なんか全然宣伝されてない作品ですが、ラッセルクロウとライアンゴスリングが好きなので見に行きました。70年代が舞台っていうのも好きなカテゴリーです。
腕っ節の強い示談屋ヒーリー(クロウ)はアメリアマーガレットクアリーという少女に雇われ、彼女を探し回っているという男と示談しに行く。その男というのが私立探偵のホランドマーチ(ゴスリング)。ヒーリーの示談というのは実際にはボコボコにして言うことをきかせるというもの。ヒーリーはマーチをボコってアメリアにつきまとうなと言う。
家に帰ったヒーリーは2人組の男に襲われ、アメリアの居場所を教えろと脅される。なんとか2人を追っ払ったヒーリーはアメリアの命が狙われていると知り、今度はマーチにアメリアを探すよう依頼する。マーチはアメリアの居場所を知っているとヒーリーを大気汚染に反対するデモに連れて行く。その団体を率いているのがアメリアだと言うマーチだったが、そこにアメリアはおらず、ボーイフレンドが火事で死んだからだと聞かされる。
こうして2人とマーチの13歳の娘ホリーアンガーリーライスも行きがかり上加わって、ひとつの手掛かりから次の手掛かりへと探っていくうちに、自動車メーカーの大気汚染問題、ポルノ問題、司法省長官キムベイジンガーまで続く大きな社会問題につながる事件だということが分かってくる。
この社会問題なんかもとても70年代的。ラジオで光化学スモッグ汚染の注意報なんかが流れていて、懐かしい気がした。日本でもワタクシが小さいころはよく光化学スモッグの注意報が出ていました。
もちろん舞台が70年代なんだから当たり前なんだけど、登場する人たちのファッションや家の内装なんかがすごくいい感じ。マーチが娘のホリーに"and stuff"って言うのをやめなさいって何度か言っていて字幕では「~とか」となっていたけど、当時の若者言葉で大人が聞いたらちょっとイラッとする感じだったんでしょうね。
ライアンゴスリングという人はハリウッド男前ランキング上位に常にランクインしている人なんだけど、こういうコメディもいけちゃうというのはすでに証明済み。だいたい変な役の時は変なヒゲでちょっと男前を崩して現れる。このドンくさいけど、実は頭は切れるというマーチを男前が演じるっていうのが絶妙ですね。
ラッセルクロウも腕っ節は強いけど、子供たちには優しい男っていうのがぴったりで。頼りがいありまくり。彼といたら絶対大丈夫って無条件に思わせてくれる。
そして、マーチの娘を演じたアンガーリーライスちゃんが良かった。よく見ると顔も可愛いんだけど、キャラのせいで見た目の可愛さが隠れていたかも。13歳でパパに生意気言ったりもするけど、全然憎らしくなくて可愛い。パパがダメ男だから彼女の良さが引き立つというか、彼女のツッコミにダメなパパは救われてる。
現代のようにネットでちょちょっと調べれば何でも分かるっていう時代じゃないから、泥臭く聞き込みとかして回る姿がかえって若い人たちには新鮮かも。ワタクシはこの時代を生きてきたわけじゃないけど、昔のドラマの雰囲気があってやっぱりどこか懐かしい。
ライアンゴスリングのコメディセンスがめちゃくちゃ光って、ラッセルクロウもなかなかにその間(マ)にうまくハマっていて、意外な顔合わせがまさにナイスはケミストリーを生み出していた。これはぜひ続編作って欲しい。
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