団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

広島土砂災害劣悪避難所

2014年08月25日 | Weblog

  今回の広島市の大雨による土砂災害は多くの犠牲者と行方不明者と甚大な被害を出している。家を失ったり、避難勧告を受けて小学校などの避難所に身を寄せている人々がいる。テレビのニュースでその劣悪な環境を観るたび、先進国と言われる日本も災害対策において旧態依然で進歩が見られないことに地団駄を踏む。

 いくら応急の対策であっても体育館の床に畳や運動マットなどを敷くのをいい加減止めてほしい。人間歳をとると床に寝るのが難しくなる。ベッドを導入するべきである。カナダのキャンプ場で簡易ベッドを使って寝たことがある。幅60センチ長さ2メートルぐらいで折り畳み式の木枠にキャンバス地をはめ込んだものである。軍隊用だと聞いた。収納も便利だ。実によくできている。もう50年前のことである。日本ではいまだに江戸時代の牢のように畳を使っている。プライバシーもない。進歩がちっとも見られない。地震、台風、ゲリラ豪雨など日本は自然災害が起こり大きな被害を繰り返す。多くの被災者は劣悪な環境の避難所での生活を強いられる。

 私は以前から病院船の建造を提案している。日本は四方海に囲まれた国である。まだ何の計画案も出ていない。自然災害で自分の家を失った人々にまず必要なのは、住む場所である。病院船は避難所、宿舎、病院、トイレ、風呂、食堂、飲料水など被災者が必要とするものの多くを供給できる。災害救助は初動が鍵である。敏速な救助隊の派遣が人命に関わる。何故政府は病院船を建造できないのか。東日本大震災でも大島の地すべりでも今度の広島の土砂災害でも病院船があったならと残念でほぞをかむばかりである。

 病院船は国内に対してだけでなく、国際的にも役に立つ。私は理想主義者だと言われようが、世界のどの国も持ったことのない平和憲法に誇りを持っている。世界の多くの国々がこぞって核兵器を持とうとしている中、逆向きだろうが孤軍奮闘してでも平和を訴えるのも国家の有り方である。

  加えて有言実行が必要である。日本は海に囲まれた国で多くの先進技術を持つ。特に造船業の実力は世界が認める。長寿国として医療の進歩も目覚ましい。核ミサイル軍事用空母などを持たなくても世界を股にかける病院船団を持って世界に貢献できる。世界各地で起こる紛争疫病地震台風に日本が確固たる平和信念を持って徹底した救援の実績と精神を繰り返し示せば、世界からの信頼と賞賛を得ることができる。一国では対処できない危機に瀕した国民に彼らが求める援助をいち早く日本が提供できれば、それを拒否し、うらむ国があるだろうか。日本の外交下手とプレゼンテーション下手は、寡黙で地味な実行動でのみ克服できるものである。西アフリカのエボラ出血熱の大流行に、もし日本に病院船団があり、敏速に西アフリカの公海上に派遣され、活動したら世界の目は日本に向けられる。医学薬学産業界が協力し合って船団を運営できる。船団は病院船を母船として、水運搬船、ヘリコプター発着船、燃料供給タンカーなどで構成する。

 日本ならできる。被災者も、救援救助活動する自衛隊員警察官消防官ボランティアにも安心して横たわって休める場所を病院船団なら提供できる。病院船竣工の一報を待つ。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« スキマ植物 | トップ | 「フランス人は・・・」国民... »
最新の画像もっと見る

Weblog」カテゴリの最新記事