知られざる「英国紳士」に関する一考察。
子供のころ、娯楽要素を含んだ読み物として二大巨頭だったのが「怪盗ルパン」と「名探偵ホームズ」だった。
コナン君にも継承される頭脳明晰、冷静沈着といった「名探偵」の印象もそこから来ていると思われるが、そんなステレオタイプが何だかあいまいなものだったということに気付かされた。
ここに出てくるホームズは、簡単に言えば変人だ。
R.ダウニー・ジュニアが演じる時点でそれは予想できたのかもしれない。でもこれが新鮮でおもしろい。
そして助手・ワトソン役のJ.ロウ。
こちらも助手=一段下という関係ではまったくなく、変人ホームズと一般社会をつなぐ唯一の綱とも言える大きな存在になっている。社会的地位をしっかりと有している点では、むしろホームズより格上の感さえある。J.ロウの凛々しい外観がその思いを強くさせている。
劇中で展開される事件はそれほど目を引くものではないが、この2人の魅力が頭抜けていることもあってまったく飽きることなく楽しむことができた。いいシリーズになりそうだ。
R.マクアダムスは相変わらず美しい。峰不二子然とした役回りで活躍するが、残念ながら2人に比べるとやや力が劣る。次作以降に期待したい。
G.リッチーの作品は初めて観た。娯楽大作を作る印象がなかったが、極めて無難な出来映え。脚本や演出に彼の趣味が投影されているらしいが、本作ではそれがうまくハマったのだろう。
(75点)
子供のころ、娯楽要素を含んだ読み物として二大巨頭だったのが「怪盗ルパン」と「名探偵ホームズ」だった。
コナン君にも継承される頭脳明晰、冷静沈着といった「名探偵」の印象もそこから来ていると思われるが、そんなステレオタイプが何だかあいまいなものだったということに気付かされた。
ここに出てくるホームズは、簡単に言えば変人だ。
R.ダウニー・ジュニアが演じる時点でそれは予想できたのかもしれない。でもこれが新鮮でおもしろい。
そして助手・ワトソン役のJ.ロウ。
こちらも助手=一段下という関係ではまったくなく、変人ホームズと一般社会をつなぐ唯一の綱とも言える大きな存在になっている。社会的地位をしっかりと有している点では、むしろホームズより格上の感さえある。J.ロウの凛々しい外観がその思いを強くさせている。
劇中で展開される事件はそれほど目を引くものではないが、この2人の魅力が頭抜けていることもあってまったく飽きることなく楽しむことができた。いいシリーズになりそうだ。
R.マクアダムスは相変わらず美しい。峰不二子然とした役回りで活躍するが、残念ながら2人に比べるとやや力が劣る。次作以降に期待したい。
G.リッチーの作品は初めて観た。娯楽大作を作る印象がなかったが、極めて無難な出来映え。脚本や演出に彼の趣味が投影されているらしいが、本作ではそれがうまくハマったのだろう。
(75点)