電脳筆写『 心超臨界 』

歴史とは過去の出来事に対して
人々が合意すると決めた解釈のことである
( ナポレオン・ボナパルト )

般若心経 《 怨みのエネルギーを自己開発に向ける――松原泰道 》

2024-08-29 | 03-自己・信念・努力
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■緊急拡散『2024年8月発表:トランプ前大統領「米国を再び偉大にするための核心的公約20」』
■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『日本の「月面着陸」をライヴ放送しないNHKの電波1本返却させよ◇この国会質疑を視聴しよう⁉️:https://youtube.com/watch?v=apyoi2KTMpA&si=I9x7DoDLgkcfESSc』
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


  怨(うら)みに報ゆるに怨みをもってしたら、永久に怨みはなくなり
  ません。しかし仕返しを忘れよ、というのではありません。それが
  できるくらいのショックなら、苦しみの数には入らないでしょう。
  他を怨み、怨み返す壮烈なエネルギーを自分の内面にたぎらせて、
  自分の行く手を開発するのが、豊かに人生を生き抜く道です。


『わたしの般若心経』
( 松原泰道、祥伝社 (1991/07)、p311 )
10章 羯諦羯諦(ぎゃていぎゃてい)……仏の真言――心経から何が得られるか
(2) 般若心経の功徳

◆怨(うら)みのエネルギーを自己開発に向ける

玄奘が心経の呪を唱えて旅の危険を逃れたという霊験伝説は、当時、呪文が心経の中心であったことを示唆していますが、とにかく心経のご利益(りやく)の第一号は、まぎれもなく玄奘その人であります。

その後、心経の利益を得た例は中国・日本に数多く伝えられています。その中で、私が最も印象に残るのは、日本の江戸中期の有名な失明の国学者・塙保己一(はなわのほきいち=1821年没)夫妻が得たご利益です。

このことについては、前作の『般若心経入門』に詳記しましたが、保己一が目が見えないために、出版業者の若者からいじめられた口惜しさを、求学の発奮心に切り換えられた心機一転こそ、保己一が授かった霊験である、と私は感動するのです。

私は同書で、次のように記しました。

  怨(うら)みに報ゆるに怨みをもってしたら、永久に怨みはなくなり
  ません。しかし仕返しを忘れよ、というのではありません。それが
  できるくらいのショックなら、苦しみの数には入らないでしょう。
  他を怨み、怨み返す壮烈なエネルギーを自分の内面にたぎらせて、
  自分の行く手を開発するのが、豊かに人生を生き抜く道です。

保己一は心経を読み抜き、読破して、心経の説く空(くう)の理に徹したから、若い日に受けた屈辱を怨みで返さずに、『群書類聚(ぐんしょるいじゅう)』という千5百余冊の叢書編集の大事業の完成という形で、怨讐(おんしゅう)に報いたのです。『般若心経』のご利益・功徳とはどのようなものかと問われたら、私は塙保己一と、彼の信心を助けた彼の妻とが仕返しのエネルギーを正しい方向に向けることができた事実を、第一に挙げたいのです。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 生きるための杖ことば 《 本... | トップ | セレンディビティの予感 《 ... »
最新の画像もっと見る

03-自己・信念・努力」カテゴリの最新記事