シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

アメリカンハッスル

2014-02-06 | シネマ あ行

高評価だった「世界でひとつのプレイブック」がいまいちで同じデイヴィッドO.ラッセル監督の「ザ・ファイター」も「スリーキングス」もいまいちだったので、もうこの監督のは見ないでいいやって思っていたのですが、またこの作品が高評価プラス色んな賞レースにかかってきたのでやっぱり気になって見に行きました。最悪ストーリーが面白くなくても役者陣は絶対良いだろうとは思っていたし。

詐欺師のアーヴィンクリスチャンベールは愛人で詐欺の相棒シドニーエイミーアダムスとともにFBI捜査官リッチーブラッドリークーパーに逮捕される。服役を免れるために2人してリッチーの手先となり、大物政治家の収賄事件おとり捜査をすることになる。

なんかこのリッチーっていう捜査官が一人で政治家を捕まえてやるんだーってはりきってるんだけど、どうもその内容が特に超悪徳政治家ってわけでもない人たちにわざわざおいしい話を持って行って、大金で釣って逮捕してやろうっていうどうにも煮え切らない内容なんだよなぁ。実話だからしょうがないけど。このリッチーってのがつまらん奴で手柄をあせりまくってるって感じがやらしくてイヤだった。実際この手法はあとで問題視されたみたいだけど。最後にはリッチーはコケにされた形で終わったからそこはまだいいかな。

まぁ、とにかくイヤな奴しか出てこないっていうか、みんな下品で誰にも共感できない。それって結構ワタクシの嫌いなこの監督の作品に共通しているかも。イヤな奴とか下品とか、ダメな奴って映画にはいくらでも登場して、その人たち全員を嫌いってわけじゃないんだけど、どこかしらにチャーミングさがあるとかある程度共感できないと厳しいんだよねー。かろうじて今回は詐欺師のアーヴィンの良心ってやつには救われたけど。

それにしても出演している役者たちの演技は確かにずば抜けている。
クリスチャンベールはカメレオン役者の域だから、もう多少ハゲようが太ろうがびっくりはしないけど、外見だけじゃなくてその仕草とかセリフ回しとかやっぱりすごいなぁと感心します。
エイミーアダムスもここ数年で一気に演技派の階段を駆け上がった女優さんの一人ですね。有名になったのってほんとこの数年だと思うんだけど、出る作品出る作品で何かしらノミネートされてますね。それにしても彼女のノーブラのドレス姿はどうなのよ?と。あんな女がウロウロしてて政治家が信用するかねー。70年代ってあれが普通?
アーヴィンの妻を演じたジェニファーローレンスも高い演技力で評判ですが、今回の役は一番面白かったねー。なんかちょっと精神病的でオツムは弱いはずだけど、妙に鼻が利くから世渡りはうまいのか?っていう危うい女。出演時間は短いけど、一人で場面をかっさらってしまってた。オスカーを取った「世界でひとつのプレイブック」より良かったよ。2年連続もありえるかも。

一般的なレビューでも両極端に2分されている印象ですね。好みに合うかどうかというところでしょうか。

いま「世界でひとつのプレイブック」と「ザ・ファイター」の自分のレビューを見直してみても、演技は素晴らしいけど、内容はねぇ、、、ってなことが書いてありました。今回と同じ感想だな。やっぱもうこの監督の作品は見るとしても映画館では見ないことにしよう。



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