「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

リニア環境配慮書説明会

2011年08月18日 | リニア新幹線
 今日の午前中、飯田の地場産業振興センターにおいて、JR東海によるリニアの環境配慮書の説明会が開催された。8月5日に長野県内分の環境配慮書が公表され、9日に伊那市で説明会が行われたが、その際に牧野飯田市長が飯田でも開催するよう求めていた。飯田・下伊那地域では現飯田駅にリニア駅併設を求めているけれども、JR東海が天竜川右岸平野部に描いた半径5kmの円内には飯田駅は含まれておらず、両者の隔たりは大きい。駅位置問題に対する関心の高さを反映してか、会場には700人もの人が来ていたそうだ。大鹿からも村長、副村長はじめ、議員もみな参加した。

リニア説明会 飯田で開催 水源問題や駅設置で質問(信毎Web)

 牧野市長は冒頭の挨拶の中で、リニアは必ずしもプラスの効果だけではなく、ストロー現象などマイナスの効果もある、プラスの効果を最大限にするためにも、現駅併設、コンパクトシティ化といった話をされた。確かに、今の飯田市は中心市街地は空洞化で衰退し、アップルロード方面と座光寺方面に分散してしまっているので、郊外駅ではまちづくりがしにくい面はあるだろうと思うけれども、単純に考えて、やはり市街地を通ることになれば、騒音や電磁波等、生活環境への影響も大きいし、用地買収も含めて難しく思える。実際、飯伊地域として現駅併設を求めるといっても、地域内には温度差がかなりある。今日の説明の後の質疑の際にも、もう現駅併設ではなく、高森・座光寺とはっきり決めてくれといった意見も出て、少なからぬ拍手まであった。今日の説明会を受けた後の広域連合の会議では、引き続き現駅併設を求めていくことになったそうだけれども、どこまでそれを貫き通していくのかなと思ってしまう。いずれにしろ、一般の市民も交えた中で時間をかけた丁寧な協議がなされ、きちんと情報公開がなされることで、リニアのマイナス面がもっと明らかになっていくことを期待したい。

南信州広域、JR東海に意見書で反論へ 環境配慮書説明会受け(信毎Web)

 大鹿村にとっては、駅位置の問題よりも、膨大な残土の処理など大鹿の独自マターがあって、そうした質問もしたかったのだけれども、9時~10時半という短い時間の中で、水源問題、駅位置問題、その他の環境問題全般という順で質疑が進み、時間切れとなってしまって何も質問できなかった。今度はぜひ大鹿村でもきちんと説明会を開催してほしい。
 
 5日に公表された長野県分の環境配慮書への意見募集は26日まで。環境配慮書の全文、および意見フォームはこちら

 私自身はそもそもリニアの必要性自体に疑問を持っていることをこのブログでも何度か書いているけれども、最近発売になった信州発産直泥つきマガジン『たぁくらたぁ』というミニコミ誌にも「脱原発社会にリニア新幹線は要らない」という短い原稿を書いた。特集は「3・11メルトダウン日本 脱・原発社会へ」で、フクシマ・リポートには先日中川村にいらっしゃっていた飯舘村の佐藤長平議長のお話も載っている。


 

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