棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

良寛さんを思う

2008-02-27 10:01:15 | 賢犬さくら
愛犬さくらに、朝一の散歩をせがまされる前に、体が起きてしまった今朝。
わずかな水色が加わった鉛色の空に、西に傾いた半月の月が在る。
暖かい朝だ。
とはいってもマイナス3度だが、どこか春を感じる。

23日は雷鳴とともに横殴りの雪が波頭のごとく吹き荒れた、
大荒れの一日だった。

ガラス越しに、暗く重い冬を観ている内に、フッと良寛さんが浮かび上がり
水上勉著「良寛」を再読。
著者が切々と良寛の風景を表している世界が、雪が飛ぶ一日とぴったりだった。

「禅境ってどおいうことだ」 
本をおき、窓景色に見入ってしまう。
越後の冬は、もっと暗いのであろう。
風物は良寛さんの時代と大違いであろうが、天の営みはさほどかわるまい。

火の気もなく指先が凍るような室内で、良寛さんはどうしていたのだろう。
やぶれ座布団をかかえて、耐えていたのか。

禅境世界に座していたというより、そのようになってしまった、
とは 浅学な私の思いだった。

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「茫茫の浜」F50・・新潟の日本海を描く

36-棚からぼた餅--昔の農家

2008-02-27 08:12:47 | 大人の童話
布団の襟が息で凍り付いてしまう、長い冬でも、休む暇なぞありません。
つぎはぎだらけのハンテンに、ほっかむり姿。
チョロチョロと蛇の舌のような焚き火で、ワラジ・むしろ・かます・俵などを編んでいます。
女衆は機織・針仕事、その上トッサマのお相手にセイをだし、夜なべ仕事に大変でした。

冬季は村人も集まりやすく、講・結いなどの互助会的な集まりも盛んでございました。
講で代表的なものは、伊勢講・稲荷講・えびす講・念仏講などから、
地域産業とむつびついた、庚申講・繭玉講・山の講など、
3-4人程度からあります。
いずれも、仲間と寄り合って、一杯楽しむことが目的ですね。

ただ今の無尽などは、仲間でお金を都合しあう。
カミさんに遠慮なく飲める集まりでもあります。

歴史的にも、寄り合いは男衆ばかりでなく、女衆だけの講もあり、
この日だけは大っぴらに、馬鹿亭主の悪口を言って楽しんだのでございます。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本