日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

まさかの番狂わせ!12番人気のロジャーバローズがダービー制覇!

2019年05月26日 | 競馬

2016年生まれのサラブレッド7071頭の頂点を決める一戦・第86回日本ダービー(GⅠ・芝2400m 18頭立て)が26日、東京競馬場で行われました。今年のダービーは、デビュー4戦4勝で皐月賞を勝った⑥サートゥルナーリアが、ディープインパクト以来となる無敗での2冠制覇に挑戦。皐月賞でアタマ差の2着に敗れた⑬ヴェロックス、府中コースの相性が良い⑦ダノンファンタジーの「3強」の他に、青葉賞馬⑮リオンリオン、京都新聞杯を勝った⑪レッドジェニアル、スプリングステークス覇者③エメラルファイト、弥生賞馬⑧メイショウテンゲンの重賞ウィナーの他に、重賞2着2回⑭ランフォザローゼス、ホープフルステークス2着⑫アドマイヤジャスタ、⑩クラージュゲリエ、⑨ニシノデイジーなどが参戦しました。


単勝オッズは、サートゥルナーリアが1.6倍の圧倒的1番人気。ヴェロックスが4.3倍で2番人気、ダノンキングリーが4.7倍で3番人気。この3頭が大きな人気を集め、4番人気以降はアドマイヤジャスタ、ランフォザローゼス、リオンリオン、クラージュゲリエ、④サトノルークスと続きました。

注目のスタートで、サートゥルナーリアが少し立ち上がってしまう。好スタートを見せたエメラルファイトと①ロジャーバローズが先行争いをするかと思ったら、リオンリオンが思い切ってハナを奪取。サトノルークスが3番手につけ、ダノンキングリー・クラージュゲリエ・ヴェロックスの3頭が5番手争い。ランフォザローゼスは中団の位置、サートゥルナーリアは中団より後ろの11番手につけ、アドマイヤジャスタが最後方で1コーナーを回る。
1,2コーナー中間から向正面に差し掛かり、リオンリオンが後続を引き離して単独先頭。最初の前半1000mを57秒8のハイペースで通過。ロジャーバローズが2番手を追走し、3番手サトノルークス、4番手エメラルファイト。ダノンキングリー5番手、6番手クラージュゲリエ、内側7番手⑤マイネルサーパス、外側8番手ヴェロックス。中団グループは、ランフォザローゼスと⑱シュヴァルツリーゼが9,10番手で並び、11番手ニシノデイジー、その後ろの12番手の位置にサートゥルナーリアがいる。13番手レッドジェニアル、14番手⑰ナイママ、15番手アドマイヤジャスタ、16番手⑯タガノディアマンテ、17番手②ヴィント、最後方にメイショウテンゲンという展開。
3コーナーを通過し、残り600mのところで、リオンが大逃げを見せ、ロジャーも2番手独走。ダノキンがルークスをかわして3番手に浮上。ゲリエ、ヴェロ、サートゥルは馬場の外側に持ち出した。アドジャスとテンゲンはまだ後方の位置。
4コーナーを回り、いよいよ最後の直線コース!残り500mでリオンリオンとロジャーバローズの差が無くなり、400mでロジャーバローズ先頭に立つ。ダノンキングリーが3番手から2番手に上がり、後続ではエメラルファイト、クラージュゲリエ、ヴェロックス、サートゥルナーリアの4頭が追い上げる。残り300mでサートゥルが大外から脚を伸ばして3番手。しかし、残り200mを切ってもロジャーとダノキンが止まらない。残り100mでダノキンがロジャーとの差を徐々に詰め、3番手で追うサートゥルはヴェロにかわされる。最後はロジャーバローズとダノンキングリーの2頭がほとんど並んでゴール板を通過したが、ロジャーバローズが内側で粘り切って先着!ダノンキングリー追撃も届かず、サートゥルナーリアは4番手までか。




【日本ダービー全着順】
1着①ロジャーバローズ   2分22秒6
2着⑦ダノンキングリー    クビ差
3着⑬ヴェロックス      2馬身1/2
4着⑥サートゥルナーリア   1/2馬身
5着⑨ニシノデイジー     アタマ差
6着⑩クラージュゲリエ
7着⑭ランフォザローゼス
8着⑪レッドジェニアル
9着⑯タガノディアマンテ
10着⑩メイショウテンゲン
11着⑤マイネルサーパス
12着③エメラルファイト
13着⑰ナイママ
14着②ヴィント
15着⑮リオンリオン
16着⑱シュヴァルツリーゼ
17着④サトノルークス
18着⑫アドマイヤジャスタ

単勝 ① 9,310円
複勝 ① 930円  ⑦ 210円  ⑬ 190円
枠連 ⑴-⑷ 7,150円
馬連 ①-⑦ 11,200円
馬単 ①-⑦ 47,090円
3連複 ①-⑦-⑬ 12,050円
3連単 ①-⑦-⑬ 199,060円
ワイド ①-⑦ 1,990円
    ①-⑬ 2,280円
    ⑦-⑬  380円


5月とは思えない暑さの中で行われた、令和最初の日本ダービーは、直線で早めに抜け出したロジャーバローズが優勝しました。勝ちタイム2分22秒6は、ダービーのレコードタイムです。サートゥルナーリア、ヴェロックス、ダノンキングリーの3強の争いになるかと思われましたが、まさかの番狂わせが起こりました。
ダノンキングリーはゴール前でロジャーバローズに迫りながらも、あと一歩及ばず2着。戸崎圭太騎手は昨年のエポカドーロに続き、またも2着で涙を呑みました。2番人気のヴェロックスは2馬身半差の3着。
断然の人気を集めたサートゥルナーリアでしたが、スタートで少し出遅れ、ダミアン・レーン騎手が大外に持ち出して直線で追い込みを見せるも前を捕らえられず。最後はヴェロックスにかわされて4着でゴール。デビューから続いていた連勝がストップしてしまいました。やはりテン乗りでダービーを勝つのは厳しいですね。レース後には登録していた「凱旋門賞」の挑戦を断念を表明しました。

優勝したロジャーバローズは、単勝オッズで12番人気の伏兵。2ケタ人気の馬がダービーを優勝したのは、第33回のテイトオー(1966年)以来だそうです。重賞勝ちも初めてで、重賞未勝利馬のダービー優勝は、1996年のフサイチコンコルド以来。これはもう奇跡としか思えません。
鞍上の浜中俊騎手は、6度目の挑戦で日本ダービー初制覇。自身のGⅠ勝利も2016年のマイルチャンピオンシップ以来2年半ぶりです。馬主の猪熊広次さんは恐らくGⅠ初優勝。ロジャーを管理する角居勝彦調教師は、タニノギムレット、ウオッカに続き、日本ダービー3勝目。同じ厩舎のサートゥルナーリアが注目されたけど、「角居厩舎のじゃない方」の馬が勝ってしまいましたな。それでも、今年の牡馬クラシックで2連勝でございます。
ロジャーバローズは昨年夏に新潟でデビュー。福寿草特別で2勝目を挙げた後、スプリングステークス7着、京都新聞杯で2着と重賞では結果が出ず。しかし、この日のレースは、スタートから2番手を追走し、直線残り400mで大逃げを打ったリオンリオンを抜いて先頭に立ち、最後までその座を守り切りました。いやぁ、ロジャーバローズが来るとは思わなかったなぁ。皆さんもこの結果に驚かれたんじゃなかろうかと思います。
これで通算成績7戦3勝、うち2勝が左回りの長い直線で挙げたものです。11月下旬のジャパンカップでも好走しそうな予感がします。ダービーの後、運も実力も使い果たして燃え尽き症候群にならないでほしいですね。




来週は上半期最強マイラー決定戦・安田記念が行われます。今年3月のドバイターフを勝ったアーモンドアイが、久しぶりに日本のターフに戻ってきます。アーモンドの他にも、金鯱賞とマイラーズカップを連勝しているダノンプレミアム、昨年のマイルCS覇者・ステルヴィオ、昨年の勝ち馬・モズアスコット、東京新聞杯を勝ったインディチャンプ、パクスアメリカーナ、フィアーノロマーノ、サングレーザーなどが登録しています。
アーモンドアイが現役最強の貫禄を示すか、ダノンプレミアムが4歳牡馬のトップの意地を見せるか。好勝負必至だ。