23年ぶりに続編が公開されるというので、もう一回見直してから続編を見に行くことにしました。
舞台は1985年。日本のバブル景気の少し前って感じですかね?ちょっと調べると「プラザ合意」がどうのこうのって、聞いたことある言葉が登場するんですが、経済問題はワタクシのもっとも苦手とするところですので、その辺はちょっと無視させてもらいます。
いまから振り返ってこの作品を見てみると、本当に日本のバブルのころに登場していたアイテムがばんばん出てきます。デカい携帯電話、自家用ジェット、リムジン、絵画収集。あー、このアメリカの波がもうすぐ日本にやってくるのかなぁという感じ。
当時まだ22歳のチャーリーシーンが、野心を持った若き証券マン・バドフォックス。いやー、チャーリーシーン本当に若いっていうかカッコ良かったのになぁ。どうしてあーなる???実際のお父さんマーチンシーンが親子共演してますが、彼は政治活動に熱心なリベラル派だし、お兄ちゃんエミリオエステベスだって、超売れっ子ではないけど、堅実に良い作品を生み出しているというのに、チャリ坊はどうしてあーなった???
と、いうことはさておき。
そのバドフォックスが一所懸命セールスをかけているのが、この業界の伝説の男ゴードンゲッコーマイケルダグラス。このころのマイケルダグラス本人もそうだっただろうけど、もうギラギラしまくりよ。若手セールスマンのバドをうまいこと言いくるめて自分の手先となって動くように仕向ける。それが多少法に触れようがそんなことはおかまいなし。どうせしっぽを掴まれることなんかないとタカをくくっている。
彼が株主総会で言う"Greed is good."(「欲は善だ」)のセリフは映画史上に残るセリフとなったが、あの1985年当時に彼が株主総会のシーンで言ったことをワタクシたち日本人は、つい5、6年前に「物言う株主」として突如表舞台に現れた村上ファンドの村上世彰氏から聞くこととなった。アメリカでゴードンゲッコーが20年前に言っていたことだ。「お金儲けって悪い事ですか?」映画の中の株主総会でもゴードンゲッコーは拍手喝采を浴びる。"Greed is good."欲がなければ、発展もない。それは確かにそうかもしれない。でもね…なんか釈然としないのはワタクシがただの貧乏人だからか?
結局村上氏も「聞いちゃったと言えば聞いちゃったんだよなぁ」と言って逮捕されたけど、ゴードンゲッコーもバドフォックスもやはり法に触れてはアンタッチャブルではいられなかった。父親の会社を立て直そうと思い直したバドフォックスと、それでもどこまでも「ハゲタカ」であり続けることを選ぶゴードンゲッコー。オリバーストーン監督はバドフォックスとゴードンゲッコーの対比によって、どちらが“善”であるべきかという答えを提示していたように思うが、現実にはこの作品以降も時代はどんどんとゴードンゲッコーのような人物を生み出していき、1%の富裕層が残りの95%の所得を集めたよりも多くの富を所有する時代がやってくることになった。
でも現実の世界でもそうだと思うけど、やっぱりお金儲けの才能がある人っていうのはいるわけで、ゴードンゲッコーのような人も逮捕とかされても絶対にまた大きく儲けるときがやってくるんだろうなぁとラストを見ながら思っていたんですが、まさか本当にカムバックしてくるなんて、当時はストーン監督でさえ思わなかったでしょうね。
「映画」もいいけど「犬」も好き。という方はこちらもヨロシクです。我が家の犬日記「トラが3びき。+ぶち。」
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時代の変化によってマイケル・ダグラスはどのように変わってしまうのかウォール・ストリートも観たかったのですが既に終わっていました。
またお邪魔します。
ワタクシもゴードンゲッコーみたいには、というかこの映画に登場するほとんどの人みたいにはなりたくないなぁと思います。
お金はもちろん欲しいですが(笑)