3年ぶり6度目の日本一に輝いた福岡ソフトバンクホークス。日本一から一夜明けた10月31日、秋山幸二監督の後任として、かつてホークスに在籍した工藤公康氏が新監督就任決定。た11月1日、福岡市内のホテルで工藤新監督の就任会見が行われました。
会見に出席した工藤新監督は、就任理由について「王会長から『やってほしい』と言われたことが一番の理由で、会長にいつか恩返しがしたかった」と述べました。初めての監督業に「プレッシャーは当然ある。ホークスの強さを維持しながら、連覇を目指していきたい」と抱負を語りました。
背番号は秋山前監督と同じ「81」番となりましたが、「秋山さんが6年間で多くの選手を育て、リーグ優勝3回、日本一2回をやった。そのチームを受け継ぐという意志の表れとして、一番僕にぴったりの背番号じゃないかと思った」と理由を明かしました。
同席した王貞治球団会長は、「今の野球に大変マッチした指導ができる監督だと思う。就任した以上は思い切って指揮を執り、“工藤カラー”を出して先頭に立って、走ってもらいたい」と期待を込めました。
工藤氏は82年に西武ライオンズにドラフト6位で入団。チームの左のエースとして、80年~90年代の西武黄金時代を支える。95年からソフトバンクの前身・ダイエーでプレーし、1999年のパリーグ優勝&日本一に貢献。自身も最優秀防御率と奪三振王、MVPを獲得。2000年に巨人に移籍し、2004年に通算200勝を達成。その後、2007年には横浜ベイスターズ、2010年には古巣・西武に復帰し、2011年オフに現役引退。プロ実働29年間で最優秀防御率4回、パリーグMVP2回、2度の奪三振王を獲得。通算成績224勝132敗3セーブ、防御率3.45。
引退後はテレビ朝日の解説者を務め、「報道ステーション」、「熱闘甲子園」にも出演。今年春に筑波大学大学院人間総合科学研究科に入学しました。
秋山監督が退任を表明した直後から、「次期監督候補」として名前が挙がっていた工藤氏。報道ステーションで司会の古館伊知郎さんの「来年は監督ですか?」という問いに、工藤さんも思わず苦笑いするシーンもありました。否定しなかったことは、もう監督のオファーを受諾していたんでしょう。
コーチ経験皆無で監督初挑戦、いきなり日本一のチームで指揮を執るので、かなりのプレッシャーがかかるだろうし、王会長や秋山さんと比較されるかもしれません。現役時代はリーグ優勝14回、日本一11回を経験し、「優勝請負人」とも呼ばれていたので、今度は監督としてホークスを優勝に導いてくれるはずです。それに、東浜巨、飯田優也、武田翔太、加治屋蓮、先日のドラフトで指名された松本裕樹投手と島袋洋奨といった若手投手陣を一人前に育ててほしい。
工藤新体制のコーチ陣も気になるところで、楽天の佐藤義則投手コーチと鈴木康友内野守備走塁コーチがホークスに移籍濃厚、ホークスOBの佐々木誠氏を打撃コーチとして招聘予定。そして城島健司氏の入閣がここに来て浮上。城島さんは工藤さんのもとで育てられ、やがては球界を代表する捕手にまで成長。工藤・城島の師弟コンビ復活はあるのだろうか?
秋山ホークスの時代が終わり、工藤ホークスが誕生。工藤監督のユニフォーム姿が早く見たいし、胴上げされるところも見てみたいですね。工藤監督、責任重大だと思うけど頑張ってください!