棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

30-棚からぼた餅--大福帳

2008-02-13 09:46:10 | Weblog
そろそろお話をもどしましょう。
能天気な頭でひらめいた大福帳
オチョンコズイテ(調子に乗って)一月は三九郎から始まった。
二月 
涅槃会・・お釈迦様という偉い人が亡くなった日とかで、庄屋さんが のの様(仏様)のお下がりで申し訳ありませんと やしょうま をあげてくれた。
始めてみる物で、きれいな模様が入った米菓子。
こんなきれいな物が食べられる、のの様がうらやましい。

三月
雛の節句・・横手の若夫婦が壊れた人形をもってきた。
 けがれを人形に託したとか言っていたが、ワカラン。
殺風景な部屋だったのでありがたい。

「脳なしの節句働きなんかするか!」
と酒飲みの喜八が来たが、オイラにゃ一滴もくれない。
遊んでばかりいるから、節句くらい働いて死んでしまえ。

四月
お釈迦様の日・・庄屋さんが「神様にも・・」って、甘茶とはなくそといって、豆に粉をまぶした変な物持ってきた。のの様は変わったものを、飲み食いするものだ。
オイラにゃーお神酒がいい。

秋葉祭り・・秋葉神社には火伏せの神がおいでになる。
どえらい神様で、オイラも厄病神ドンも、お迎えに行った。
村の若い衆が、酒によって喧嘩をしておもしろかった。

観音祭り・・のの様の祭りで、団子が上がった。

五月
端午の節句・・木米爺様が、よもぎと菖蒲を飾ってくれた。
魔除けや邪気祓いになるとかで、家々の軒に飾るらしい。
この菖蒲は風邪薬や、腹痛にいいといっていた。

頭に巻くと、利口になるとか、髪の毛がのびるとか、まーー不思議なことだ。
爺様は、神様のお力でもっといい薬になるといっていたが、オイラのことかなーー。

町からの行商人が黄な粉むすびをあげてくれた。こりゃー上手かった!
さすがに町のしょうは、しゃれている。

と、こんな風に書き綴っていったのでした。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本