自転車新法規
1.信号無視 2.通行禁止違反 3.歩行者専用道での徐行違反等 4.通行区分違反 5.路側帯の歩行者妨害 6.遮断機が下りた踏み切りへの進入 7.交差点での優先道路通行車妨害等 8.交差点での右折車妨害等 9.環状交差点での安全進行義務違反等 10.一時停止違反 11.歩道での歩行者妨害 12.ブレーキのない自転車運転 13.酒酔い運転 14.安全運転義務違反
6月1日から自転車に新しい交通法規が施行された。上記の14の違反を犯すと罰則が与えられる。私は日頃自転車をありがたく使わせてもらっている。散歩で歩くよりも、車を運転するよりも、天候次第だが自転車を多用している。私は違反を犯さないよう気をつけるつもりだ。それでも違反した場合、罰金や講習会の強制受講は致し方ない。しかし事故を起こして相手に危害を加えたら大変なことになる。最近、中学生が自転車で高齢女性とぶつかり重い脳障害をもたらしたとして9500万円の賠償判決が出た。私は四輪自動車の対人対物無制限補償の保険に加入している。自転車の保険にも加入することにした。
新しい法規も結構だが自転車走行環境は何も改善されていない。私が住むところで自転車に乗る人は少ない。坂の多い場所だということが原因であろう。歩いている人はもっと少ない。ほとんどの人々が四輪自動車で移動している。路上で一番威張っているのは四輪自動車である。いつなんどきであれ、「そこのけそこのけ車が通る」と強気である。一番保護されているのが歩行者である。歩く人がほとんどいない私が住むところでも歩道は整備されている。幅3~4メートル、広いところは5メートルを超えていることもあり舗装もされている。
では自転車はどうなのか。自転車は路上の厄介者、鼻摘み、嫌われ者、困り者、憎まれっ子なのである。正直、私も四輪自動車を運転していたり、歩いているときはそう思うことがある。ましてや東京などの人口密度の高い都市では尚更であろう。自転車にからむ事故も多い。携帯電話を操作しながらの走行。イヤフォンで両耳をふさいでの走行。サーカスまがいの危険走行。
一番の問題は自転車道なり自転車通行専用枠がないことである。ほとんどの道路では車道と歩道の間の側溝の上がまるで自転車が走行するところと思われている。ご丁寧に車道脇と側溝手前に白線が引かれている。私も道路に自転車に乗って出ると、白線と歩道の段差のすき間が自転車道であると勝手に判断してそこを走行してしまう。ところが交通法規によれば、自転車も四輪自動車と同じ車両区分に入る。だから道路の真ん中を堂々と走行して良いのである。しかしそんなことをしたら、必ず四輪自動車の運転手たちはクラクションをブースカ・ファンファン鳴らすかこれ見よがしにスレスレに近づき脅しにかかる者さえいる。
都会や観光地で自転車専用道が整備されているところもあるという。羨ましいと思っていた。私はついに自転車専用道を私の住む町で見つけた。(添付真参照)長さ約8メートル幅約2メートル。現在私が自転車で唯一堂々と通行できる自転車専用道である。
法律を施行する前に交通環境を整備するのが先ではないのか。残念ながらこの国の立法府に自転車を生活の交通手段としての利用者はいないようだ。