電脳筆写『 心超臨界 』

社会における最も暴力的な要素は無知である
( エマ・ゴールドマン )

本物の味を知らないから形に頼ってしまう――柴田昌治

2024-07-24 | 09-生物・生命・自然
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見た目が悪くて市場に出ない食材でも、採れたてで食べれば一番おいしくて、しかも値段も安い。妙な話です、と日本ガイシの柴田昌治会長は嘆きます。本物の味を知らないから形に頼ってしまい、食の価値観が画一化する。江戸時代にはコメが4千種あったのが、今は160種しかないそうです。しかも大半がコシヒカリ系。私たちの日々の食生活の多様性が失われています。栄養学ジャーナリストの丸元淑生さんも、画一化した食文化が農業を工業に変える、と警告しています。食の多様性を取り戻すために柴田さんは、学校給食を改革し、もっと地元産品を使って地元の流儀で料理してはどうでしょう、と訴えます。


◆本物の味を知らないから形に頼ってしまう

「間違いだらけの食文化――小規模農業に活路あり」日本ガイシ会長 柴田昌治氏
( インタビュー 領空侵犯 2005.05.23 日経新聞(朝刊))

――名古屋人なのに、立派な“エビフリャア”がお気に召さないとか。

「物差しで測ったような直線のエビフライは高級料亭だけで結構。背が丸いのが本来のエビの姿です。採れたままの自然な食材が一番おいしくて値段も安い。知多半島の先で、その日の朝に掘り出した新鮮な野菜を地元農家から直接買うのが好きでしてね。曲がったキュウリや不ぞろいなダイコンの床が素晴らしい。出荷しない雑魚をその場で開いた干物もまたうまい」

「見た目が悪くて市場に出ない食材の方が、むしろ実験の価値は高いのではないか。おいしいものの方が安いのだから妙な話です」

――不格好な食材は消費者の人気がいまひとつです。

「本物の味を知らないから形に頼ってしまう。食の価値観が画一化しているのです。生産者は消費市場が求める産物を出荷するわけだけど、市場の尺度が常に正確とは限らないでしょう。市場メカニズムを通した結果、食物の形や味が画一化してしまい、私たちの日々の食生活の多様性が失われているのが心配です」

――ではどうする。

「まず子供たちに、いろいろな味があることを教えなくてはならない。それには学校給食を改革する必要がある。食を満たすという発想を転換して、地元の味覚や自然、環境について学ぶ時間と考えるべきです」

「すでに取り組みは始まっていますが、全国似たり寄ったりのメニューはやめて、もっと地元産品を使って地元の流儀で料理してはどうでしょう。好きな総菜を生徒に選ばせ、その食材は誰がどこでどうやって作ったのかを先生が教える。日本人が忘れかけている食の多様性を考える絶好の学習の場になります」

――食材を作る側はどうします。農業競争力を高めるには集約化しかないのでは。

「大規模農業は会社が経営すればいい。日本の農家はあえて少量生産・高品質主義で勝負してほしい。無農薬や天日乾燥で徹底的に手間をかけて作った作物を、20軒くらいの限定したお客さんだけに売る。大量生産・大量消費でゆがんだ今の市場や流通機構はバイパスして産地直送です。おいしくて安全なのだから価格は当然高くできる。輸出にも道が開けるはずです。

「種の多様性が失われ、単一種に偏る状態は、脆弱(ぜいじゃく)で危険です。日本も江戸時代にはコメが4千種あったが、今は160種しかないと聞きます。しかも大半がコシヒカリ系です。仮に未知の病気が発生すれば大変な被害となる。BSE(牛海綿状脳症)や鳥インフルエンザは多様性を失った負の一面かもしれません。今こそ、そんな影の部分もきちんと見据え、地元を大事にする時です」
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