ちょいスピでセラピー的なKizukiの日々

色んな世の中の出来事、セラピーなどから気付きを得て、ありのままの自分に還ることを目指して生きてます。

天使の美術館

2010-01-12 07:56:00 | 天使

ずっと行ってみたい場所がありました。

それは、伊豆高原にある「天使の美術館」というところ。

はじめに知ったのは、たまたま買った「天使の事典」という本の末尾に紹介されていたから。


そのときから「へぇ、こういうところがあるのなら、機会があったら是非行ってみたいものだ。」と心の片隅においていたからかもしれませんが、何かにつけて「あ、ここにまた出ていた。」などと紹介記事を見つけては、いつか行ってみたい、と思っていました。

そして、今回の箱根~北川温泉での旅にて。

私は、不精なことにも2日目の北川温泉の宿がどこにあるのか調べていませんでした。

そもそも決めたのもいいかげんな決め方で、箱根駅伝を見たいから1月1日か2日に箱根に泊まるのは絶対だとしても、そこに1泊付け加えるのはそこからそれほど遠くもなく行けるところで、宿が空いているところだったらどこでもいいや、というレベルだったので、旅行会社の人に「伊豆あたりで空いている宿はどこですか?」なんて乱暴な希望で決めた宿でした。

だから熱海からさらにローカル線に乗り換えて・・・ということまではぼんやりと覚えていましたが、熱海についたら旅館に電話して行き方をもう一度聞けばいいや、なんて思っていました。

そして実際にその手段で宿にたどりつきました。

熱海からは思ったよりも遠く、「ビュースカイ踊り子号」で約1時間も伊豆下田方面に行ったところでした。

「うちは北川温泉ですが、駅は熱川で降りてください。そこから送迎バスを出していますから。」という旅館の人の話で、特急が止まる熱川を目指しました。

ぼーっと電車に乗っていると、なんと熱川のひとつ前の駅が「伊豆高原」だというではありませんか。

その途端に、「え! ここが伊豆高原だったの! じゃあ、あの天使の美術館にいけるじゃないの!」とひらめきました。

いつか機会があれば行きたいとは思っていたものの、まさか今回の旅でそんなセッティングが出来るとは思ってもいなかった。

次の日は特に予定もなく、のんびりと宿をチェックアウトしてから、もう一度熱海に舞い戻り、熱海の街を散策してから帰ろうと思っていたので、その熱海をぶらぶらする時間をちょっと短くすればいいだけのことではありませんか、と早速次の日は、普通電車に乗り、ひとつ前の伊豆高原に降り立ちました。

この「伊豆高原」駅は、昨年の暮れ、西尾に「エンジェル風水」を習いに行ったときに、その先生が日本全国のパワースポットを教えてくれたうちのひとつです。

数々のパワースポットのなかでも、先生の特にお勧めがこの伊豆高原駅でした。

「とにかく駅を降りた瞬間から、とてつもなくすがすがしい良い“気”に満ち溢れているところだということが感じられると思うわ。」とおっしゃっていたので、それも含めて、伊豆高原駅に降り立つこと自体がとても楽しみでした。

伊豆高原駅は高原の立地らしくすがすがしい空気に満ち溢れていましたが、それが精霊たちが宿っているからすがすがしいのか、単にたぶん夏場ほどにはリゾート客でごったがえしていないからすがすがしいだけなのか、その判断は私にはつきかねました。

駅前から出ているバスにほんの5分ほど乗ると着く、と聞いていたのでそのとおりにしました。

着いたところはまるで住宅の宅地開発の途中のようなところで、こんなところにそんなものがあるのかしら、という感じでしたが、小さな看板がありましたので、すぐにわかりました。

Photo_7 写真やネットで確認したときに「そんなに大きなところではないのだな。」ということはわかっていましたが、そのとおり、こじんまりとした洋館と言う感じでした。

チリチリンと鳴る扉を押して入ると、そこはすぐにグッズを販売しているスペースで、なんだかプチ軽井沢っぽい俗っぽい雰囲気に一瞬がっかりしましたが、すぐに感じのよいご婦人があらわれ、「どうぞ~」と案内してくれました。

1階は主に日本人の方の作品、2階にヨーロッパのアンティークものなどの作品があります、とのことでした。

1階の日本人の方の作品というのは、主にたったひとりの何とかヨハネ(もう忘れてしまいました・・)という人の作品ばかりで、この方の作風が私にはあまり好みに合わなかったので、すぐに2階に行きました。

2階はそれなりでしたが、やはり特にピンとくるものはありませんでした。

それどころか割と大きめの立像で「すねた天使」とタイトルがついたものがありましたが、その天使の表情が「すねた」というよりは、「にらみつけている」というように見え、こわ~とダーリンと言い合いながら、妙にその表情がまぶたの裏にこびりついて離れないのでした。

ここ、私には合わない場所なのかしら、という思いが脳裏を掠めた瞬間でした。


こじんまりとしている、ということについては別に文句はありません。

もともとそれほど大きな規模のところではない、と思っていましたから。

しかし、そのなかでたった1つでもいい、魂を揺さぶられるような作品に出会えるはずだ、と思っていた私にとっては、それは期待を裏切られるものでした。

「作品」というよりは、個人の方が趣味で何年にもわたって買い集めたものを一般の人にも公開してあげるよ、というようなノリの感じでした。

それならそれで「天使」というくくりだけでは幅広すぎるので、その個人コレクターの思いがどこにあるのか、がはっきりしているようなコレクションならまた見がいがあるのかもしれませんが、それも感じられません。

正直言って、1階の主な作品を占めている「なんとかヨハネ」という人の宣伝のための館?って感じ。

それでもグッズ販売コーナーでおみやげものをみていたら、「パリの装飾博物館」(この名前も正しくないような気がします。興味がないのでもう忘れてしまいました。)というところの前売り券か割引券のようなチケットが置いてあったので、何気なく手に取りました。

すると、最初に出迎えてくれた女主人らしき人が、

「ここの姉妹店なんですよ。2館とも行かれるとそちらが割引になりますが。」とおっしゃいました。

てっきり私はそれそのものが割引券かと思い、「じゃあ、もらっておこうかしら。」と気軽に言い、その券を取り上げようとしました。

すると女主人は、「あ、ではご用意しておきますから、どうぞごゆっくりごらんになっていてください。」と言います。


ん?

用意しておく、ってどういう意味? これが割引チケットじゃないの? と思ったけれど、まぁ、ゆっくりしていってください、と言うんだから、もう少しゆっくり見て行きましょう、とグッズコーナーに目を戻しました。

隅から隅まで見て、天使の絵柄のトランプと本を購入することにした私がレジに向かうと、

「あ、それではご用意しておきました。1300円になります。」と「パリ装飾なんとやら」の館のチケット代領収書というものを渡されました。

え?

行くかどうかわからないけれど、割引券があるなら一応もらっておこうと思っただけなのに・・・と少し戸惑いつつも、まぁ、せっかくこのバス停に降り立ち、そのほかにまたバスに乗っていかねばならないところを何箇所もいくことは出来ないな、と思っていたからまぁ、いいか、と思い、800円のチケット代が650円になるというものをダーリンの分と2人分、1300円を払いました。

「場所は、この角を右に曲がって600メートルほど行くとあります。」と言われて、そちらの方向へ歩き始めました。

しかし、行けども行けども、その館はあらわれない。

「ねぇ、まだかなぁ・・」と心細くなってダーリンに言うと、

「うん、ここ坂道で上り坂だし、向かい風だから、意外にまだ600メートルは来ていないかもしれない。」とダーリン。

そうは言ってもところどころ小路があらわれると観光の建物なら「○○右折」などの小さいながらも看板が出ているのにそれも全くあらわれないし・・

まるで昨日箱根で滝を見に行こうと歩いた、あの600Mを彷彿とさせるような道でした。


ということで、「引き返そうよ。」ということになりました。

この伊豆高原という観光地は、「ガラス美術館」だの「からくり人形館」だの怪しいものとしては、「怪しい少年少女の博物館」なんて文字どおりとっても怪しそ~うなものまであるのですが、それぞれの間にちょこちょこと雑貨屋さんやらおみやげ物屋さんやらカフェやらがあって、楽しく見て廻っているうちにあれよ、あれよ着いちゃったわ、というように連なっていないのです。

1つ1つがバス停の数でいうと1つ2つくらい歩かなければならなくて、その間に何もないので、ぶらぶら散策というよりは結構目的意識をもって行かねばならず、そこまでの気持ちでは・・という場合は、挫折しそうです。

結局わたしたちは元来た何もない道をまた戻り、「天使の美術館」の女主人に道を聞こうと思いました。

ダーリンは、外で待っているから聞いて来いよ、と言いました。

でも、この時点で私はすでに気持ちが萎えていました。

もともと「パリ装飾博物館」とやらなんて、力入れてどうしても行きたい、見たい!と思ったわけではありません。

それを女主人が「割引券をあげる」と言うのでもらっとこうか、ぐらいの軽い気持ちでいたら、領収書まで用意して割引券ではなく、入場券そのものを寄こしたので、「誤解だ・・」と思いながらもコトを荒立てるよりは、まぁ、見といてもいいかぐらいの気持ちだっただけです。

それをこれだけ寒い中、歩かされてだんだんわけもわからず腹が立ってきました。

道は歩道もない車道で、しかもその車道は観光地にやってきた車というよりは生活道路として地元の人に結構使われているようで、すぐ横をバンバンクルマが走り抜けていきました。

だから私とダーリンは口も利かず、1列縦隊で歩いていたのです。

そんな危険な道を歩くのももういやだったし。

女主人に道を確認すると、やはり間違いではなく、今私たちが歩いた道を行けばよかったようです。

そして、女主人の話によると、本当にもう目の前まで行っていたようなのですが、まじかで引き返してきてしまったようです。

あの同じ道をもう一度あそこまで、と思うと完全にもうヤダ、と思いました。


「申し訳ありませんが、これ、払い戻していただけないでしょうか。もう疲れてしまって、あの同じ道をもう一度行く気にはとてもならないものですから。」と言うと、「あら、まぁ・・私でも夏でしたら5分で行くんですけれどねぇ」とちょっと渋られました。

だからそれは夏だからなんでしょ。

私は、もともとこちらから求めたものではなかったから、という思いもあって、女主人のそんな態度を意に介さず「おねがいします。」とちょっと強くでました。

女主人がレジを開けているときに手持ち無沙汰だったので軽い気持ちで、

「すると、その『パリ装飾』の先に『猫博物館』もあったということですか?」

と訊ねると、女主人は払い戻そうとした手を休め、希望が戻ったかのように、ぱっと頬に赤みがさし、目を見開き、

「そうですよ。だから、もう一度、お行きになったら?」とまた薦めてきます。

よほど、この冬場には客が少なくて困っているんでしょうか。

「パリ装飾」なんたらは夫の経営で、「天使の美術館」は妻の経営で、お互いにお互いの客をまわしあって凌いでいるのでしょうか。

なんだかこの客をとらんかな、の姿勢にも嫌気がさしてきました。

「いいえ、もう結構です。払い戻しをおねがいします。」ともう一度言いました。

女主人はあきらめたようにお金を渡してくれました。

何度も言いますが、「天使の美術館」は元々来たかったところでした。

そして人間、自分が期待に胸躍らせているところはステキなところであってほしい、という思いがありますから、自分の身に起こったことは良いほうに良いほうに解釈しようとします。

でも、もうそれは限界を超えていました。

大体、どうしてここいらの入場券はどこも800円程度するみたいだけれど、そのコストパフォーマンスに見合わないレベルの質と量の展示のように思われる。

1つ入場すれば30分ももたないようなレベルの展示では、3つ4つ廻ろうとすれば、軽く入場料だけで3000円くらいがあっというまにふっとんでしまう。ふたりでこれば6000円です。

ぼったくりのような商売じゃないか。

ま、せっかく来たんだから、という人の心をもてあそんでいる。

リピーターはいないでしょうね。

1度きりしか入場しないだろうと思うからちゃちな展示でもそんなお金が堂々と取れるんでしょうよ。


なんだか、西尾の先生がおっしゃった「伊豆高原は日本のなかでもまれにみる“気”のよいところ」というのも、どうでもよくなり、伊豆高原駅自体に良い思いを抱かなくなってしまっているほどでした。

夏はさわやかでいいみたいだけれど、海も近くて高原というと風が通りぬけるから冬は本当に寒いんだもん。

ここに居を構え住んでいる人はほんとうに大変だと思う。

事実、町を歩いていたら、観光地用の建物と一般に住んでいる家とのギャップがあまりに大きいように感じました。

住んでらっしゃる家は、「そんなかっこいいこと言ってらんないわよ。」となりふり構わず的なところを感じました。

でも、私は気を取り直して、

「これでよかった。たまたま伊豆熱川に泊まりに来て、この伊豆高原に立ち寄ることができた。わざわざ天使の美術館のためだけに改めてここに来ていたら、とてもそのために使った時間やお金をもったいないと思ってしまっていたことだろう。それを『ついで』で達成することができた。なんて幸せなんだろう。」と思うことにしました。

ありがたかったのは、私が「行ってみたい」と言って、来たところのことは、決して私より先にダーリンがけなさないことです。

ダーリンに「なんだ、これ」とか言われたら辛かったな。

見込み違いなことしちゃってすみません、みたいなしゅんとした気持ちになっちゃってとても怒るような気分にはなれなかったことでしょう。

私に気持ちよく感情を発散させるようにしてくれているダーリンをありがたい、と思いました。

そして、そう気付かせてくれた伊豆高原にありがとう。(いや、皮肉でなく。こういうことがないと、気付かなかったことですから。)




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