ゴシック II |
シリーズの第二作です。
森の奥深くにある灰色狼の住むと言われている村を訪れるヴィクトリカの目的は、罪を犯したとされている母親の汚名をそそぐことです。
許可無く学園から出ることは禁じられているそんなヴィクトリカが心配でならない久城一弥はボディーガードよろしく一緒に旅をするのですが、なかなか思うようにはいきません。
むしろ平然としているヴィクトリカとビクビクとしている久城一弥のどちらが守り守られているのかが分からないような旅路ですが、しかし繋いだ手の温もりだけは伝わってきます。
前作と同様に謎解きはさして難解なものではなく、そもそもモノローグをところどころに入れて伏線を明らかにしていますので、作者もそれをメインには考えていないのでしょう。
ヴィクトリカの生い立ちとその重要なファクターである母親を見え隠れさせながら、久城一弥との幼い恋が濃いキャラクターを背景に展開をしていきます。
だからこそ映像化がしやすい作品とも言えるのですが、しかし絵柄が好みではないのでアニメに手を出すつもりはありません。
何にせよそのテンポの軽快さがこのシリーズの最大の魅力ですので、このまま引き込まれていきそうです。
2013年5月31日 読破 ★★★★☆(4点)