タケちゃんは、どこでも「普通の人」と呼ばれてきました。でも、自分では普通であることを少し恥じていました。なぜなら、歴史に残るような業績を残している人たちをみると、どの人も普通ではないからです。人間として生まれてきたからには、歴史を刻むような仕事をしてみたいと思うからです。そんなとき、「お前は普通の人」と言われると、わかっていても「ムッ」としてしまいます。だれかさんではないですが、自分をビッグにみせたいし、そう思いたいのです。
それが、中高年になったとき、自分の限界が見えてきますし、自分の才能もわかってきます。なにせ、私が最も好きな言葉が「刻苦勉励」ですから、その程度の自分を受け入られるようになりますし、受け入れないと「自分のイメージ」と現実との格差に自分が苦しむことがよく理解できるようになるからです。
身の丈に合った生き方が、自分にはふさわしいし、その中で自らの幸せを追求していこう、と考えるようになりました。年を取ったということでしょうが、気持ちが解放され、毎日の暮らしが心安くなった気持ちがします。
いま、私は「一生懸命生きた一日には安らかな眠りが与えられる」、そして「一生懸命生きた人生には安らかな死が与えられる」と信じて、自分らしく、コツコツ生きていこうと思います。やっぱり、刻苦勉励型やなあ!