棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

蚊の話--ケロシン

2009-09-09 09:00:22 | 山郷の暮し
小泉八雲さんが蚊に悩まされ「食血餓鬼-じきけつがき」と憎らしげにいっていながらも、ヨーロッパの学者が提唱した、水溜りに石油を一滴の説に異議をとなえました。
仏教的には前世の因果で蚊に陥ってしまった。私が食血餓鬼に生まれ変わるかもしれない。出来ればお墓の水溜りに・・・と日本文化に惚れようだ。
確かに。お墓に設営された花差しや水溜りに、石油を一滴というわけにいかない。お墓のたたずまいこそ、日本文化の根っこのようなものと、読み取っていたハーンさんです。
時々、ラフカディオ・ハーン珠玉の絶唱と称される「天の川幻想」を読んでいます。

はなしを戻しましょう。子供の頃、蚊の殺虫剤として「ケロシン」がありました。
今から思うと石油(英-kerosene)そのもので、そいつを霧吹きのデッカイヤツで部屋中にシューーシューーやったものだ。まったく恐ろしい話で、体に言い訳がないし、だいいち火事の本をまいていたわけだ。
数年前のことですが、カリマンタン島の熱帯雨林中の集落で、このケロシンをピューピュー噴霧していた。今も変わらないことであろう。

80-珍訳源氏-新時代の幕開け

2009-09-09 08:52:36 | 物語・絵本・童話
私の父(もと太政大臣)も他界し、14歳になられた冷泉帝もたいそうおちからをおとしておられた。
正直、私に太政大臣のチャンスがめぐってきたともいえるが、帝の後見人である源氏殿の力も増したということでもある。
 桐壺の院さまも正月から体調を崩され、3月に亡くなられてしまった。享年37歳の厄年(当時の厄年は37歳であった)であった。
皆に好かれお慕いされたお方とはいえ、源氏殿の悲しみようの異常さに、奇妙さを感じたのは私だけではなかった。
正直、源氏物語を読んで「ヤッパリソオだったのか」と、納得行くことごとがあったが、当時は恐れ多い藤壺の尼のことで、ウワサを抑えなくては成らない立場であった。(冷泉帝)



ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本