棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

菩薩絵紋着付舞妓図の製作日記より

2009-09-03 08:45:53 | 山郷の暮し
7-2 質感にこだわって-
写真家の兄が撮った舞妓さんシリーズはナカナカの作品で、等身大の作品などは、わが屋の玄関でみなさまをお迎えしてくれる。
撮影におじゃましたこともあり、まじかで見る舞妓さんの「作られた美形」に伝統の重厚さをかんじた。
兄の作品はCD編集をし「描かれたような写真」を目指しているようだ。そこには、写真の致命的な平面さから抜けた画面を創作したい。それ故に絵画的な写真となっていった。たぶんわたしと同じような質にこだわっての結果であろう。
撮影やそんな作品を観て即、お絵かきが始まるものではない。一年ほど暖め熟成し、リアルナ実像として蘇った時点からのせいさくだ。
舞妓の絵と成れば、日本画画法に代表されるような「完全な平面化」ではなく(ワタシにはできない)洋画画法的な質量にこだわった写実をベースにした重厚な作品に仕上げた。具体的には着物の絵付けが、手描きなのか、それとも刺繍なのか。絹なのか木綿なのか・・・。洋画画法のリアリズムで可能な限りやってみた。何よりこだわり面白いのは、真っ白にドウラン化粧されたお顔をどうやって描くか・・・。これは、いままでに経験のない対象だ。真っ白な仮面のような顔の中に、乙女の美しさをひそめなければ描く意味が無い。
画材は木綿自家製キャンバスに水彩からパステル、そして、最終仕上げは油彩系統。それぞれの材質のもつ特徴をミックス。ワタシの無手勝流の技法である。それぞれに目的があるのですが・・・。
作品絵の思想的な意図はあまりないので、気分的には楽しんて製作ができている。
結局、三部作になってしまうか。
展示--松本市美術館-9月2日..--6日

75-珍訳源氏-

2009-09-03 08:38:33 | 山郷の暮し
源氏殿は決して明石の姫を無視していたわけでわなく、妻の紫の上のこともあって、そう簡単に会いにいけません。
源氏殿は桂(西京区桂川西岸)に別荘を建立中で、監督におもむくとウソまでついて、明石の君を訪ねたのです。
明石の君は3年振りにあう源氏殿に、恨みつらみなどいっぺんに吹き飛んでしまいました。
愛する源氏殿のまばゆいばかりの立派さに、あらためて高貴な都人に敬服し、自分は世間知らずの田舎者であったことをしらされたのです。
 源氏殿はそんなつつしみをもった女性は身近にいなかった。あらためて明石の姫をみなおしてしまいました。
なによりも我が娘の愛らしさに、親子ともども近くに置かなくてはならないと決心したのです。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本