お詫び:2月28日投稿分を都合により本日に変更しました。
① 鎌倉 円覚寺 北条時宗公御廟所 掲示板
高い積りで低いのが教養
低い積りで高いのが気位
深い積りで浅いのが知識
浅い積りで深いのが欲望
厚い積りで薄いのが人情
薄い積りで厚いのが面皮
強い積りで弱いのが根性
弱い積りで強いのが自我
多い積りで少ないのが分別
少ない積りで多いのが無駄
いくら立派と言われる資格をもっていても
教養がともなわなければ半人前
教養の基本は気配り目配り手配り
② アメリカ ニューヨーク 自由の女神 台座の詩
Give me your tired,
your poor,
Your huddled masses yearning to breathe free,
The wretched refuse of your teeming shore.
Send these,
the homeless,
tempest-tossed to me,
I lift my lamp beside the golden door!”
Emma Lazarus, 1883
疲れ果て、
貧しさにあえぎ、
自由の息吹を求める群衆を、
私に与えたまえ。
人生の高波に揉まれ、拒まれ続ける哀れな人々を。
戻る祖国なく、
動乱に弄ばれた人々を、
私のもとに送りたまえ。
私は希望の灯を掲げて照らそう、
自由の国はここなのだと。
エマ・ラザラス(意訳 青山沙羅)
③ 哲学者 池田晶子がイタリアで見たという 墓碑銘「次はお前だ」
① 私はここに書かれている教養というものを身に着けようと今日まで生きてきた。まだまだ道半ばであるが、気持ちは変わらない。これからも気配り目配り手配りできる教養を目指していく。私の人間関係も気配り目配り手配りを基本としている。どんな学歴、地位にある人でもこの基準を満たさない人とは付き合わないようにしている。いまのところそのお陰で数は少ないが、良い友人たちに恵まれている。
② トランプ新大統領になってアメリカは、難民受け入れや不法滞在に厳しくなっている。日本人が合法的にアメリカに移民するには、約2000人の割り当て移民枠に厳しい審査を経て入らなければならない。アメリカは日本を同盟国だと言うが、この数はそれを否定しているように私には思える。1986年の統計によれば、アジア全体の割り当て数は11万9千6百人の中で日本はもっとも少ない。割り当て移民の他に非割り当て移民があり、すでにアメリカの市民権を持つ人なら2親等までの家族親戚を呼び寄せることができる。難民や不法滞在はこの合法的移民には含まれない。アメリカは移民の国である。自由の女神の台座の詩が謳う精神がただ運よく先に取得した人々によって変えられてしまうのは残念である。私がカナダの学校から3日かけて大陸を友人たちと車で横断してニューヨークで初めて自由の女神の台座の詩を読んだ。あの時、アメリカという国がどういう国なのか理解できた気がした。憧れた。無制限に難民を受け入れることができなくても、正当な理由がある難民にとって最後の希望であってほしい。密入国や不正滞在は、法で判断するしかない。
③ 「次はお前だ」の墓碑銘をイタリアで直接自分の目で見たわけではない。哲学者の故池田昌子がどこかに書いていたのを読んだ。実際に池田がその墓碑銘を見たのかも定かでない。仮定かもしれない。それはどうでもいい。「次はお前だ」は私の心を鷲づかみにした。何と強烈。私はできればこの言葉を避けたい。だが逃げないことにした。落ち込んだ時は、自らこの言葉に面と向き合う。そして考える。時が経つにつれて「次はお前だ」は、最初ほどの刺々しさが薄れてきた。たった5文字の言葉が私を深い考えに沈める。私はその時間を大切にしている。