かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

どうして医療現場に司法が土足で踏み込むようなことを我が国は許しているんでしょうね。

2009-12-09 21:41:53 | Weblog
 このところ、毎日寒い朝が続いてますが、昼以降は案外まだまだ過ごしやすい感じがします。寒い朝晩も、少し着込んでいればそれなりに過ごすことが可能です。灯油は先月のうちに購入して置きましたが、そんな様子なので、肝心のストーブはまだ棚にしまい込んだまま出しておりません。もっとも、来週半ばには本格的な寒波が来て冬らしい気候になるとのことですので、この週末にもストーブを出して、灯油を補給しておく必要がありそうです。ついでにクリスマスツリーも出し、部屋を片付けて、ストーブの置く場所とツリーを飾り付けする場所を確保しなければなりませんね。

 さて、治療の見込みなし、ということで患者の呼吸器を外し、筋弛緩剤を投与して安楽死させた医者の殺人罪が確定したそうですね。どんな内容だったのか、ざっと概要に触れただけの記事では理解も到底至りませんでしたが、どうも殺人罪に問う、という事自体に違和感を覚えます。判決内容の概略を見ても、まだ回復の可能性があったかもしれないのに、脳波もとらず回復は無理と判断した医師の見立てを問題視しており、遺族にも説明不足であった、と糾弾しているようなのですが、それなら医師の判断ミス、すなわち業務上過失致死、というやつになるんじゃないのでしょうか? それをあえて殺人罪にしたというのは、どういう意図があってのことなのでしょう? しかも、刑自体は1年6ヶ月、執行猶予3年と、殺人として罪を問うたにしては非常に軽い気がするのですが、殺人罪、という言葉の重さと内容とが随分乖離しているように思えてならないのです。
 私は、極論かもしれませんが、どのような事例であれ医療行為を法で裁く、というのは間違っていると思っています。医師というのはヒトの生き死にを扱う特別な存在であり、ギリギリのところで一般人には不可能な判断を強いられる過酷な職業だと思います。医者もヒトですから、ミスもあるでしょうが、そんな世界での出来事であることを考慮すれば、そこで考えるべきは、いかにミスを起こしにくい形にするか、ミスを犯してもそれが重大事に発展しにくいようなシステムを構築するか、という事であって、ミスそのものを指弾することではありません。ところが、我が国ではそのあたりの認識があまりに粗雑で、ミスをすぐ個人の責任に帰するところがあり、司法などという門外漢が頓珍漢な論理を振りかざして介入してくる結果、今や我が国の医療現場は崩壊寸前になっているという有様になっていると私は認識しております。今や、患者様、などという馬鹿げた呼称が定着している我が国ではありますが、小手先でごちゃごちゃいじる暇があったら、医療行為における罪は一切不問、医療ミス撲滅のためのオープンな検討の場を設ける、というような法律でも作って国民に周知徹底させた方がよほど医療を安全で役に立つ存在にするだろうと私は思います。

コメント
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