「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

我が窮状

2008年08月28日 | 非戦・平和・社会
 ペシャワール会の伊藤さんが殺害されてしまった事件は本当にショックだった。
ペシャワール会はアフガニスタンで長く活動してきた団体だし、伊藤さん自身も本当に現地に溶け込んで、村人たちに慕われていたという。ご家族やペシャワール会の人たちの無念さを思うと、本当に記事を読みながら涙が止まらなくなる。伊藤さんの遺志を継いで、活動は継続するとのことだが、残る日本人スタッフは帰国させるとのことだし、中村哲さん一人残るとの記事もあったけど、今後の活動が制約されることは否めないだろう。

 今回の事件を受けて、だから「テロとの戦い」をというのは、全くの見当違いで、ペシャワール会の活動のまさに対極にあるものだ。天木直人さんも書いている。
「小泉元首相が世界に胸を張って公言した「米国のテロとの戦いへの協力」の重いツケが、はじめて国民に突きつけられたということだ」
 以前、中村哲さんの講演会を聞きに行ったときに、中村さんがおっしゃっていたのも、日本は憲法9条によって戦争をしない国であることによって信頼を得て守られているということだったのに。
 
 そんな暗澹たる気分に沈みながら、先日コメントをいただいた方のブログを見つけて読んでいたら、その方も伊藤さんのことを書かれていた。本当に新聞記事に掲載されていた、あの笑顔が目に焼き付いている。
 そのブログの2日前の記事に、沢田研二の「我が窮状」という歌のことが紹介されていた。ジュリーが還暦記念に5月に出したアルバム「ROCK'N ROLL MARCH」の9番目の曲で、ジュリー自身の作詞で「窮状」は憲法9条の暗喩になっている。そちらで歌詞が紹介されていて、「我が窮状 守れないなら 真の平和ありえない」などと、本当にストレートに9条を守ろうという内容。
 これはぜひ聞いてみたいなと思って、早速iTuneで購入して聞いてみたら、なかなかしみじみとしたいい曲で、ちょっと元気が出てきた。本当に、武力では何も解決できないと、あらためて思う。