「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

冬の兵士

2009年12月06日 | 非戦・平和・社会
 今日は、飯島の文化館で行われた「冬の兵士」という、アメリカのイラク帰還兵たちが戦場の真実を語るドキュメンタリー映画と、イラクとアフガニスタンを最近取材したジャーナリストの西谷文和氏(イラクの子どもを救う会)のお話を聞く集まりに出掛ける。上の写真は、今日は小渋線が全面通行止めだったため、行きがけに迂回路の生田から見た中央アルプス。
 攻撃されたイラクの側の惨状だけでなく、加害者たるアメリカの兵士の側も戦場で一般市民を殺してしまったことなどによって、PTSDに苦しみ、自殺する者も多いという。交戦規定がころころ変わって、携帯電話を持っているだけで狙撃対象とみなされるとか(携帯電話が爆弾のリモコン代わりに使われているという実態があるため)、7歳の子どもが近づいてきて、自分ではないものが命令を受けて撃ったら、爆弾を付けられていたとか。聞いていても(字幕を見ていても)、気がめいってくる話ばかり。
 本当に、普通の市民はみんな戦争なんて嫌だ、やめてほしいと思うのに、なくならないのは、一方で戦争でもうかる人たちがいて、そういう人たちが国を動かす層に対して影響力を強く持っているからだ。イラクから撤退すると言ったオバマさんもアフガンに増兵を決めた。アメリカという国は戦争をやめられない体質になってしまっているらしい。それに追従する日本。クラスター爆弾を、日本の企業も作っていたという話はショックだった。大事な問題を伝えないメディアの問題もあるわけだけど、一方でテレビは視聴率競争をしているわけで、それはつまり自分たち視聴者の問題でもある。
 本当に9条を守らなければいけないと強く思った。

 集会が終わって、重たい気持ちで文化館の出口を出たら、真正面に仙丈ケ岳がちょうど夕日に赤く染まっていた。

 赤石も。

 喜んで写真を撮って、さて帰ろうと思ったら、車のエンジンがかからない。慌てて文化館に戻って、まだ残っていた人に誰かブースターケーブルを持っている人がいないか聞いてみる。男性の方があちこち声をかけまわって、お一人持っている方を探してくださり、何とか無事エンジンがかかり、帰ってくることができた。本当にお世話になり、ありがとうございました。