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AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

Voice of the Soul

2011年12月13日 | やっぱりメタル!!
孤高のギタリスト、チャック・シュルディナー没後10年。
節目の年ということで、何かDEATHについて記事を書こうと思ったのだが、当ブログで今まで散々語ってきておるのでもうあまり書くことがない。

しかし、日本ではなぜにこんなにもDEATHはないがしろにされてんのか?
メロデスやメロスピとか、メロディに執着するメタラーが多い割には、なぜかDEATHの至高のメロディセンスに共鳴する人が少ない。少な過ぎる!
まぁバンド名がDEATHなもんだからオドロオドロしいイメージも定着してるだろうし、こっちもDEATHの素晴らしさを力説してても、デスっていうジャンルのことかと勘違いされてるようで、あまり手応えがなかったりする。

ここ数年、ライブ観戦やDJイベントを通じてけっこうメタルフレンドが増えたのだが、やっぱチャックをリスペクトしてる人にはなかなか出会えない。




まぁ私の知り合いに2人ほど(といっても1人は東京の人で、会ったことすらない)DEATH好きがいるのだが、2人に共通しているのは、そこそこプログレッシヴ・ロックに通暁していて、ガテラル(デス)ヴォイスOKという人だ。
そしてやはり、自らもギターを弾いてはりますね。
あ、もう1人思い出したぞ。2年ほど前に決別した出稼ぎブラジル人がいた。
やつはチャック・シュルディナーとデイヴ・ギルモアの崇拝者だった。
元気にしてんのかな?


海外に目を転じてみると、やっぱDEATHってそこそこリスペクトされてるみたいね。
カナダにDEATHのコピーバンドをやってるトリビュートバンドも存在していて、オフィシャルDVDも出してたりする。

DEATHの名曲をバンド名としたカナダのDEATHトリビュートバンド“Symbolic”。


なんかのイベントでいいから、是非来日してほしいものだ。


で、今年のチャックへの鎮魂歌はこれ。歌じゃないけど。
美の極みというべき心揺さぶれるDEATHの名インストナンバー。
メロディアスさを主食としている偏狭メタラーに素通りされるのは一向にかまわないが、プログレッシヴなもの、インテレクチュアルなものに少しでも興味のある方には是非聴いてほしい名曲である。





今日の1曲:『Voice of the Soul』/ DEATH
コメント (7)
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テクニカルながむしゃら感

2011年12月10日 | やっぱりメタル!!
私だってたまには最近のメタルも聴くんだ!ってところを。
某メタル雑誌で「今は亡きVOIVODの継承者」などというフレコミで紹介されていた米アリゾナ州出身のスラッシュバンド、VEKTORの2009年作の1st『BLACK FUTURE』。
購入前にヨウツベでチラっと視聴していて、なるほど、サウンドそのものはもろ80年代スラッシュの影響下のもので正に私好み。オマケにジャケットやロゴまでVOIVODの影響丸出しときてるものだから思わず飛びついてしまったわけだ。

タイトル曲の1曲目から出だしのリフワークは上々、見事にオールドスラッシュファンの心をガッチリ掴んでくる。



ドラムの音はわざとこういったチューニングにしているのだろうけど、いささか軽すぎるきらいがある。
で、ボーカルのこのヒステリックな歌唱法・・・もろシュミーアやないけ!!
ここまでくると我々に媚を売っているのではないかと勘繰ってしまうほどのわざとらしさを感じる。

演奏はいたってテクニカル。楽曲もトラックが進むごとに複雑さを増し、長尺になってくる。
ただ、これを某雑誌がいうようにプログレと言ってしまうのはいかがなものかと。これはいわゆるテクニカルスラッシュだろう。
プログレと呼ばれるものには他にはない異質さとか、そこそこの知性とかが感じられるものだが、このバンドの場合ガキんちょが自分らの演奏力にかまかけて、いたずらにテクニックをひけらかしてる風にしか聴こえない。
間奏部分のギターソロなんかよく聴くと、なんの発想力もないネオクラオタクのピロピロギターだし、ちっとも迫力のない軽いブラストビートはブラックメタルのそれに近いものがある。

これを聴いてると、やはりVOIVODがいかに偉大で独特の空間を持った唯一無二のバンドであったかが窺い知れるというものだ。
「亡きVOIVODの衣鉢を継ぐ資格は十分」(某雑誌より)??
笑止千万。
ギターワーク、楽曲センスともにピギーの足もとにも及んではいないだろう。

いや、VOIVODと比べること自体が間違いなのかもしれない。
そもそもVOIVODは彼らほどテクニカルでないし、音数もこんなに多くない。

個人的には、『Heartwork』以降のCARCASSに近い音楽性というか、懐古趣味濃厚なテクニカルデスラッシュメタルといったところか。
全体的に楽曲のクオリティも高いし、よくできた作品だと思う。




今日の1曲:『Deoxyribonucleic Acid』/ VEKTOR
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生ける連続体とイアク・サカク

2011年09月26日 | やっぱりメタル!!
いよいよ今週から(てか今日から)帝王MORBID ANGELの東名阪蹂躙ツアーがスタートするんでしたっけね!

まぁモビエンの記事は今まで散々書いてきたので、今さらこのアルバムがどうのとか語れることは、もうあまりない。
そこで、今回はモビエンのライブを観戦するにあたって、この冒瀆的フレーズ、あるいはこの呪文はおさえておきたい!っていうのをいくつか紹介していこうかと思います。
この3日間、いずれかのライブに参加される方はぜひ詠唱の際の参考にしていただければ幸いかと。


~『すべての邪な神々よ!』~

Ia iak sakkakh ia sakkakth
Ia shaxul
Ia kingu ia cthulu ia azbul
Ia azabua

イア!イアク・サカク!イア・サカクス!
イア・シャグズル!
イア・キング!イア・クトゥル!イア・アズブル!
イア・アザブア!


1st『狂える聖壇』に収録。
ニンギジッダ連祷で始まるこの冒瀆的ナンバーは、モービッド・エンジェルの曲の中でもとりわけ有名な呪文ソングだ。
「イア」とは、人類誕生以前にクトゥルーの落とし子によってもたらされたルルイエ語における冠詞の一つであり、「万歳」「ハレルヤ(褒めたたえよ)」などの意味をもつ。
ようは邪神どもを崇め奉った歌であり、サカクスやシャグズルやアズブルは大いなる邪神たちの御名と考えてよいだろう。




~『ANGEL OF DISEASE』~

Angel of disease one who shuns the light
Shub Niggurath goat with one thousand young

光を遮る病魔の天使よ!
シュブ=ニグラス 千匹の仔を孕みし黒山羊よ!


3rd『COVENANT』に収録。
言うまでもなく、「外なる神」の1つ、多産にして豊穣を司る母神シュブ=ニグラスを称えたナンバー。
この歌詞を担当した翻訳者はクトゥルー神話体系に通暁していなかったらしく、「ジャブ・ニガラス、千人の子を従える悪の獣」などと、テキトーな意訳をしてしまっているのがまことに残念であった。




~『Bil Ur-Sag』~

Bil Ur-Sag Lul-Lu Nig-Hul Tur
Ha-Elm Zalag
Za-A-Kam Me-Lam-Ma-Bi-Du
Ki-Bal-A Su-Sa

ビル・ウル-サグ ルル-ルニグ-フルトゥル
ハ-エルムザラグ
ザ-ア-カムメ-ラム-マ-ビ-ドゥ
キ-バル-アス-サ

呪文訳:
おお獅子頭よ、恐れ多き火焔で
反逆者どもや歪曲者を
磨耗させよ 焼き清めるのだ

汝のオーラは畏怖なる光明
敵地を蹂躙す




~『COVENANT OF DEATH』~

Amah-Usumgal-Anna
Deep within you hold the key
Habus being the way
To claim the throne that's ours by right

アーマ-ウシュムガル-アンナ
奥深くそなたは鍵を握り
ハブスは道を指し示す
当然の報いとして茨を求めるのだ

Zamanu Muh Lal-Li Zi-Pa-Gurud-Zuneme-E
Igi-Nu-Du-A-Hul Igi-Se-Zid-Gin

ザマヌムフラル-リジ-パ-グルド-ズネメ-エ
イギ-ヌドゥ-ア-フルイギ-セ-ジド-ジン

呪文訳:
憎きものどもよ、やがて己の蒔いた種の報いを受けるであろう
無知なる至福にしばし遊べ
覚醒のときはやがてくるのだから




2曲とも5th『FLESH TO THE FATAL FORMULAS』に収録。
全アルバムの中でもとりわけ呪文が頻出する作品で、「よー覚えたな!」と感嘆せずにはおれないほどの呪文が歌詞カードに(呪文訳付で)悍ましくもビッシリとしたためられてある。




クトゥルー、ハブス、アーマ-ウシュムガル-アンナという“最高なる三竦み”を普遍の概念に据え置き、神聖なる息吹吐く雷神メ-ガル-ガルの境地に到達すべく、東西南北に四大精霊を召喚するための呪文が狂おしくも捲くし立てられる。
すなわち、この作品の曲のサビを歌う=「呪文を唱える」ということにほかならないのである。





今日の1曲:『すべての邪な神々よ!』/ MORBID ANGEL
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う”ぉ - うりょく

2011年07月26日 | やっぱりメタル!!
連日覚めやらぬなでしこフィーバー。
下らないバラエティ番組に毎日ひっぱりだこで、司会者の同じような超つまらない愚問に毎回答えなくてはならないなでしこジャパンの皆様がなんだかお気の毒である。
しまいに「別に」とか「特にありません」なんて某女優のようなつっけんどんなレスをしでかすんじゃないかととても心配である。
そんな中でも、勝利後インタビューでの澤穂希選手のあの言葉にはグッときた。

「夢は見るものではなくつかむもの」

ん?ちょっと違ったかな?

ところで私はしょっちゅう悪夢にうなされるのだが、だったら悪夢も見るものではなくつかむものだということで、VIO-LENCEの89年の1st『ETERNAL NIGHTMARE』を手に取ってみた。
ま、私はここまでファンタジックな悪夢は見ませんが。

VIO-LENCEは、MACHINE HEADで今も現役で活躍しているロブ・フリンとフィル・デメルがかつて在籍していたスラッシュメタルバンドであるということは、今さら説明するまでもないだろう。
私がスラッシュ・ドミネイションに召喚して欲しいバンドベスト3の1つがこのVIO-LENCEなんであるが、もちろん今は消滅しており、ロブが再結成を呼びかけるなんてことはなさそうだし、他のバンドメンバーなんか今も音楽活動してるのかどうかさえ疑わしい。




とにかくVIO-LENCEのデビュー作『ETERNAL NIGHTMARE』は、ベイエリア産スラッシュを語る上では無視することの出来ないマストな1枚。
7曲と曲数は少なめだが、最初から最後まで猪突猛進型のクランチリフの応襲で軽くオーディエンスをねじ伏せる、そのバンド名に恥じないまさに暴力的な内容。
ドカドカ突き進むだけのようでいて、しっかりツボを押さえた曲展開も持ち合わせており、アンスラックスを彷彿とさせる男臭いコーラスが実に気持ちいい。
尋常じゃないテンションでたたみ掛けるドラムは、とにかくせわしなく落ち着きがない。キレがいいってわけじゃないが、ここまで暴力性むき出しのドラマーもなかなかいない。

と、ここまでの説明ではよくいるスラッシュバンドの特徴だが、このバンドの要はなんといってもショーン・キリアンの超個性的なヴォーカリゼーションだろう。
この歌舞伎役者のセリフ回しのような、なんともユニークな歌い回しはVIO-LENCE最大の特性といっても過言ではない。多少ワンパターン感はいなめないが、とにかくこの“ショーン節”は一度聴いたらクセになる。

とりあえず超名曲“KILL ON COMMAND”でのショーンの「マニマニマニマニマネ~~~♪」は一度聴いておいた方がよいだろう。



今日の1曲:『KILL ON COMMAND』/ VIO-LENCE
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ノチェ・デ・ロンダ・エン・ラ・シウダッド

2011年06月05日 | やっぱりメタル!!
ツレから「デヴィッド・リー・ロスの『EAT 'EM AND SMILE』はリマスター化されているか?音源は持ってるか?」との問い合わせメールがきた。

残念ながら、ヴァイ参加初期2作品(もう1枚は『SKYSCRAPER』)はいまだリマスターされていないとのこと。
スティーヴ・ヴァイとビリー・シーンという、2大超絶プレイヤーが参加して当時話題沸騰であったこの作品が、いまだリマスター化されておらず廃盤って・・・どんだけ過小評価されとんねん!
(ちなみに私がスティーヴ・ヴァイに興味を持ったのは、このアルバムが最初で最後である)


ん?待てよ。そうじゃない。
リマスター化されてるじゃんか!
そう!『EAT 'EM AND SMILE』のスペイン語ヴァージョンの方の『SONRISA SALVAJE』が!!




そういや4年くらい前にアマゾンで喜びいさんで予約して買ったんやったっけ!
その時ブログにもはりきって記事書いてたじゃんか。
アハハハハハハ・・・・
なーんだ。そうだったんだ。

さっそくツレにスペイン語盤の方ならリマスター化されてるのでどうかと薦めてみたところ、「いや、それは結構」と丁重に断られた。

なしてそんなにまでスペイン語を拒むのだろうか?
まだ「ロックは英語」という偏狭な固定観念から抜け出せてないのか。
どうせスティーヴ・ヴァイとビリー・シーンの共演が目当てなんだろ?だったら歌がべつにスペイン語だろうと英語だろうと人類誕生以前のルルイエ語だろうとなんだっていいじゃないか。

と、言いつつ私もフランス語やイタリア語で歌い上げられるヨーロッパ勢のプログレバンドは苦手やけどね。


ビリーの高速ベースがヤバい!グレッグ・ビソネットのドラミングも秀逸だね。



P.S.
久方ぶりに中学生の時に購入した『SONRISA SALVAJE』のアナログ盤をひっぱり出してみたところ、帯にメンバーの名前がクレジットされてあって、デイヴィット・リー・ロスのパートのところが(スペイン語)になってるの知らなかった(笑)。




裏帯の担当者のコメントによると、当時このスペイン語盤をリリースするべきか、ワーナー関係者の間でけっこう物議を醸したそうだ。
担当者の最後のなかばヤケクソぎみの言い草が涙を誘う。

「デイヴが洒落心丸出しでリリースしてくれたこのレコードには、やはり洒落と広い心で対応するしかない。だからお願い。君の洒落心に期待します。洒落でいいから2800円置いてって。」


私が洒落のわかる人間でよかったな・・・・・

てか、これ当時2800円もしたんかい!!




今日の1曲:『Noche De Ronda En La Ciudad 』/ DAVID LEE ROTH
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カウチ・スラウチ

2011年04月12日 | やっぱりメタル!!
前途有望なるフレッシュマン諸君!

新しく社会人の仲間入りをした心境はどうだろうか?
まぁ今は厳しい新人研修の毎日であっぷあっぷ状態かもしれないな。
バリっとした青木のスーツの着心地はいかがだろうか?ブランドもんの黒い鞄にはノートPCや、ダイソーのシステム手帳なんかが入ってるのだろうか?
東急ハンズやパルコなんかで、そういったフレッシュマングッズを揃えるのはとても楽しいことだろう。小学校の新学期を迎える時のようなワクワク胸躍る気分なのではないか?


ところで、先日うちの姉がそういったフレッシュマンフェアかなんかにかこつけて、上のような事務グッズを購入してきた。
書類なんかを挟む人型をしたユニーク感覚のクリップだ(ええ年こいて、こういうの見つけたらすぐさま購入してきよる)。
姉の説明によると、これはおそらく急ぎの書類なんかを区別するときに、人が走っている恰好のクリップを一目みればわかるといったアイデアグッズだろうと言う。


でも、私は「いやまて、そうじゃないだろう!」と。
これはどう見たってU.S.ハードコアパンクバンド、D.R.I.が提唱した、この場ではスラッシングやモッシュ、ステージダイブなどを公認するという意の、通称“スラッシュ・マン”のマークにほかならないと!!




フレッシュマン諸君も社会に出て世間の荒波にもまれながら、これから理不尽な仕打ちや、ぶつかり合いにも遭遇することであろう。
でも、そういうのは若い内からうんと経験しておくとよい。
君たちの中には、ハードコアにおけるモッシュというものを経験したことのある者はいるか?
ライブ会場でボケーっとステージ見てたらいきなり横から人がぶつかってきたり、後ろから肩に手をかけられ、クラウドサーフの土台にされたことは?


1993年3月27日、心斎橋ミューズホールでのD.R.I.の初来日公演(前座ガーリックボーイズ)で、私はモッシュを初経験した。
母が買ってきたダサいブリーフを恥じらいもなくはいていた十代の頃である。




今でも言えるのだが、この時ほど最初から最後までライブというものを心から楽しみ、完全燃焼しきったライブはないだろう。
演奏が始まるやいなや、いきなり私の足許に客が将棋倒しになって転がってきた時の愉快さったらなかったな~
フロアの中央にモッシュサークルという名のカオスが形成され、そこに飛び込んだとき、私はスラッシュのリズムに合わせて跳ね回ることの楽しさを始めて知ったのだった。

ステージからはガンガン人が降って来て、落下した者を「大丈夫ですか」と駆け寄って介抱しようとするセキュリティスタッフの姿は、なんだかちょっと滑稽だった。
しまいには、ボーカルのカートに「オマエらもういいから、あっち行ってろ」って退場させられてたしなぁ。
マニュアルに従って真面目にやってはっただけやと思うので気の毒に思ったが、彼らはおそらくD.R.I.のトレードマークの意味を理解してなかったのだろう。

今の草食系とかが蔓延してきてるヤングな君たちには、もうスラッシュとかハードコアのライブなんて触れる機会などないのかもしれない。

さて、そんなフレッシュマン諸君には、是非ともU.S.ハードコアパンクバンドのD.R.I.のライブビデオ『LIVE at THE RITZ』を見ることを強くオススメしたい。



これは、ニューヨークにあるクラブRitzでシューティングされたD.R.I.の1987年の生々しいライブ映像だ。
私がこのVHSに出会ったのは中学の時。スラッシュ仲間のナガモの家の居間で鑑賞し、もうそこで矢継ぎ早に展開されるハードコアナンバーと、客と客とがもみくちゃに犇めき合う阿鼻叫喚ともいえるカオス映像に胸打たれ、私はこのときからもう、ハードコアにおけるライブ、モッシングというものに、なみなみならぬ憧れを抱いていた。

まず1曲目の間奏部分で早くもボーカルのカートは客の中へと飛び込んでいき、ライブ開始4分後にはセキュリティスタッフのマッチョマンと客とが、最前列で殴り合いのケンカをおっぱじめている。
最初から最後までやむことのないステージダイヴの嵐!狂気の肉弾戦!
そしてステージ脇では、ローディーとおぼしき黒人がゴリラダンスを披露している。
最前列の客など身動きがとれず、顔を蹴られ、押しつぶされるのをジッと耐えてる様子。
後ろの方では、ステージなど見ようともせずに意気投合したスキンヘッド者同士(ナチパンクスどもか?)が握手を交わしてる。

この映像を観て私は思ったね。

「ハードコアライブ会場は戦場だ!」と。



最後に、先輩からスラッシュマン諸君にエールを送ろう。

MOSH IT UP!!

AND I HATE DRY HEAVES!!

今日の1曲:『THE FIVE YEARS PLAN』/ D.R.I.
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DEATH展覧会

2011年02月26日 | やっぱりメタル!!

今年でちょうどデスメタルの創始者、チャック・シュルディナー没後10周年になる。
各音楽業界、メタルマニアシンジケートはおそらくチャックのための盛大なるメモリアル企画を用意していることであろう。楽しみである。
ついでに昨年の12月に発売中止となってしまったDVD『LIVE IN JAPAN』の一刻も早い再リリースに向けて全力を尽くして欲しいものである。




で、先日DEATHの初期作品の紙ジャケリマスター盤を一気に入手。
そう、まだDEATHがテクニカル路線に走る前の、ジャケのアートワークもオドロオドロしかったエドワード・J・レプカ画シリーズの3作品である。

今回リマスター盤を改めて聴いてみて、以前は音の悪さから放置しがちだった1987年作の1st『SCREAMING BLOODY GORE』が今さらながら頭に入ってきた。
この作品はスラッシュ~デス・メタルへと移行を果たしたという意味において歴史的名盤といっても過言ではないだろう。

一応メンバーは3名クレジットされているが、ドラムはクリス・ライフェルトの協力を得て、ギター、ベース、ヴォーカルは全てチャックが担当している。
もう最初のレコーディング段階からワンマンバンドの様相を呈していたんだな、DEATHって。
初日本盤化に伴ない、アルバム未収録だった“Beyond The Unholy Grave”、“Land of No Return”が追加収録されているのが嬉しい。



DEATHは2作目からすでに演奏力も安定し、ひねりを効かせた一筋縄ではいかぬデスメタルサウンドを提示していたが、1stはもう直球勝負というか、ガムシャラ感が全面に出ており、チャックのデスヴォイスも咆哮凄まじく、初期衝動ともいうべき尋常ならざる暴虐性に満ち溢れている。
歌詞内容もCANNNIBAL CORPSE、CARCASS顔負けの凄まじい内容で、「ムカついておまえの顔にゲロを吐く おまえは苦痛の中で死ぬべきだ 切断 切断 切断 切断 切断 切断 切断」やら、「おまえのペニスを切り落とす そしておまえが死んだら その肉体で祝うだろう 粉々に引き裂かれる 粉々に引き裂かれる 粉々に引き裂かれる 粉々に引き裂かれる」と、まぁ全編こんな調子。

うわ~、こんなんキーボードで打ってたら俺がヤバい奴みたいじゃないか!


しかしこうやって机の上に紙ジャケ並べて眺めてると、ほれぼれするんよね~
ジャケからただならぬ邪悪さがみなぎっている・・・
これぞまさにDEATH!!だ・よ・ね


あ!しまった。

『LEPROSY』がまた「家政婦は見た」になっとるやんけ!




今日の1曲:『Evil Dead』/ DEATH
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フロットサムとかジェットサムとか

2010年12月12日 | やっぱりメタル!!
ジェイソン・ニューステッドのデビュー作であり、彼がFLOTSAM AND JETSAMに参加した唯一の作品でもある86年作『DOOMSDAY FOR THE DECEIVER』を今さらながらゲット。
6年の歳月を経て、92年にアポロンより発売された日本盤。


ジェイソン参加作品はメタリカ、ヴォイヴォドを含め5作品ほど所持しているが、彼の実力の程が一番よく分かるのは実はこの作品かもしれない。
本作では、彼のリードしまくるバッキバキのピック弾きベースが凄まじいまでの存在感を放っており、タダモノではないことを窺わせる。
#6「Metalshock」の間奏部分では、名演というべきベースソロも披露。
なるほど、メタリカが引き抜いたことにも納得がいく。



だからといって「エンターサンドマン最高!!」とか言ってる程度の人は手を出さないほうが身のためだろう。
楽曲はどうしようもなくダラダラとしており、初期アイアン・メイデンの出来損ないみたいなスラッシュメタルを展開している。
ギターリフはショボいし、ヴォーカルのエリックA.K.はハイトーンの活用法をまだよくわかってない様子。
ジャケットは妖怪人間みたいでとってもステキなんだけどね。




ちなみに日本盤のみボートラに、シングル“Flotzilla”のB面曲“I Live You Die”が特別収録されている。
この曲は2nd『NO PLACE FOR DISGRACE』でリメイクされているが、B面ヴァージョンのは『Best of Metal Massacre』に収録されてるのと同ヴァージョンだった。のであまりお得感はなかった。


客少な!!


今日の1曲:『Hammerhead』/ FLOTSAM AND JETSAM
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もちもちの木

2010年11月24日 | やっぱりメタル!!
育ちのいいメタルファンにはまず敬遠されるであろう、悪趣味極まりないB級テイスト漂うこの首吊りジャケット。

INTRUDERの87年の1st『LIVE TO DIE』です。

中学、高校と教科書、ノートにはもちろん、クラスメイトに送る年賀状にすら首吊りの絵を書いてしまうという性癖のあった私としては、当時中古レコード屋でこのアルバムを発見したときの食いつき様といったら、まぁ想像に難くないかと思います。

これのCD化されたのがオークションでどえらい高価格で取引されてると聞いておったんですが、HMVオンラインで普通に買えました。
まぁジャケットは若干の規制変更があったみたいでメルヘンチックなタッチになってしまいましたが、首吊り設定はしっかりと残っておりました。


INTRUDERは、1987に結成したテネシー州ナッシュビル出身のアメリカのスラッシュメタルバンド。




まぁこんだけおどろおどろしいジャケットではあるんですが、中身は結構メロディを重視した、わかりやすくてクリーンなスラッシュメタルを展開しております。
中高音域を利かせるヴォーカルもそれなりに歌える人であり、絶妙なハイトーンとドス声をうまく使い分けるという武器を持っている。
ギタリストもそこそこのテクニックを持ち合わせており、獰猛なリフに鋭く切り込むギターソロは絶品。
ただ、疾走する中でもテンポ・ダウンするところで哀愁感をしっかり聴かそうという目論みが垣間見えるのですが、残念なことにドラムがビックリするぐらいモタついてしまうという。
カッコ悪いオカズも連発。疾走してる時はまだマシなんやけどね。

まードラムさえガマンすればこの作品はそこそこの隠れた名盤といえるんじゃないでしょうか。
楽曲は本当に全部カッコいいですからね。



よっしゃ、今年の年賀状は久々に芋版で首吊りデザインにしてみっか。


今日の1曲:『KISS OF DEATH』/ INTRUDER
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斧野郎

2010年11月06日 | やっぱりメタル!!
アイスクリーム食ってて思い出したんだけど、そういやリジー・ボーデンが再復帰してて11月に来日するんじゃなかったっけ。

え!?今日!?

し、しまったアアアーーー!!


いやいや、中学の頃ワルツ堂で、10枚で好きなレコードと交換してもらえるレコードサービス券をシコシコ貯めてその券で最初にゲットしたのが確かリジー・ボーデンの『MENACE TO SOCIETY』で、これは多分私のジャケ買い第一号だったと思う。




やっぱあのころのメタルというのは見た目勝負みたいなところがあって、ルックスがカッコいいか、強烈なキャラを全面に出してるかがポイントだったと思います。
リジーはああ見えてちゃんとしたボイストレーニングを受けてあそこまでのハイトーンに達した努力の人だったりするんですが、その実力を知ってもらうためには、まずやはりヴィジュアル面で強烈なインパクトをリスナーに植え付ける必要性を感じていたんだと思います。
そう、毎回ステージ上で女の首を斧で切り落としてると思わすぐらいのぶっ飛んだインパクトがなければと!


私もワルツ堂でジャケットを見て「こいつら、斧とか電ノコとか持っててヤバそうだな」と、そこから醸し出される得体の知れないヴァイオレンス性に惹かれてレジに持っていったんだと思う。
あの頃は結構自分の直感に従って行動していた大胆不敵なメタル少年じゃった。
まぁ失敗もよくしたけど。
でもその若い時の失敗の繰り返しのおかげで今の自分があるんだと。
やたら猜疑心の強いクソみたいな人間になったけど。





しかし、今のリジーはヴィジュアル系っつうか、ブラックメタルみたいなメイクを施して、あのハイトーンも出せなくなって、殆ど別人だわな・・・




このPVもよくMTVで流れてたな~、いい時代じゃった。


今日の1曲:『ME AGAINST THE WORLD』/ LIZZY BORDEN
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涼子とメタルガレージ

2010年10月20日 | やっぱりメタル!!
今日、踊るさんま御殿のゲストに出てた篠原涼子がメタリカのメタルTを着てた。
先月のライヴ見に行ったのか?

もうお茶の間のメタルファンは騒然となったことだろう。
中にはケータイデジカメでテレビ画面を撮影して、それをブログのネタに使おうなんてしょーもない奴まで出てきそうだ。
篠原涼子はこれで世のおっさんメタラーのメタルハートをガッチリ掴んだことは間違いないだろう。

そんでまたそのTシャツの柄が87年作のカヴァーミニアルバム『THE $5.98 E.P. GARAGE DAYS RE-REVISITED』(以下『メタルガレージ』)のジャケットなんだからこりゃまたレアですわな。
まぁ篠原さんの着てたのは、ラーズにちょっとオシャレな緑ブチメガネかけさせたヴィンテージものっぽいやつで、メタリカはすでにブランド化してて別にレアでもなんでもないかもしれないが、最近の若いファンはこのジャケットを知らん人も多いんじゃないかな。




当時メタリカはすでにスターバンドとして世に君臨しており、このお遊び感覚で作ったミニアルバムを発表したことでの彼らの影響力、そしてその功罪は計り知れないものがあった。
ここではお馴染みのDIAMOND HEADやBUDGIEなどマニアックなNWOBHMバンドや、KILLING JOKEやMISFITSなどのパンクバンドの、彼らが影響を受けたバンドのカヴァー曲が収録されているが、メタリカが彼らの曲をカヴァーしたことによって原曲のバンドが再注目され日本盤で再発されるなんていう棚からぼた餅現象が起きたりもした。
また、このカヴァー戦略が一般メタラーにウケたため、他のスラッシュメタルバンドもこぞって自分たちのアルバムに必ず1曲はユル~いカヴァー曲を収録しだし(てゆーかレコード会社からの強制もあったと思うのだが)、根っからのスラッシュファンはイライラするやら、ガッカリするハメとなった。
だってあの硬派のSLAYERですら4thアルバムでジューダス・プリーストのしょーもないカヴァー曲を収録してたんだから!
(IRON BUTTERFLYの“In-A-Gadda-Da-Vida”はよかったけど)


まぁでも私もこの『メタルガレージ』は結構好きでして、少なくとも『メタルジャスティス』よりかはよく聴いてました。
原曲をただメタル色に塗りつぶすのではなく、飽くまでパンキッシュさを色濃く残し、ガレージでお遊び感覚でギグっている生々しいサウンドがモロ骨身にまで響いてくる。
ジェイソンのベース音もよく聞こえるし、ラーズのたどたどしいドラミングもご愛嬌(これが案外魅力的なんだな)。
ちなみにこの音源はラーズの家のガレージをリハーサル・ルームに改造して録音したという。

いや~当時こんな音源を商品化するだなんて、今考えるとヤンチャっていうか、センセーショナルなことするバンドやったんやなー、メタリカって。



今日の1曲:『THE WAIT』/ METALLICA
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メッチャコロス\(~o~)/

2010年09月17日 | やっぱりメタル!!
さて、明日はいよいよ梅田Shangri-Laでオーヴァーキルの単独ライヴです!
今日はその前夜祭にふさわしい作品として、記念すべきデビュー作『FEEL THE FIRE』を紹介しようと思ってましたがやめました。
1993年の6th『I HEAR BLACK』です。ガチョーーン!!
よって今回はフォントカラーを橙色に変更してお送りしてやす。

この作品をオーヴァーキル史上最低アルバムに挙げるファンはかなり多い。
けど、そういう偏狭なファストジャンキーの意見などWe Don't Care What You Say!

確かにこの頃ドラマーのシド・ファルクが抜けてバンドの状態も不安定だったせいか若干テンション低めだし、ファストナンバーは殆どなく、リフやサウンドがもの凄く地味。歌詞カードはメンバーの手書きやし、しかも日本盤なのに対訳すら付いてない。

この頃グランジが世の中を席巻していたこともあり、時代に倣って全体的にダークな音色に仕上げられているが、楽曲はなかなかのクールさと味わい深さがあり、聴けば聴くほどクセになるという、まぁいわゆるスルメアルバムだな。
そうさなぁ、私にとってこの作品はEXTREMEの『WAITING FOR THE PUNCHLINE』みたいなものかな。楽曲クオリティはすこぶる高いのにメタル色が減退したからといって過小評価されるという。
エンジニアは元RAVENのワッコ・ハンターが担当しているのだが、彼の趣味なのかこの妙に生々しいドライな質感がたまらなくクールで好きだ。

シブくなーい?


それと前々作くらいから垣間見せているブリッツのブラック・サバス趣味が全開。
タイトル曲はもとより、“Spiritual Void”なんか曲名からしてモロだ。
確信犯というか、ヤケクソというか、なんかこん時のブリッツって開き直ってんな~
いや、でも、ライヴで最後“War Pigs”とか“Hole in the Sky”演られるくらいなら、“I Hear Black”を演られたほうがよっぽどマシというものだ。

ちなみに本作で最もファストなのがボートラの“Killogy”で、明らかにサウンドプロダクションが違っていて前作のアウトテイク丸出し。ハッキリ言って蛇足。

その後再びファストジャンキーに立ち戻った『KILLING KIND』、『W.F.O.』を聴いて、あまりのマンネリさ加減、リフのつまらなさに嫌気がさしてそれ以降オーヴァーキルの作品を買うのをやめました。
現在の私はとてもじゃないけどオーヴァーキルファンとは言いがたく




ギャーー!!髑髏コウモリが後ろから迫ってくるぅ~~!!
その肉まんは俺のじゃ!返せぇぇぇぇぇ~~・・・・・・


ハッ!もう朝やんけ!!
それでは皆さん、恒例のご唱和お願いしやす。

キル!キル!キル!キル!
キルルルルルルルルルルルルルルルルルルル


オーヴァーキル?ケイシュウファーーーイヴ!!!



今日の1曲:『OVERKILL』/ OVERKILL
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コロス(^o^)丿

2010年09月15日 | やっぱりメタル!!
昨夜からバンドのイメージカラーの緑を基調として、オーヴァーキル特集をお送りしておりやす。

今日取り上げちゃいますのは、1987年リリースの2nd『TAKING OVER』。

実はこの2ndを最高傑作に挙げるオーヴァーキルファンは案外多い。
うん、わかりますよ。
だって最高傑作なんですもの。
なにが最高って、このサウンドの重厚さ加減ですよ!

まず、重戦車のごとくたたみ掛けるリフの応襲がイカつすぎる1曲目“Deny The Cross”でもう君はすぐさま殺られちまうだろう。
そしてテンション高めの2曲目“Wrecking Crew”(邦題「破壊集団」)のガフタフソンのスリリングな名ギターソロに悶絶、のたうちまわること必至である。
とまぁ、いきなりキラーチューンが続けざまにオーディエンスに襲い掛かる劇薬のような作品なのです。

で、演歌歌手ばりにコブシをきかす3曲目“Fear His Name”でのエルスワースのヴォーカリゼーションもこの頃のオーヴァーキルの魅力のひとつなのです。
そうなんです。ブリッツは昔はちゃんと歌を歌っていたんです。
名曲“In Union We Stand”もいってしまえばスラッシュ演歌だ。重厚なリフが容赦なく刻まれる中、冷ややかさとブルース・デッキンソンにも通ずる伸びやかさを武器としたこの頃の(ヘアメタルな)ブリッツのヴォーカリゼーションが好きだった。
この名曲を今のウド声で歌われたら、俺泣くよホント・・・




まぁ捨て曲がないからっつってこのままダラダラ1曲1曲ちくいちコメントしていくのも面倒くさいので(あと眠い)この辺でやめにしておくが、その他どっかのスラッシュバンドが自分達のバンド名にもした“Powersurge”や、男くさいコーラス連発の“Electro-Violence”など、スラッシャーにはたまらんキラーチューンが満載されている。

ヴァーレンス!!ホイ!!ヴァーレンス!!


ギリギリの整合感の中で、とてつもない狂気と暴力性を放っていた、まさにスラッシュ魂全開の歴史的超必聴盤である。


でもなんで廃盤なんよ!!ええ!!

ジャケットか!?ジャケットがダサいからか!?





今日の1曲:『十字架への拒絶』/ OVERKILL
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地獄からハロー(^O^)/

2010年09月14日 | やっぱりメタル!!
実は人生で初に見たライブが1990年の尼崎アルカイックホールで行われたオーヴァーキルの初来日公演でして、まぁだからしてオーヴァーキルに関してはかなり個人的な思い入れがあるわけです。

ただ、オールド・ファンの立場から言わせていただくと、厳密に言ってオーヴァーキルが良かったのは3rdまで。
ブリッツのヴォーカリゼーションが良かったのもこん時まで。
この後ブリッツの声はウド・ダークシュナイダーと変わり果ててしまうからね。


オリメンドラマーのラット・スケイツが脱退し、元Paul Diano's Battlezoneのシド・ファルクを加えてのオーヴァーキルの気合の入った3rdアルバム『UNDER THE INFLUENCE』。
とにかく生々しさと荒々しさが交差するとてつもなく暴力的なサウンドの傑作スラッシュアルバムである。
そう、例えるなら、頽廃的なニューヨーク市街の排水溝の中を、シャレコウベに蝙蝠の羽が生えた巨大な魔物が徘徊していくような・・・って、ジャケットそのまま言うてるだけやんけ!!
いや、冗談抜きでジャケットイメージピッタリの内容なんですよ。
なんちゅーか、一番NYスラッシュっぽさが出ているっていうか。

「シェーー!!!」っとブリッツの雄叫びがイヤミざんすな“SHRED”。坦々と突き進むミッドテンポなリフがカッコいい“NEVER SAY NEVER”。明るくキャッチーながら絶妙な展開の“地獄からハロー”と、ハッキリいって捨て曲がない。
“MAD GONE WORLD”のようにトリッキーな展開のナンバーもあって、ハチャメチャなのか、計算ずくなのか、あまりにも強靭で荒々しいガスタフソンのギターリフが縦横無尽に暴れまくる。

しかし、なんといっても最強なのがD.D.のガリガリベースが曲をグイグイ引っぱり、男くさいコーラスがたまらないこのナンバーですわな!

HEAD FIRST!!


そして、あまりにもアイアン・メイデンな“END OF THE LINE”。
この曲の間奏部分はどう弁解してもアイアン・メイデン。


「最近のパターンでいくと、今日の動画はどうせモーターヘッドの“OVERKILL”だろ!?」って思った人、いるんじゃないかな?
いや、やりたかったけどさぁ・・・
マスコットのスケルトンバットの初アニメーション化が実現したこの貴重なPVは載せとかないとね!
そして最後のブリッツの高笑い!そう!これがなきゃオーヴァーキルじゃない!




今日の1曲:『Hello From The Gutter』/ OVERKILL
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メタルカメオ出演

2010年08月29日 | やっぱりメタル!!
このB級スラッシュ然としたオカルトチックなジャケなんですが、スティーヴ・グリメット率いる英国のメタルバンド、GRIM REAPERの3rdアルバム「ROCK YOU TO HELL」でやんす。

中学時代にこの輸入アナログ盤が洋間に転がっていて、「モーレツなジャケットやなぁ」と大変興味を示したのを覚えています。
ターンテーブルに乗せて再生してみると、そのB級感溢れるジャケとは裏腹にけっこうマトモな正統派メタルが流れてきたので意表を突かれた感じでした。
ヴォーカルもいい伸びやかさのハイトーンヴォイスの持ち主で、演奏力もまとまっている。
なかなかの掘り出しモノを聴いたなぁと、最初はかなり気に入っておりました。
しかし、何回も聴いていくうちに楽曲のワンパターンさ、音圧の薄っぺらさ、そしてVoスティーヴ・グリメットの歌メロのレパートリーの少なさに裏ジャケに写っている彼のブ男さ加減も加わってこの作品に対して段々とダサいものを感じてきて、中学を卒業する頃には全然聴かなくなってしまいました。
彼の歌メロのワンパターンさは英国スラッシュメタルバンドONSLAUGHT在籍時代にもなんとなく感じていたことではありますが。
まぁ彼のブ男さに関してフォローしておきますと、端整な目鼻立ちではあるんですが不幸にも顔の面積が広すぎてパーツが中央に寄りすぎた(もしくはそういう風に見える)だけなんだと思うんですよね。
それによくみると彼ってけっこうベビーフェイスじゃないですか。母性本能くすぐられません?
なになに?あのデカさでベビーフェイスだからそのアンバランスさがよけい気持ち悪い?
そういうこと言っちゃダメ!!男は顔じゃない!!
しかし、LIONSHEARTを辞めてから彼はいったいどこにいっちまったんだろう・・・

って、んなことはどーでもええんですわ!!
なぜ今回私がこんな正統派メタルバンドのアルバムを取り上げたかというとですねぇ・・・

なんと!このアルバムのタイトル曲“ROCK YOU TO HELL”のPVに我らがE・Z・Oのメンバーが出演しているんですよ!!



しかし一体どういういきさつで彼らがこんなPVに参加するハメになったのか?ほんとに謎。
あとギターの人がANTHRAXのTシャツ着て映ってんなと思いきや、なんかジョーイ・ベラドナらしき人物も出てきたぞ!!
女子刑務所ん中でバンドが演奏して女囚人が鉄格子越しに盛り上がっちゃうという、いかにも80年代のメタルPVにありがちな設定だが、そこに日米のメタルミュージシャンやら悪魔のドクドクモンスターやらが登場するって、いったいどういうコンセプトなのか・・・
さらに最期の方に登場する監視部屋で椅子に縛られて首振ってるねーちゃん(女所長?)はキム・ベイジンガーか!?
んなわけねーか・・・


しかしANTHEMネタからよくここまで話を引っぱったよなぁ~

今日の1曲:『ROCK YOU TO HELL』/ GRIM REAPER
コメント (2)
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