5月17日のTBSTV「情熱大陸」にて映画監督・紀里谷和明氏が取り上げられたので、早速録画して時間があったら見てみようと思っていましたが、ついついそのままになっていたところ、意を決して最近になって見てみました。
この番組自体が、今度の「Goemon」の一つのPVなのでしょう。監督が、中学2年生の時に単身渡米して、あとはがむしゃらに自分を信じて生きてきた人物であるかの様に描き出されています(「和」の精神から最も遠いところにいる人物でしょうか)。
ただ、実際にも、写真家、PV制作者としてかなりの実績を残してきたことは間違いないようです。にもかかわらず、日本ではこうした「独学」の人(独りよがりの人)を正統的ではないとして酷く嫌ってしまうのでしょう(なにしろ、下積みの苦労を何もしていない人ですから!)。
そこで、評論家達に酷評された前作の「CASSHERN」もDVDで見ることにしました(実際には興業成績は良好で、制作費が6億円のところ、興行収入は15億円とのこと!←「Goemon」は15億円)。
確かにこの映画も、「Goemon」と同様、平和、平和とうるさいくらい登場人物に言わせていながら、実際の画面では戦闘場面ばかりというイヤらしいところがあります(ハリウッド的にメッセージ性を強調したいがためなのでしょうが)。
特に、大亜細亜連邦共和国とヨーロッパ連合の両陣営による長く続いた戦争という古色蒼然とした設定に、大亜細亜連邦共和国内の反乱と、さらには新造人間との争いまで加わるのですから!
ただ、時代劇の「Goemon」と違い近未来SFということで、CG画像をたくさん取り入れてもマッタク違和感がありません。
また、上記の「インスタント沼」など本当にアチコチの映画にヨク出演している麻生久美子が、この映画でもヒロインを演じている点も興味深いものがあります。
そんなことはともかく、「Goemon」について、あるブログは、「全体にフォーカスの緩んだ、ぼけたような映像で、赤一色かと思えば濃い灰色の世界に変わったりはするが、いずれも色彩の変化に乏しいイメージの連続である」云々とし、「これは意図的なものなのか、あるいはVFX技術が未熟で、このような画面しか作れなかったのか。いずれにしても、特撮大国日本の名は、遥か昔の伝説に過ぎなくなってしまった」と批判しています。
また、粉川哲夫氏も「Goemon」について、「VFXとしての質がそれほど高くないので、その質にあわせてナマの映像の質を落としている。画面が全体に暗く、レゾルーションが粗いのも、そのためだ」云々とかなり否定的です。
ただ、こうしたVFXは、前作の「CASSHERN」とマッタク同様で、制作費が低いせいによるところもあるでしょうが、専ら監督の意図するところではないかと考えられます。
それに、「色彩の変化に乏しいイメージの連続」等といった点は、「ブレード・ランナー」などのSF映画の伝統にも繋がるのではないかと思われます。
いずれにせよ、「Goemon」については、前田有一氏の「監督独特のビジュアルセンスはそのままに、退屈しらずのアクション時代劇として成立しているアクションシーンは、これが実写映画だったことを忘れるほどのクォリティだ」とする批評が当たっているのでは、と思っているところです(尤も、前田氏は、「キャシャーン時の批判を研究したか、ある種のまとまりの良さが見受けられる点」が残念だとして60点しか与えていませんが!)。
この番組自体が、今度の「Goemon」の一つのPVなのでしょう。監督が、中学2年生の時に単身渡米して、あとはがむしゃらに自分を信じて生きてきた人物であるかの様に描き出されています(「和」の精神から最も遠いところにいる人物でしょうか)。
ただ、実際にも、写真家、PV制作者としてかなりの実績を残してきたことは間違いないようです。にもかかわらず、日本ではこうした「独学」の人(独りよがりの人)を正統的ではないとして酷く嫌ってしまうのでしょう(なにしろ、下積みの苦労を何もしていない人ですから!)。
そこで、評論家達に酷評された前作の「CASSHERN」もDVDで見ることにしました(実際には興業成績は良好で、制作費が6億円のところ、興行収入は15億円とのこと!←「Goemon」は15億円)。
確かにこの映画も、「Goemon」と同様、平和、平和とうるさいくらい登場人物に言わせていながら、実際の画面では戦闘場面ばかりというイヤらしいところがあります(ハリウッド的にメッセージ性を強調したいがためなのでしょうが)。
特に、大亜細亜連邦共和国とヨーロッパ連合の両陣営による長く続いた戦争という古色蒼然とした設定に、大亜細亜連邦共和国内の反乱と、さらには新造人間との争いまで加わるのですから!
ただ、時代劇の「Goemon」と違い近未来SFということで、CG画像をたくさん取り入れてもマッタク違和感がありません。
また、上記の「インスタント沼」など本当にアチコチの映画にヨク出演している麻生久美子が、この映画でもヒロインを演じている点も興味深いものがあります。
そんなことはともかく、「Goemon」について、あるブログは、「全体にフォーカスの緩んだ、ぼけたような映像で、赤一色かと思えば濃い灰色の世界に変わったりはするが、いずれも色彩の変化に乏しいイメージの連続である」云々とし、「これは意図的なものなのか、あるいはVFX技術が未熟で、このような画面しか作れなかったのか。いずれにしても、特撮大国日本の名は、遥か昔の伝説に過ぎなくなってしまった」と批判しています。
また、粉川哲夫氏も「Goemon」について、「VFXとしての質がそれほど高くないので、その質にあわせてナマの映像の質を落としている。画面が全体に暗く、レゾルーションが粗いのも、そのためだ」云々とかなり否定的です。
ただ、こうしたVFXは、前作の「CASSHERN」とマッタク同様で、制作費が低いせいによるところもあるでしょうが、専ら監督の意図するところではないかと考えられます。
それに、「色彩の変化に乏しいイメージの連続」等といった点は、「ブレード・ランナー」などのSF映画の伝統にも繋がるのではないかと思われます。
いずれにせよ、「Goemon」については、前田有一氏の「監督独特のビジュアルセンスはそのままに、退屈しらずのアクション時代劇として成立しているアクションシーンは、これが実写映画だったことを忘れるほどのクォリティだ」とする批評が当たっているのでは、と思っているところです(尤も、前田氏は、「キャシャーン時の批判を研究したか、ある種のまとまりの良さが見受けられる点」が残念だとして60点しか与えていませんが!)。