棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

残暑に蚊の猛攻撃

2009-09-08 08:55:11 | 山郷の暮し
なんとなく涼しい夏だったかと思いますが、先週あたりから厳しい残暑が続き、ここいらで雨がほしいところ。
オーブンのような熱気の西日が照らすといっても、夕刻になればたちまち涼しい風が吹きか、たなびくススキの穂かげ、草むらからコオロギの声が優しく響く夜です。
ところが、晩夏のなかで必死に生き残ろうとしているやつが。真夏よりもしっきりなしに音無しでやってくる。犬猫の周りでも飛び回っている。
我が家はいつもオープンのうえに、いたるところに水溜り。筆を洗う水桶でもたちまちボウフラが泳いでしまう。

そこで思い出したのが、蚊の話の手記で、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)さんもずいぶん悩まされたようだ。
なにせ裏がお墓で、蚊の発生する水溜りはいたるところにある。
ヨーロッパの学者が、蚊の発生する水溜りに「石油」を微小入れれば駆除できる。蚊に伴う病気を考えると、全土の水溜りに石油をたらせばはるかに安上がりに済む。という学説に、この美しき日本でそんなことをしたら、とんでもないことになる。と、ヨーロッパ的な合理主義に異を唱えた手記があります。
ご一読をお勧めします。
蚊の退治で子供の頃にあった「ケロシン」なるものを思い出した。次回に適当に書きましょう。

79-珍訳源氏-天変地変の年

2009-09-08 08:41:12 | 物語・絵本・童話
79-藤壺の尼の死
年が明け源氏殿は32歳になりました。
この年の冬は寒さも例年になく厳しく、凍てついた道に牛車は滑る事故が続発し、中には死んだものもいたらしい。まさに交通事故初年といえましょう。
寒さはつづき、冷害の心配がされるなか、日食や月食・奇妙な流れ星と天変地変にゆれた。
陰陽師の占いによると凶兆の年と帝にほうこくされた。厄病が流行り、巷では御幣をそれらしく振り回し金を稼ぐ不埒なものを取り締まるのが忙しいとの報告も受けた。
科学的な思考などまったく無い1000年前。
総てが悪霊や荒ぶれる神がなされることと、善神や御仏に祈った時代です。
仏教だ、神道がなんだという以前の、縄文時代から、イヤそれ以前から培われてきた日本人の心の奥底の思いではないでしょうか。
それ故に、皆様方の時代でもオオはやりとか。ケッコーーではございませんか。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本