Con Gas, Sin Hielo

細々と続ける最果てのブログへようこそ。

「ハンガーゲーム」

2012年10月08日 08時49分42秒 | 映画(2012)
リアリティショー大好きアメリカ。


単なるサバイバルゲームではない。主催者の恣意的な操作にが多分によって加味されている時点で、これはエンターテインメントの部類に入る。

主人公のカットニスが競技エリアの端に居つこうとすると山火事を起こして無理やり敵がいる場所まで引き戻す。闘う人数が減ってくると、特殊なクリーチャーを創作して競技に投入(この辺りは「逃走中」的)。

目的は大衆・市民のガス抜きであり、主催者にとって出場者は単なる駒でしかない。都合よく利用する消耗品。下手に支持を獲得されても困るのですばやく消去する。

それにしても、出場者の大半が死亡することが分かっている状況での開催前のあの盛り上げ方は、何とも異様で心地悪い。

しかしながら、各居住地区の対抗戦であることや、それぞれの地区が作戦参謀や衣装担当のようなチーム制をとっているあたりは、娯楽と効率を追求する米国流が強調されていておもしろい。

主役のJ.ローレンスは、予告篇を見るかぎりはぱっとしない印象があったが、むしろその地味さがひたむきなカットニスに重なって、時間の経過とともに魅力を感じられるようになった。髪型を変えると更に良い。

その他の出演者は多彩で謎だらけ。しかも他地区の出場者は敗退すればそれまでだが、本当の敵である競技の裏でうごめく者たちは、ほとんどその中身を明かさないまま続篇へと引き継がれてしまった。

ただ、それぞれが謎めいた中に何かを感じるに十分な魅力を持っていたので、間違いなく続篇も観る。俗悪だとは思いつつも。

(70点)
コメント
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