シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

アフューグッドメン

2006-11-16 | シネマ あ行
この作品を今見ると驚く人もいるかもしれない。1992年の作品なのだが、トムクルーズがめちゃめちゃ初々しいのだ。1992年というと彼は30歳。もちろん、ハリウッドいちおしハンサムボーイ赤丸急急急急上昇中の彼だけど、まだ「大物」と呼ばれるには早かったころ。トムの上官として登場するデミムーアもまだまだに若々しい。理想に燃える二人の若き軍の弁護士がよく似合う。

トムは初めは今は亡き偉大な父親の影におびえて、おちゃらけた生き方をしている青年。おちゃらけたって言ったって軍の弁護士なんだから、十分真面目にお勉強してたんじゃんかって話なんだけどね。その彼が、キューバのグアンタナモ米海兵隊基地で起きたリンチ殺人の容疑者の弁護をすることになる。彼は本気で弁護する気などなく、裁判にする前に検察ケビンベーコンとの取引で事件を終わらせようとするが、正義感に燃えるデミがこの容疑者たちの無実を叫びトムを説得。ともに協力して容疑者のために闘う。

容疑者たちは海兵隊の落ちこぼれに「コードR」と呼ばれるリンチ行為をしたが、彼らは上官から命令されただけ。海兵隊での命令は絶対。となると、罪に問うべきは上官キーファーサザーランド(「24」の彼も細くてビックリしますよ)とグアンタナモ基地の責任者ジャックニコルソンではないのかというわけ。

このジャックニコルソンが筋金入りの軍人で、ちょっとアブない愛国精神の持ち主なのだ。そんな彼から自白をとるのは不可能に近いというわけで、周りの証拠から固めていこうとする弁護側なのだが、証言してくれると言っていた上官のひとりJ.T.ウォルシュも証言を前に自殺してしまう。もう手立てはない。なんとか自白をとるしかない。ここで息詰まるトムニコルソンの直接対決若き弁護士トムは巧妙に百戦錬磨の軍人ニコルソンの自尊心をくすぐって、自白を引き出す。この瞬間の快感はたまらない。もともと舞台劇だったというのがうなづける白熱のシーンだ。

軍隊内裁判ものというのもよくあるジャンルだし、よくできているものが多い。この作品はとくにもの凄く大きな陰謀を暴くといったような類のものではないのだが、それがかえってこの作品を面白くさせていると思う。容疑者たちの態度やキューバの基地の中の軍人の態度などを見ていると、一般人との認識のギャップなども見られて興味深いし、キャストもスターばかりなので、映画慣れしていない人にも見やすいと思う。監督はハートウォーミング系の作品が多いロブライナーというのは少し意外だな。色んな才能がある人ですね。


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2 コメント

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これ好き! (lucky777_sw)
2006-11-16 21:12:28
これは大好き♪
最後のトムとジャックのやりとりは思わず体に力が入ってしまうほどの迫力ですよね!出演者も大物スターでしかも当時の私が好きな人ばっかりでした。なつかし~♪また観たくなってきちゃいました
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でしょー (coky)
2006-11-17 13:07:33
なつかしいでしょー。また見てみて。ワタクシ、最近見直したんですが、相変わらず面白かったです。

>最後のトムとジャックのやりとりは思わず体に力が入ってしまうほどの迫力ですよね!

ホント。初めて見たときの感覚をいまだに覚えています。
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