今日もまたまた接客に関するお話です。
ある知人と話していたときのことです。
その人は主婦ですが、このたびちょっと働こうかな~と思って、あるクリーニング店に面接に行き、めでたく受かりました。
そして彼女は働くことになったのですが・・
どうもシフトに納得できない。
それは自分ばっかり忙しい時間帯に配置されて、時給は同じだっていうのに何だか自分だけ損してるみたいだわ、ということではありません。
なんで、新人の私にこんな会社としての肝とも言えるような部分の仕事をまかせるの?ということに不信感を持ったのです。
彼女はほんの数時間のパートを希望したのですが、ならば、と先方から提示されたのが、朝の店を開けるときと、夜、店を閉めるとき。
つまり、中抜きの最初と最後。
朝、店を開けるときというのは夕べの最後の人の仕事を確認して、レジスターにその日の分のつり銭を入れる、という大切な役割。
そんなことをやりながらも、一番からのお客さまがいらっしゃるかもしれませんし、間違いがあってはいけません。
そして夜、店を閉めるときも同様で、その日1日の売り上げを管理しなくてはならない。
売り上げ伝票とレジの中に残っているお金がぴったりと合わなくてはならない。
もちろん、それ以外にも閉店作業というのはいろいろとあります。
諸々を間違いなく、確実に行って、店を閉めてこなくてはなりません。
確かに私も昔スーパーに勤めていたとき、店頭の応援に行き、万が一レジが合わなかったりすると、全員で何度も何度もくまなくレシートを確認しました。
それでもどうしても合わないと始末書を書かなくてはなりません。
それでも私が勤めていたスーパーなどはまだ甘かったのか、「合わないことのほうが健全だろう。」というところがあって、¥1000以下の間違いなら不問に付されました。
銀行ならこうはいきません。
¥1違っていても、全員居残りで血まなこになって原因を突き止めるそうです。
さて、このクリーニング店がどのくらい金銭の擦り合わせを徹底するのかは知りませんが、何事もなければ、閉店作業は1時間あれば出来るはず、ということでそこにシフトが組まれている人は「1時間分」しか会社へ請求できないのだ、ということがわかりました。
しかし、実際には毎日やはり若干の誤差が出ます。
そうすると1人でいつまでもその原因を探さなくてはなりません。
「昨日、わたし、10時になっちゃったわ~」と言っているほかの先輩の人の話を聞いたこともあったそうです。
そのクリーニング店の閉店時間は18:30。
つまり、それから3時間半も残業です。しかも無給で。
みんな、それを知っているから閉店作業のシフトを嫌がる。
嫌がるものは新人に、というわけで彼女にお鉢が回ってきたということだ、というのが彼女にもわかってきました。
臭いものには蓋を、イヤなものは新人に押し付ける、そんな体質に嫌気がさし、ほどなく彼女はこの店をやめてしまいました。
彼女はこう言っていました。
「でもあくまでも私は、店として売り上げ管理っていう大事な部分を入ってすぐ1週間の新人に任せる、っていう会社としての姿勢に疑問を感じたから辞めたのよ。
新人が一番辛い仕事をする、っていうことだけならそれでもいいのよ。
それが簡単な作業で、確かにまだお前にはほかの大事なことは任せられないからな、ということならば納得するわ。
そうして誰もが味わってきた作業を通して、ベテランになり、店長になり、だんだん役職的にも上り詰めていったらそこから解放される、っていうのなら誰も文句は言わないんじゃないの。」
従業員が自分の立場に納得して働く店かそうでない店か、というのはひいてはお客さまにとって信用できる店かそうでない店か、ということにもつながります。
彼女は入ったばかりの自分が荷を負うにはあまりにも重いお金の管理というのをいきなり任せる会社というのに不信感を抱いたのですね。
仕事にはそれなりの立場に準じた重みというのがあります。
いきなりお金の管理を任せられても、「え! そんな大事な仕事が私でもいいんですか。」と喜ぶ新人なんていませんよね。
不安がつのるばかりです。
こつこつと掃除、裏方の仕事、お客さまとのやりとりと進んで行って最後にようやく、
「キミもこれくらい出来るようになったなら、お金の管理を任せても大丈夫だな。今日からお願いするよ。」なら、その業務を嬉しく思えることでしょう。
こういう業務の配置によって自分の仕事に誇りを持たせる、というやり方については、私は星野監督の功績を思わずにはおられません。
むか~し、彼がまだ中日ドラゴンズの監督だった頃、ピッチャーは「中継ぎ」といったら何にも評価されないポジションでした。
けれど、星野監督は完璧に投球リレーのスタイルを作り上げました。
先発はどれだけ調子がよくても7回まで。
8回は中継ぎに投げさせる。
そして9回は抑えのクローザー。
そしてそれは勝っている試合と負け試合とでは完全に布陣を変えました。
いつも負け試合に投げさせられる投手には、「悔しかったら成績あげてみぃ。そしたら昇格して勝ち試合で投げさせてやる。」というようにしたのです。
そうしてそれぞれに「プロ」としての誇りと意識を植え付けたのです。
こういうスタイルを作り上げないと、みな誇りをもって仕事が出来ません。
新人は新人なりに、ベテランならベテランとして、店長なら店長らしい、それぞれが「これは私だから任されたんだな。」と思う仕事を持ち場にしないと誇りをもてません。
「誰でもよかったんだな・・」という仕事をベテランや店長にまかせても、ヤル気を失ってしまうことでしょう。
その逆に今回の話のように、本来ならすごく大切な業務のはずなのに残業になることも多いために皆が嫌がる、という仕事を新人にいきなり任せてしまっても、新人は、
「え、そんな大事な仕事を・・ 私でもいいんですか?」と喜んでくれるか、と言ったらそんなことはなく、かえって会社の姿勢に不信感を抱いてしまうだけ、ということです。
やっぱり仕事ってコツコツと一歩一歩階段をあがっていってこそ、嬉しいときには嬉しいものですよね。
そのシステムが上手につくってあるお店や会社こそ「皆が活き活きと働きやすい職場」だ、ということになるのではないでしょうか。
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