ちょいスピでセラピー的なKizukiの日々

色んな世の中の出来事、セラピーなどから気付きを得て、ありのままの自分に還ることを目指して生きてます。

貴婦人と一角獣

2013-06-30 09:05:00 | アート・文化

今、東京六本木にある新国立美術館にて、「貴婦人と一角獣展」が開催されています。

これは、フランス国立クリュニー中世美術館の至宝といわれている1500年前後に製作されたと見られる6連の連作タペストリーです。

この珠玉の名品が過去フランス国外に持ち出されたことは1974年のアメリカメトロポリタン美術館のみで、日本ではもちろん今回が初めてのことです。

しかし私はこの名品の存在も、いま、東京でその展示会が話題となっていることも何も知りませんでした。

どうして知ったのかと言うと、今月のはじめに青山マリアいく子先生のところへシェアリングデーを受けに行ったときのことでした。

今後のスクールスケジュールのお知らせを頂いたときに、この「貴婦人と一角獣」についてのお話会というのがあって、(これは何のことだろうな?)と思ったのでした。

その後、授業のときになんかの拍子でこのお話に触れたときがあり、先生が、

「これにはとっても不思議で面白いお話があるのよ~ あ! そうだ。えっちゃんはこれが新国立美術館で開催されているうちにまた東京へ来ることはないかも、なのね? もう、えっちゃん! 今日の授業はあなたはここでよろしい! 今から六本木に行っちゃいなさい! それくらい見る価値のあるものよぉ~~~!」と言われ、ま、それは冗談としてその場で、「んじゃ、ちょっくら失礼しますわ。」と席を立つことはいたしませんでしたので、その日にその展示会に行くことはなかったのですが。

そして実際そのときには、マリア先生がそんなに興奮するほど、私は「この作品が見てみたい!」と気持ちをかき立てられたわけではなかったということもあります。

そうして日にちが経過し、先日、朗読教室に行ったときのこと。

教室ではいつも15人ほどいらっしゃる出席者が人前で話す訓練もかねて、13,4分の近況報告をします。

そのときに私の隣の方が、

「この前、主人の退職祝いをかねて、少し旅行をしてまいりました。最後は、東京の新国立美術館へ参りまして、かねてよりテレビで見てからずっと見たい、見たいと思っておりました『貴婦人と一角獣展』をみてまいりました。」というお話をされました。

その方のお話のポイントはご主人の退職のことだったので、それ以上に展示会の話には触れられませんでしたが、これで私は再びこの「貴婦人と一角獣」のことを耳にしたわけです。

そして2回にわたって耳にしたことで、(こりゃあ、見てみないとなぁ。)という気持ちになりました。

そこで家に帰ってからネットでこの「貴婦人と一角獣」の事を調べてみましたら、一気にぐぐぅ~んと惹かれてしまいまして、どうして私はマリア先生のところではあんなにへぇ、ぐらいの興味で済ますことができたのかしら、と自分を疑うほどでした。

この6枚の連作タペストリーは、「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」という五感を表現したものと、あと1枚「我が唯一の望み」という1枚で出来上がっています。

オーラソーマをやっていて、五感を研ぎ澄ます、自分の感覚をより磨くということに取り組んでいる人たちが惹かれるのは当然、というテーマです。


この「我が唯一の望み」とは何のことなのか? 何を表しているのか? というのが諸説あり、謎に包まれた神秘の作品になっています。

高貴な貴婦人と実在しない一角獣という組み合わせに惹かれるのはもちろんですが、250pxthe_lady_and_the_unicorn_desir 私も例にもれず、この「我が唯一の望み」とは何のことなのか?という解釈に一番惹かれました。

この絵は(※画像はwikipediaからお借りしました。)、中央にロイヤルブルーの円形のテントがあり、その頂の部分に「我が唯一の望み」(A Mon Seul Desir)と書かれています。

そしてテントの入り口の前に立つ貴婦人は、それまでの5枚のタペストリーで描かれていたネックレスを外しており、右側にいる侍女が差し出した小箱にそれを収めようとしています。(あるいは再び身に着けようとしているところだ、という見方もあるそうです。)
彼女の左側にはコインが入ったバッグが低い椅子に置かれています。

そして獅子と一角獣が貴婦人の両側で旗を捧げ持っています。

これまでの解釈としては、

1.貴婦人がネックレスを小箱にしまおうとしているところから、五感によって起こされた情熱を、自由意志によって放棄、断念することを示している。

2.五感のあとにくる「理解すること」という6番目の感覚を指している。

3.この貴婦人が愛とか結婚を望んでいることを表している。

       などがあるそうです。

それ以外の作品が「五感」を描いているのですから、2.の「六感」を描いているという解釈が明解な気もします。

私はこのタペストリーのタイトルが「唯一の望み」ではなく、「我が」とつくところが何だか引っかかるのです。

だったらほかの五感のことも「私の視覚」「私の聴覚」・・・というように名づけられていてもいいのではないか、と思えて。

ここだけ「我が~」となぜか「私の場合は、だけどね。」みたいなエクスキューズめいた言葉が入るのであれば、3.の解釈である「この貴婦人の望むのは結婚なのかな。」って急に下世話な解釈になるのが案外当たりだったりして、なんていう風にも思えます。

いずれにしても物語には、決して解き明かされることのないミステリーがつきもののほうがロマンチックです。

皆さんにはどう見えますか?


私はこのタペストリーをパッと全体で捉えた瞬間、このロイヤルブルーの丸いテントが「あ、地球だ。」と感じました。

そして獅子と一角獣が捧げ持っているものが、陰陽のポールのように見え、貴婦人が侍女の宝石箱に手を入れているのは、自らのブループリント(トーラ)をまさにつかもうとしているところなのではないか、というように見えたのです。

まさにオーラソーマタロットのB2に該当する「ハイプリーテス」(女教皇)のように見えるのです。Photo

つまり、五感の旅を終え、自らが統合されると自らの魂は地球という枠さえ超えて自由に飛翔できるのだよ、ということを表している絵のように思えました。

そしてそういう状態になることこそが「私の唯一の望みなのよ。」というように・・・


実際に実物を見たら、また違う解釈が湧き上がるのかもしれない。

是非、実際にこの目で見たい!という思いがつのりました。

そして自分のスケジュールを見てみると、7月の第一週に東京に行くのですが、そのスケジュールのなか、2日目の午前中だけぽっかりと自由時間として空いていることがわかりました。

東京の土地勘がない私は、泊まっているホテルから新国立美術館まで、新国立美術館からその日の午後に予定されている場所まで行くのはどういうことになるのかと調べてみたら、なんとそれは六本木から両方とも近く、20分ほどで行き来できることがわかりました。

こりゃあ、行くっきゃない!

今からワクワクしています。

私はこのように、目的のものに会うために予習していく、っていうか自分の解釈を1つ固めて出掛けることが結構好きです。

だってこういうこともありえるな、これもありだな、とそれまでの時間をずっと楽しむことができますもん。

先入観を持たずにステキなものに遭遇する楽しみも捨てがたいですが、私のロイヤルブルーのテントをまるで地球のようだ、と感じた感覚が、実物を前にするとまたどんな感覚の変化となって現れるのか? 

そのギャップをまた楽しみたいと思っています。

幸いなことに東京での展示は715日までです。

まだもう少しありますね。

でももし見逃した人には、大阪・中ノ島での展示が次に727日~10月20日まであります。

興味をもった方は是非、どちらかでごらんください。

そして、もう行ってきたよ~という方も、その感想、わたしはこういうふうに解釈した、というお話など聞かせていただけると幸いです!


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは。お久しぶりです。 (リョウカ)
2013-06-30 22:21:18
こんばんは。お久しぶりです。
わ~、今週いついかれるんですか?
もしお邪魔じゃなかったらご一緒したいです。
実は私もマリア先生のところでうかがって、(結構ニアミスしてるような。。。)
いつ行こうかなあと思っていたところなんです。。。
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リョウカさん、お久しぶりです! (些々羅)
2013-07-01 07:06:26
リョウカさん、お久しぶりです!
コメントありがとうございます!!

わぁ~、是非ぜひ一緒に行きましょうよ。
私が行く予定なのは、週末7月7日の日曜日です。
日曜日というのが・・ せっかくいつ行ってもかまわない方にとっては、「なんで、そんなわざわざ混む日に。」って感じなんですが・・

もし、リョウカさんのご都合がよろしければ、是非、ご一緒させてくださいな。
私は13時から神田で予定が入っているため、ほんと午前中しか空いていないんですけれどね。
せっかく久しぶりにお会いするなら、ほんとはもっとゆっくり会いたんですけれどね。

またこのあとは、お互いのメールアドレスでやりとりしましょうか。

お誘いありがとうございました!
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