バースくんの今日も発車オーライ♪

小さな町の広告代理店。働く「バースくん」の日々のおしゃべり

太鼓

2012年12月11日 | Weblog
週末のテレビ、十八代目中村勘三郎の追悼番組がそこかしこであって、画面の中で元気に笑う勘三郎を見ていると旅立ったことがウソのようで、何とも妙な気分だった。
逝きしことがなかなかに了解しがたい中、生前の舞台を見る「梅雨小袖昔八丈」いわゆる髪結新三だ。これは初夏の芝居。肴売の「かっつおっ、かっつお~~い」の声、新三の浴衣がけ、どこをとっても薫風が吹きわたっているような舞台。「こっちも男の意地づくに覚えはねえと白張りのしらをきったる番傘で、うぬがか細いそのからだへ、べったり印を付けてやらア」の傘尽くしの名台詞は、何度聞いても気持ちのいいものだ。見得を切った勘三郎が今はもういない…。「夢のようたぁーこのことでぃ」
その夜の天気予報は、大雪の予報。寒い冬の夜に、初夏の芝居を見る巡り合せ。でも歌舞伎という舞台は本当によく計算され、構成されている。ストーブの前に居ながらにして、すっかり気分は初夏になっていた。やっぱり歌舞伎っていいなぁー、歳を重ねた勘三郎の芝居を観てみたかったなぁー。
今朝もビチョビチョに水をたっぷり含んだ雪が積もっている。歌舞伎の舞台では、雪が降るシーンは太鼓がトントントントンと静かになり続ける。雪の降る音を太鼓で表現しているのだ。バースくんの好きな音ナンバー1がこの音だ。せせらぎや海の波音でもなく、鳥の声でもなく、この太鼓の雪音が一番好き。ただしこの音が表しているのは、しんしんと細かく降る粉雪、もしくは絶え間なく降り積む牡丹雪だ。今日のようなべちょべちょ雪ではない。どうせ降るなら、太鼓の音に似合うような雪になってくれないかなぁー鳥取のイベント情報サイト ジャングルズームノマップ鳥取

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