞。2打席連続タイムリーはさすがです。
2次ラウンド2試合を終えて、日本は2勝0敗で首位、オランダとイスラエルが1勝1敗で並び、キューバが2連敗で最下位となっています。15日はオランダVSキューバ、日本VSイスラエルの2試合が行われます。もしオランダがキューバに敗れれば、その時点で日本の決勝トーナメント進出が決定となります。逆にオランダが勝って、日本がイスラエルに負けたら、3チームが2勝1敗で並ぶことに。それはそれで嫌だ。
日本の決勝トーナメント進出を懸けたイスラエル戦の予告先発は、千賀滉大投手に決定。中継ぎで2試合無失点と結果を出している千賀投手が、まさかの先発に大抜擢。持ち前の「お化けフォーク」と豪速球でイスラエル打線を捻じ伏せてもらいたいところ。果たして、千賀投手の先発起用が吉と出るか凶と出るか?イスラエルにも勝ってくれ!