牡馬3冠クラシックの第1戦・第69回皐月賞(GI)が、19日に中山競馬場で行われました。今年は何と言っても①ロジユニヴァースVS⑱リーチザクラウンVS⑯アンライバルドの3強対決に注目が集まり、中でもここまで4戦無敗のロジユニヴァースが無敗での皐月制覇で1冠ゲットに注目が集まっていました。3強以外では2歳王者・⑮セイウンワンダー、⑫フィフスペトル、中山で2000mレースに勝ったことがある⑥ベストメンバーなどが出走。ロジの無敗制覇がかかったこのレースですが、まさかの展開が待っていました…。
直前の単勝オッズでは、やはりロジユニヴァースが1.8倍の断然1番人気、2番人気にはリーチザクラウン(5.3倍)、アンライバルドが3番人気(6.1倍)と3強が10倍のオッズを切る人気を集め、4番人気以降はセイウンワンダー、ベストメンバー、⑦ナカヤマフェスタと続きました。
横一線で綺麗なスタートを切った今年の皐月賞。注目の先行争いは、⑩ゴールデンチケットが鼻を奪い、逃げて優位に立ちたいリーチザクラウンは4番手でゴール板を通過します。1,2コーナー中間地点で、ゴールデンチケットが先頭、2番手に⑪アーリーロブスト、リーチは4番手、ロジユニヴァースは6番手と前の方でレースを進めます。ベストメンバーとナカヤマフェスタは9番手を並走、アンライバルドは11番手、セイウンワンダーとフィフスペトルは後方待機、④トライアンフマーチが最後方という形で3コーナーへ。
前半の1000mを59秒1と早いペースで進み、残り600mでリーチが前を行くゴールデンチケットとアーリーロブストをかわしにかけ、ロジも絶好の位置をキープ、アンライバルドは⑰シェーンヴァルトとともに外側に持ち出したまま4コーナーから最後の直線へ。直線に入るところでロジが塞がれて前進できず、リーチが失速してずるずると馬群に沈んで行く。そしてにアンライバルドが外から一気に抜け出して先頭に立った!そして2番手争いでは、最後方からトライアンフマーチが2番手に浮上。セイウンワンダーも追い上げるがさすがに届かず。アンライバルドがそのまま1着でゴール!3強対決となった牡馬クラシック開幕戦はアンライバルドに軍配が上がりました!
最終成績&払戻金
1⑯アンライバルド 1:58.7
2④トライアンフマーチ 1.1/2
3⑭セイウンワンダー 1/2
4⑰シェーンヴァルト 2.1/2
5⑥ベストメンバー 1.1/2
6②リクエストソング 1.1/4
7⑫フィフスペトル 1.3/4
8⑦ナカヤマフェスタ クビ
9⑭アントニオバローズ 1.1/4
10⑤ミッキーペトラ クビ
11⑩ゴールデンチケット ハナ
12③サトノロマネ 3/4
13⑱リーチザクラウン ハナ
14①ロジユニヴァース 1
15⑬モエレエキスパート 3/4
16⑪アーリーロブスト 2.1/2
17⑧メイショウドンタク 1.1/4
18⑨イグゼキュティヴ クビ
単勝 16 610円
複勝 16 280円 4 1,470円 15 870円
枠連 2-8 5,170円
馬連 4-16 11,940円
馬単 16-4 18,390円
ワイド 4-16 3,360円 15-16 1,570円 4-15 10,240円
3連複 4-15-16 67,600円
3連単 16-4-15 390,930円
アンライバルドが3連勝で皐月賞を制して1冠目を獲得。2着にはトライアンフマーチが最後方から猛追、2歳王者・セイウンワンダーが3着に入って3連単は39万円台という結果に。3強の一角とされたリーチザクラウンが13着、1番人気のロジユニヴァースは14着と上位人気2頭が2ケタ順位の惨敗に終わりました。アンライバルドに騎乗した岩田康誠騎手は皐月賞初勝利で、クラシックでは2004年の菊花賞以来2度目の勝利となりました。そしてネオユニヴァース産駒はGI初勝利を挙げたのとともに、史上6頭目の皐月賞親子制覇を成し遂げたのでした。
アンライバルドは最後の直線で飛んで行きましたな~。他の馬に比べてスピードが全く違う!ハイペースで前の方に行っていた馬達が失速したのもあれば、その分余っていた脚力を爆発させたことで、一気に2番手以降を離しました。これだけの内容を見せれば、次のダービーでも期待できるでしょう。皐月賞前はロジユニヴァースがクラシックの中心になるだろうと思いましたが、アンライバルドが主役に躍り出ました。アンライバルドという名前の通り、今後も「ライバル知らず」の強さを見せつけ、3冠達成の期待も膨らみそうです。
ロジユニヴァースは14着、リーチザクラウン12着と共に2桁順位に終わりました。リーチザクラウンについては、長距離遠征に中山コース初挑戦という不安面もあれば、大外に入ったという不運、先頭に立って自分のペースに持ち込めなかったことなどが敗因に挙げられると思います。
問題はロジユニヴァース。4戦全勝と皐月制覇間違いなしだったのに、どうして勝てなかったの?という感じでした。14着に沈んだということが予想外の驚きだし、まさかの惨敗にファンもがっかりしています。敗因を挙げるとすれば、1番人気と無敗制覇というプレッシャー、それに「1枠1番では勝てない」というジンクスを破ることができなかった。4コーナーで前に行きたくても行けず、最後は伸びを欠いて馬群に消えて行きました。それにちょっと気になったのが、レースが終わった後にロジの脚がガクガク&プルプルしたので、もしかしたら骨折しているのではないかと心配しています。レース中に脚部不安を起こしてしまったかどうかは明らかになっていませんが、なんとか無事であってほしいものです。